【感想・ネタバレ】新装版 ブラックペアン1988【電子特典付き】のレビュー

あらすじ

1988年、世はバブル景気の頂点。「神の手」を持つ佐伯教授が君臨する東城大学外科教室に、帝華大の「ビッグマウス」高階講師が、手術の新兵器「スナイプ」を手みやげに送り込まれてきた。高階と真っ向から対立する「オペ室の悪魔」渡海。研修医の世良は、大学病院の激震に翻弄され……。『チーム・バチスタの栄光」につながる海堂ミステリーの原点。日曜劇場原作。

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322P

「時代は平成に移り二十年。振り返ってみると、その間に社会は驚くほど変貌した。そして医学界もまた激変の波にのまれる。  一九八八年当時を今振り返ると、そこには現在の医療問題の総ての萌芽が見られる。近年、医療制度の崩壊が指摘されているが、そうしたことはある日突然生じたわけではない。緩やかに、だが着実に崩壊へと向かっていったのだ。」

—『新装版 ブラックペアン1988【電子特典付き】 ブラックペアンシリーズ (講談社文庫)』海堂尊著

「無慈悲な大学病院も、たまには粋なはからいをする。新人勤務開始は黄金連休明けに設定されているのだ。国家試験から連休までの一ヵ月間は、外科医にとって最長の、そして最後の長期休暇だ。せいぜい目一杯楽しめ、という親心にも思える。医学部卒業生はたいてい海外へ卒業旅行に出かける。世良もヨーロッパを二週間ほど気儘に旅していた。だが、バカンスは終わり、長く憂鬱な季節が始まる。」

—『新装版 ブラックペアン1988【電子特典付き】 ブラックペアンシリーズ (講談社文庫)』海堂尊著

「布が被されると唐突に、術野という新しい世界が出現する。それは人間を肉の塊に変えるための儀式だ。  単なる物体と化した肉塊を前に、全身を青い服に包んだ二人の男が佇む。ゴム製の手袋で覆われた両手を胸で組み合わせ、敬虔な祈りを捧げるようにうつむく。  彼らは手術室に神が降臨するのを待っていた。  扉が開いた。佐伯教授は大股で、一気に玉座に着いた。一同、礼をする。「メス」」

—『新装版 ブラックペアン1988【電子特典付き】 ブラックペアンシリーズ (講談社文庫)』海堂尊著

「「他人の腹の中を覗いている間は、地獄の縁の散歩中だ。グズは針山に叩き落とすからな」  世良は、佐伯教授の怒声に震え上がり身を硬くした。  人間という生物は、じっとしていられるようには出来ていない、ということを世良は実感させられていた。動いている方がラクで自然だ。動かないという仕様にはなっていない身体を固定するには、相当のエネルギーを必要とした。  腕が震える。その震えは鉤の先端に伝わる。その度に佐伯教授の怒声が飛び、怒声の三回に一回の割合で、サンダルが世良の脚を直撃する。」

—『新装版 ブラックペアン1988【電子特典付き】 ブラックペアンシリーズ (講談社文庫)』海堂尊著

「「どうやら西崎君の教育は、あまり芳しくなさそうだな」  高階講師は佐伯教授を見返す。「西崎教授は、手術手技はともかく後進指導に関しては悪くないと思います。問題は佐伯外科の現状ですよ。医育機関としての大学病院という側面から見れば由々しき事態です。これでは佐伯外科は人材を育てるのが下手だ、と言われかねません」「高階、言葉が過ぎるぞ」  黒崎助教授が声を荒らげた。場に居合わせた人々は、息を吞んで成り行きを見守る。その時、笑い声がけたたましく部屋中に響いた。」

—『新装版 ブラックペアン1988【電子特典付き】 ブラックペアンシリーズ (講談社文庫)』海堂尊著

「「理由は簡単さ。本人が昇進を断り続けているからだ」  世良は驚いた。昇進を断る外科医がいるなんて信じられない。「何で、昇進を断るんですか?」「そんなつまらないことの理由を知りたいのか?」  突然の背後からの問いかけに、振り返る。そこにはぼさぼさの髪を揺らした渡海が佇んでいた。渡海は笑う。「垣谷、相変わらずどうでもいいことばかりぺらぺら喋るヤツだな。そんなんじゃ、助教授程度にしかなれないぞ」「そんなこと、渡海先生には言われたくないです。糸結びの練習をバカにする外科医なんて、私は認めません」」

