友井羊のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ麻野さんと理恵さんの関係性に一つの決着がついてからの短編集。
最近は長編の話、短編ながら最後に一つに纏まる話などが印象的だった中、今回は原点回帰と言うか、一編一編が完全独立の物語で、各話の主人公も入れ替わり制。
懐かしい雰囲気を感じた。
第三者から見る今の麻野さんと理恵さんを見られたのもよかったし、今回はスープ屋しずくのスープがたくさん出てきたのが本当によかった!
久し振りにスープをしっかり堪能させていただき大満足。
読者は一口だって食べられないんだけれども、それでも満足度が高い。
今回はちょっと切なかったり、やるせない気持ちになってしまう結末の事件が多めか。
ある夫婦の話は明るい結末でよか -
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Posted by ブクログ
すごく優しい、悲しい、美しい本だった。
理解が追いつかなかった…私の感想をうまく言語化してくれている人に出会いたい
友井羊さんの本は数冊読んでいて、あぁこの人の本好きだったな、と思い出した。
ミステリといえばミステリー?
ファンタジー要素が強いけど、人の汚いところ、それでも優しい人はいて、ヒト自体を嫌いになれない簡単には切り捨てられない、そんな感じ。
病は気からというか、美しいもの=見たいものというのはわかる気がする。
好奇の目で見てくる他人を見たいとは思わないし、汚い言葉を投げかけてくる人の声を聞きたいとは思わない。
お母さんは美しいし、お母さんの話に出てくる花は美しい。信じている相手は