海堂尊のレビュー一覧
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海堂尊『コロナ漂流記 2022銃弾の行方』宝島社文庫。
『チーム・バチスタの栄光』シリーズの新章『コロナ黙示録 2020災厄の襲来』『コロナ狂騒録 2021五輪の饗宴』の続編。
物語は、新型コロナウイルスから遠ざかり、元総理への銃撃事件やら宗教団体の話がメインとなる。どうせならもっと突っ込めば良いものの、事実をなぞるだけで面白味に欠けた。
2022年7月、ついに新型コロナウイルスの新規感染者は1日10万人を超える。その頃、東城大学医学部付属病院のホスピス病棟とコロナ病棟の責任者を兼務する田口公平は、医師のワークライフバランスを主張し、病棟に効果性表示食品を導入しようとする新任の中堅医師で -
Posted by ブクログ
ジーン・ワルツで主人公の女医・理恵の代理母となった実母みどりの気持の流れ。
かなさんにお勧めいただきました。
ジーン・ワルツでの代理母出産は、合理的で理性的な女医が中心。そこ姿勢に納得はしていたが、そこで書かれなかった、元夫の考え方、出産した双子を、理恵と母親が一人づつ育てることになった流れが描かれる。
娘にも母親にもなんとなく欠落しているものがあるような、誰しもどこかは不足があるのだから、と思ったり。
元夫は興味深い人種だった。息子へ「ようこそ地球へ」と言えるような理性的な理論派。でも、何かが足りないような。
代理母について、医療的な事、法律的な事、社会的な事。そして、母親となる心情的な事。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ『チーム・バチスタの栄光』のその後を描いた表題作を含む、全4篇。
「双生」……1994年春。田口公平のもとで研修に励むすみれ・小百合の桜宮姉妹。外来患者の夫の異変に気付いたすみれは、ある斬新な治療法を提案する。
パーキンソン病の新たなる外科的治療法。
脳に電極を入れて、通電すれば良いという。
だが、彼女たちは半年の予定が三ヶ月で終わった。
「星宿」……2007年冬。看護師の如月翔子は、手術を拒否し続ける少年・村本亮の願い「南十字星を見たい「を叶えるため、便利屋・城崎を呼び出して、オレンジ病棟の秘密の3階にプラネタリウムに。
翔子が奔走する先にはグッチー、高階院長、白鳥も出てきて成功さ