—『新装版 ブラックペアン1988【電子特典付き】 ブラックペアンシリーズ (講談社文庫)』海堂尊著

「「手術は必ず成功させます、だなんて外科医には禁句だろ。そんなことあり得ないんだから。告知では、きちんと失敗の可能性を伝えることが大切だ」「渡海先生は、ご自分のキャリアが大切なんですか?」  高階講師はあっけらかんと尋ねた。渡海の眼が暗く光る。「キャリア?  そんなもん、俺が後生大事に抱え込んでいるように見えるか?」「そうは思えなかったので、お尋ねしたんですが」」

—『新装版 ブラックペアン1988【電子特典付き】 ブラックペアンシリーズ (講談社文庫)』海堂尊著

「「聞き方を変えよう。手術が上手なら、患者を助けられると思っているかい?」「渡海先生が考えているみたいに、ですか?」  世良は反射的に問い返す。高階講師はうなずく。「そうだ」  世良は少し考えて、答える。「わかりません」  高階講師は世良を見て、笑顔になる。「良い答えだ。媚びもせず、かといって卑屈でもない」  高階講師は世良に言う。「あわてて答えを出す必要はない。ゆっくり考えればいい。だがこれだけは言える。手術手技が優れていても、それだけではダメだ。患者を治すのは医師の技術ではない。患者自身が自分の身体を治していくんだ。医者はそのお手伝いをするだけ。そのことは決して忘れてはならない」」

—『新装版 ブラックペアン1988【電子特典付き】 ブラックペアンシリーズ (講談社文庫)』海堂尊著

「「世良、ずいぶん糸結びがうまくなったな」  世良の眼が笑う。垣谷が続ける。「一年生の中では、一番糸結びの練習をしているもんな。継続は力なり、だ」  最近では、先走りの北島はサボりがちで、今や世良は、一番練習熱心な一年生だという評価が定着していた。  糸結びの練習は世良に合っていた。ひとつ結ぶたびに、自分の外科医としての技量が向上していくような感じがして、楽しかった。それはちょうど、サッカー部でリフティングの練習に凝った頃の感覚と似たところがあった。単調なくり返しがほとんど無意識レベルになったある日、試合の局面で滑らかに相手を抜き去る瞬間が訪れる。たぶん手術でも同じような時がくるはずだと、世良は信じていた。そしてあの頃、気がつくとリフティングをやっていたように、指先がいつの間にかボタンにかけた糸をつまんでいる。世良の白衣のボタンには、よじれた糸の花が咲き乱れていた。病棟看護婦たちは、誤って落とした絹糸の束を、優先的に世良にプレゼントするようになっていた。」

—『新装版 ブラックペアン1988【電子特典付き】 ブラックペアンシリーズ (講談社文庫)』海堂尊著

「渡海の技術には外科医を惹きつけてやまない、妖しい魅力がある。だが果たして、今の世良の実力で先ほど渡海が垣間見せた煌めきを追いかけることができるだろうか。自問すれば、答えは当然ノーだ。  渡海は、世良の肩をばんばんと叩く。「迷うな、少年。佐伯外科の秘蔵ッ子、この渡海センセが直接一年坊の指導に入るなんて数年ぶりの快挙だぞ。にっこり笑って、がっつり受けろ」  渡海は垣谷に向かって言う。「さっきの止血の件は、垣谷に貸しだな。早速チャラにさせてもらうか。明後日の胃亜全摘術の術者を俺に譲れ」」

—『新装版 ブラックペアン1988【電子特典付き】 ブラックペアンシリーズ (講談社文庫)』海堂尊著

「高階は片手の指をいっぱいに開き、世良の目の前に突き出した。「何ですか?」「私がこれまでに、手術で殺めた人の数だ」  高階の答えに、世良は絶句した。高階は世良を見つめ、言葉を続ける。「私は手術で五人、患者さんを殺めている。今でもひとりひとりの顔を時々思い出してしまう。そんなことをしても、私のメスが患者さんを殺めたという事実は変わらない。それなのにどうして意味のないことを考え続けているのか。そしてどうして、五人も殺めた私は外科医であり続け、一人も殺していない世良君は外科医を辞めようとしているのか」」

—『新装版 ブラックペアン1988【電子特典付き】 ブラックペアンシリーズ (講談社文庫)』海堂尊著

「「世良先生は本はあまり読まないんですか?」「そうでもないけど、去年は受験生だったし、今年は今年で、下っ端の外科医だから、最近は本なんて読む暇がないなあ。考えてみたら映画だって二年ぶり、かな」  世良は思い出す。最後に見たのは『バック・トゥ・ザ・フューチャー』という SF映画で、その時隣に座っていたのは、すっかり疎遠になった恋人、祐子だった。  世良は、駅ビルの向かいにある映画館を見上げて言う。」

—『新装版 ブラックペアン1988【電子特典付き】 ブラックペアンシリーズ (講談社文庫)』海堂尊著

「「花房さんって、映画が好きなんだ」  花房は、世良を見た。それからうつむく。「そんなに見ているわけじゃないんです。友だちと休みが合わないから、ひとりで映画を見ることが多くて」  花房は手術室ただ一人の一年生看護婦だ。病棟と手術室は勤務形態が全然違う。病棟は勤務時間が不規則だが、手術室は規則正しいから、同期とはなかなか予定が合わないのだろう。世良は意地悪く、花房に尋ねる。「恋人と行けばいいじゃない」」

—『新装版 ブラックペアン1988【電子特典付き】 ブラックペアンシリーズ (講談社文庫)』海堂尊著

「「藤原婦長はいつも言っています。あれでウデが良くなかったら、今すぐ八つ裂きにしてやるのに、って」  オレンジジュースのストローを指でつつきながら、花房は続ける。「手術開始時間は守らないわ、手術が終わるとさっさといなくなるわ。せめてその後、病棟で仕事をしているフリでもしてくれればまだ何とか我慢できるのに、外科控え室に引きこもって、がんがんロックをかけまくっている。あれで評判がいいわけないです」「そうだろうね。最低という評価は当然だよ。でも、それなら最高って何?」「手術手技です。早くて正確。それだけではなくて、渡海先生の手術を見ていると、バックにロック音楽が聞こえてくるような気がするんです」「そんなこと、手技の素晴らしさとは全然関係ないだろ」  花房は首をひねりながら、考え込む。それからぽつりと言う。「でも、見ている人間に音楽を感じさせるということは、手技の完成度が高い、ということではないのかしら」」

—『新装版 ブラックペアン1988【電子特典付き】 ブラックペアンシリーズ (講談社文庫)』海堂尊著

「 高階講師は肩をすくめる。「佐伯教授の参謀になれ、と仰しゃるんですね。こういう役は渡海先生の方が適任かと思いますが」  佐伯教授はたなびく紫煙に眼を遣りながら、呟く。「あれは信用できん。いつ、私の寝首を搔くか、わかったものではないのでな」「なぜ渡海先生が、教授の寝首を搔くんですか?」  高階講師の問いかけに、佐伯教授は眼を細める。「この古い教室には、小僧ッ子にはわからない因縁が転がっているんだ」  高階講師は煙草の火を、砕けた硝子の灰皿の破片に押しつけて消す。「で、やるのか、やらんのか」  高階講師はため息をつく。「仕方ない。やりますよ。あまり好きなタイプの仕事ではないんですがね」「相変わらず、口の減らないヤツだ」  佐伯教授は白眉を上げて、うっすらと笑った。」

—『新装版 ブラックペアン1988【電子特典付き】 ブラックペアンシリーズ (講談社文庫)』海堂尊著

「「お前だけには、本音を伝えておこう。私が病院長を目指す理由はもうひとつある。てっぺんに近づけば近づくほど自由度が上がるからだ。自由度が上がれば、自分より能力が低い連中にとやかく指図されなくなる。偉くなればその分、自分よりバカな人間が上にいる確率が低くなる。そのためだけに私は病院長になるのさ」」

—『新装版 ブラックペアン1988【電子特典付き】 ブラックペアンシリーズ (講談社文庫)』海堂尊著

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2026年03月07日

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ネタバレ

天才外科医が使う新兵器「スナイプAZ1988」が登場。ライバル同士に散る火花、バックボーンにある医師の使命感など盛り込まれ、シリーズに親しんできた故の親密感が戻ってきて、楽しみながら読んだ。
東城大学総合外科教室は今回も大荒れです。

成長した医師たちの活躍は、もう田口・白鳥のシリーズで読んでいるが、今回は田口さんもまだ学部の二年生、同期の速水、島津とともに研修に来る。おお速水さん田口さんは同期だったの、と改めてびっくり。

教育指導に指名された世良は、国家試験前で結果待ち。
看護師の藤原婦長も若い、空き場所を探して昼寝をする変わらない猫田、初々しい新人の花房もいる。
新人の三名はまず手洗いから、食道癌の見学で血管から噴出した血を見て田口が失神する。これで彼の将来が決まった。糸結びをみて速水は将来優秀な外科医になると世良は判断する。

佐伯教授の外科教室に帝華大から高階講師が来る、彼は食堂癌の吻合部分に使う「スナイプ」という新兵器を持ってきた。ハーバードに二年間研修にも行った俊英で、手術の腕には定評があった。見事なメス捌きで短時間に手術を終え、「スナイプ」の威力を見せ付ける。

彼は世良の指導医になり、時には助手に指名して新米の世良を驚かせる。しかしそれを快く思わない渡海がいた。
渡海は過去に佐伯教授と何か因縁があるらしい。昇進を頑固に断り、手術室の隅の部屋に住み着いている。腕は優秀で、高階講師の留守の時、世良たちの前で困難な患者を助けて見せる。

佐伯教授が学長に立候補し当選確実だと思われた日、札幌の大きな学会で講演することになっていた、そのとき教授の執刀した過去の手術の真実が明るみに出る。
教授はどうするのか、医師の良心が問われる場面で、問題のブラックペアンが登場する。
そのとき高階は、世良は、そして渡海は。
三人の心に奥深くに、その日の出来事が刻まれる。


親しみがあったからか、ページ数も少なく早く読みきってしまった。新米医師の世良はその後どうなったのだろう。「チームバチスタ」に名前が無い。
探してみると、世良医師が出る二つの続編が出ていた。
「チームバチスタ」シリーズもみんな読んだつもりだったが、二冊も読み残しがあった。

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2026年02月15日

Posted by ブクログ

この本いいですよ!と紹介されて購入。
ドラマは見ていなかったので、初めてのブラックペアンでした。

最初は、全くペアンが何かわからなかった私でしたが、読み進めるうちにただの医療器具ではなくていろんな人の想いや辛さ、苦しさが詰まったものなんだと痛感しました。

自分も外科手術を受けたことがありますが、手術される側にとっては一瞬でも、手術されている側にとっては日々闘いだし、その背景にも見えないやり取りが繰り返されていることもあるのかと思うと、どきどきしました。

これを経て、ドラマも見てみたいと感じました。

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2025年03月07日

Posted by ブクログ

TVドラマでブラックペアン2が放映されたので1の原作を読んでみた❗️

物語途中でバチスタシリーズの主要登場人物である、速水、島津、
田口公平が学生、花房美和もまだ新人ナースとして登場して花を添えている

最後にブラックペアンの意外な秘密が明らかに✌️

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2024年12月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

私はこの本をドラマブラックペアンで知りました
この本とドラマの内容とは違い担当分野がドラマは心臓本は胃だったのでどちらも観る価値があります

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2024年09月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

シーズン1のドラマ化された時に買って読んだ懐かしき1冊!
今回ドラマがシーズン2の放送がされたことでもう1度読み返してみた( ✌︎'ω')✌︎

医者じゃないから専門用語はむずかちぃね\(//∇//)\
ところどころつまづきながら読んでしまうから1冊読むのに時間かかっちゃった(゚∀゚)

ドラマと少し違うところがあるけどニノが演じてだからかな?
オペ室の悪魔は個人的に好きだな・:*+.\(( °ω° ))/.:+

医者目線からしたら許せない存在なのかもしれないけど、患者からしたら凄腕の術者は安心するよね( ゚д゚)
必ず助けてもらえるって思って頼っちゃうかもΣ('◉⌓◉’)

実際の手術現場ではどうなんだろう?
お腹の中に手術器具置き忘れることってあるのかなಠ_ಠ
、、、いや、そもそもそんな事態を起こしちゃいけないのか、、、

次は続けてブレイズメスとスリジエセンターを読み返すぞ♪( ´θ`)ノ

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2024年09月19日

Posted by ブクログ

所謂「桜宮サーガ」には、少し時間を遡った時期の物語も在る。なかなかに興味深く読んだ。
『チーム・バチスタの栄光』を出発点としながら展開するシリーズである訳だが、本作はあのシリーズで描かれている時代から概ね20年遡った、1988年頃という時代が描かれる。「バチスタ」のシリーズに多彩な作中人物達が登場するが、そういう人達の一部が「当時の様子」で登場している。
「人気シリーズの作中人物達の過去」という意味で面白いが、そこに留まらないのでもないと思う。「1988年のとある大学病院」を舞台に、カリスマ教授が君臨する外科が在って、他所の名門大学からやって来て新しい技術の普及を訴える講師、物凄い技術を誇る少し曲者のベテラン医師、キャリアを重ねる医師達、そこに新たに入った新人医師や看護婦達(作中の時代は看護師ではなく看護婦が普通だった…)というような人達によるドラマが展開する。
本作の作者は医学者でもあり、大学病院に勤務して活動されていたというのだが、1961年生まれと聞く。ということは、概ね作者自身が新人医師として活動していた時期に重なる時期が作中に描かれているのだと思う。何か、ディーテールが凄く鮮明で、描かれている大学病院の世界を知るのでもなくとも、作中世界に放り込まれたように様子が迫って来る。
本作は、概ね新人医師の世良の目線で綴られている。御本人が全くいない場面では視点人物が適宜切り替わる。新人医師の世良が奮戦している他方、物凄い技術を誇る少し曲者のベテラン医師の渡海や、東京の帝華大学から移って来た高階が様々な思いで、君臨する佐伯教授の下で競う。そうした中で手術器具のペアンを巡る問題が発生して行く。世良は、渡海や高階と各々に色々な接点を持って行くこととなる。
本作で描かれる出来事は、作中の時間がもっと経った後、所謂「バチスタ」のシリーズでも言及が在る。「バチスタ」のシリーズで描かれる大騒ぎとは違うが、関係者達の中で重い意味を有するような出来事ということになる。関係者達の様々な想いや、色々な事情が交錯して発生する出来事という感である。
奮戦する世良の様を追いながら、複雑な事態の中に何時の間にか引き込まれるような物語である。なかなかに面白い!

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2024年07月31日

Posted by ブクログ

完全にドラマに影響されての再読。
この本が出版されて読んだ当時やはり自分も「バチスタ」より「ブラックぺアン」の方が面白い!と思った1人。
ドラマが始まりそういえばブラックぺアンの原作面白かったよなぁ〜続編読んでないしこれは最初から読み直しか…と本屋へ走った!

やはり面白い!
渡海先生が出てくるまではのらりくらりと読んでいたものの、渡海先生出現と共にストーリーが一気に面白くなりテンポも良くなる。
きっとこのキャラですね!
登場人物達のキャラ立ちがこの本の魅力でもあると勝手に思っている。
渡海先生の出現後、各登場人物の魅力が際立ってきて読んでいてとても面白い。
それぞれの魅力のぶつかり合いがなんとも楽しい。
時を経て読んでもまた楽しませてもらいました。
今度こそ続編まできちんと読もう!

原作では時々しかお目見えしなかったネコちゃん!
ドラマでは1番好きなキャラです!
趣里さんのネコ、最高で大好きだった〜
今回のドラマ1話、ネコちゃんがチラッと出てきた時は思わず声を上げたほどです!笑

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2024年07月14日

Posted by ブクログ

 ドラマもリアタイで観ていたが、原作の方が好き。佐伯教授が「ブラックぺアンだ」と必殺技のような決めゼリフを吐くシーンがあり、手術名とかじゃないんだからと閉口した記憶がある。
 高階病院長や藤原さんなどお馴染みの面々の若き日の姿が描かれ、魅力的な登場人物のオンパレード。渡海がここで退場なんて勿体ないほど良いキャラしている。世良、渡海、高階、佐伯教授と主役級キャラが勢揃いで、終盤の患者の体内に留置されたぺアンの謎はもちろん、普段の外科学教室の様子もちゃんと面白い。

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2022年12月25日

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数ある海堂尊作品のシリーズの中で一番といっていいくらい面白いシリーズの第1作。

今となっては『昔』と言われる体制や環境が克明に描かれているんだなと思える。その渦中で様々な医師の葛藤や未来のあり方への考え方の違いが表現されていてとてもおもしろかった。

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2022年09月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ドラマ以上に世良に話をする渡海に人間らしさを感じた。高階、渡海、佐伯と個性が強い登場人物に負けないくらい突っかかる世良は物語を通して大きく成長したと感じた。そんな世良に渡海が最後、エールを送る場面はぐっときた。

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2026年01月31日

Posted by ブクログ

ドラマ化もされた「チーム・バチスタ」シリーズのスピンオフ作品。ドラマは流し見程度に見ていて、ラストのネタバレも知りつつ読んだけど面白かった。
作者がお医者さんということもあって、手術のシーンや病院内の描写がリアルに描かれていてとてもわかりやすい。

チーム・バチスタシリーズは好きで読んでたんだけど、ナイチンゲールやイノセントゲリラあたりでちょっと食傷気味になってしまった。ちょっと望んでたのと違うかなーと。(一番好きなのはジェネラルルージュの凱旋)

本作はチーム・バチスタの時代では院長先生になっている高階先生の若い頃の時代が描かれている。でも主人公は高階先生ではなく、若い研修医上がりのお医者さん。

絶大な影響力を持つ佐伯教授のもとにやってきた渡海(とかい)医師。好き勝手やりたい渡海と、佐伯教授および病院内権力との軋轢を中心に物語は展開する。その間で翻弄される主人公の苦悩というか処世術というか。そこらへんが見どころ。

渡海と佐伯の間には何かしら因縁があって、それが一つの謎として物語の中軸を成している。凄腕の自信家である渡海と、権力欲に憑かれた佐伯教授の陰謀と思惑とがうねうね絡み合って、ラストのドキドキ感まで途切れないのがいい。
予想外の結末にまだまだ捨てたものじゃないなと安心できるラストに納得。ドラマで見てたから、展開自体は知っていたけど、きちんと筋が通っていて面白かった。

あまり説教くさくない内容も、読んでて好感が持てた。機会があればまた、シリーズものを読み始めようかと思う。

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2025年09月28日

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余計な描写がなく、本筋を少しづつ手繰り寄せていくようなそんな印象を受けた
1年目で危なっかしくも少しづつ成長していく世良を主人公としながらも、
渡海、高階、佐伯といった主要キャラクターの確執やその背景がしっかりと描かれ
彼らに翻弄される世良に没入する感覚があった

医療がテーマなので専門用語は多いけれど、読みにくくはない
ドラマもまだ見れてないから、改めて見てみたいなぁ

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2025年08月01日

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ネタバレ

この著者は中学の時の先生の推薦図書「医学のたまご」で知りました。当時は面白いなと思った記憶があります。その著者とまた巡り合い、著書を調べてみると世界観が同じ作品を書いていることがわかりました。面白い小説家を見つけて歓喜しております。
本書は新たなものを普及していく過程を物語にしています。高階講師のエネルギーを感じられ、どんどん次を読み進めたくなりました。

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2025年05月15日

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桜ノ宮シリーズの一番最初の始まりの本。書かれたのはあとなんだけど時代は遡る。バブルの頃の日本の医薬業界の変化への兆候と悩みが、若い研修医の成長と個性的な外科医たちとのやりとりのなかで描かれる。この作者は人間を描く力がすごい。ひとりひとりがとても魅力的に彫り込まれている。セリフも陳腐なものはなく、考えられている。

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2025年04月27日

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新装版 ブラックペアン1988
海堂 尊 (著)

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### **あらすじ**
1988年、世はバブル景気の絶頂期。「神の手」を持つ佐伯教授が君臨する東城大学医学部附属病院に、帝華大学から「ビッグマウス」高階講師が乗り込んできた。彼が持ち込んだのは、手術の新兵器「スナイプ」。しかし、その導入を巡って「オペ室の悪魔」渡海と真っ向から対立する。そんな中、研修医の世良は大学病院の権力争いに巻き込まれていく——。『チーム・バチスタの栄光』へとつながる、海堂尊ミステリーの原点。

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### **感想**
以前ドラマを見ていた作品の原作を後から読むという順番になりましたが、やはり映像化作品を先に観ると俳優陣の印象が強く残るものですね。改めて原作を読んでみると、キャスティングの絶妙さを再確認できました。物語の細かい部分はだいぶ忘れていたので、新鮮な気持ちで楽しむことができました。

原作は医療ドラマとしての緊張感や駆け引きが存分に描かれており、医療界の権力構造や人間関係の複雑さがリアルに伝わってきます。特に渡海の冷徹ながらも圧倒的な実力を持つキャラクターは印象的で、物語全体に緊張感をもたらしていました。ドラマでは描ききれなかった部分を補完できるのも、原作を読む醍醐味ですね。

シーズン2の映像化もされたようですが、まだ視聴していないので、まずは原作をじっくり味わいたいと思います。

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2025年02月09日

Posted by ブクログ

ドラマは見てませんが、バチスタの栄光は本も映画も見ました。
今作には若き日の田口先生が少しだけ出てきてビックリ!血が苦手なのも納得なハプニングにあって可哀想です。

世良が一応の主人公なのかな
口が達者だなって言われるけど生意気なだけちゃうかな。
佐伯教授にどうやってこんなに早く来れた?とか今この場でそんなこと聞くとか空気が読めんアホなんか、本当に馬鹿なのかわからなかったですね。
高階先生が主人公のお話を読んでみたい。
ドラマだと渡海を二宮くんが演じる主人公らしい。まさに!面白そう。

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2025年01月24日

Posted by ブクログ

ドラマのペアン置き忘れが唐突だった気がしていたので、本作で背景含めてしっかり理解できた。
テンポも良いし、面白かった。
久々の海堂尊作品。

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2024年11月27日

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ただただ、お医者様を尊敬するばかりです。

研修医世良の成長がキラキラまぶしい。

高階先生も世良先生もかっこよかった。

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2024年09月28日

Posted by ブクログ

ドラマの前から知ってたんだぞ!っていうちょっとした自慢をしたかっただけです、ごめんなさい
医療のことがわからなくても読めました

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2024年09月16日

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この頃、看護師じゃなく看護婦なんだなとしみじみ思ってしまった。自分が通院してた時の事を考えてしまった。それにドラマとキャラが違う渡海。金のやり取りがなく口も悪くない。「邪魔」「お茶」とか無かったな。世良はほぼ変わんないかな。
ドラマと原作の設定が違うけど憎めないんだよな。

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2024年09月09日

Posted by ブクログ

『ブラックペアン2』ドラマ化。
書店で山積みに惹かれて、購入。

東城大・佐伯外科教室に、帝華大の高階講師が、食堂癌手術の秘密兵器『スナイプ』を手土産に送り込まれてきた。

『手術室の悪魔』渡海、佐伯とは過去の因縁が…
『ブラックペアン』にはそんな意味が…
佐伯の『ブラックペアン』がそんな使い方をされるとは…

『チームバチスタの栄光』の約20年前。
田口が外科医を諦めた訳はそうだったのかと…

『ブラックペアン』シリーズの後は、『チームバチスタ』シリーズか…
『チームバチスタ』シリーズ、途中で挫折…

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2024年07月15日

Posted by ブクログ

ドラマが好きで何回か観てたんだけど、読むのは初めて。ドラマはドロドロした感じだったけど原作はさらっとしてたな。

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2024年03月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

最初は世良・高階・渡海を中心に黒幕的な佐伯教授が淘汰されるかと思いきや、最後に意外な事実が明かされる。
意外な展開で楽しめました

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2020年07月15日

Posted by ブクログ

『白い巨塔』『大学病院の奈落』のような医学会全体を斬る大作ではなく、あくまで医局内の人間関係や、親子のドラマなんだなと改めて思いました。
TVドラマの方がキャスティングが映えていて面白いように思います。

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2025年03月10日

Posted by ブクログ

ドラマを見ておもしろかったので、読んでみたらびっくり。全然設定が違うので本当にびっくり。でもドラマとは全く別の物語としておもしろかった。個人的には渡海先生は原作の方がいい男だと思う。笑
続きも読んで原作の天城先生にも会ってみたくなった。

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2025年03月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

・研修医が医療と向き合う中で、医局の変革に巻き込まれながら、信念を持って前向きに成長していこうとする。

・最後の手術の経過は、刻々と変わっていく状況に目が離せなかった。

・今では当たり前の、患者へのインフォームドコンセントも、昔は普通ではない事に衝撃を受けた。特に、患者が自分の病名を把握してないのに手術を受けることに驚いた。

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2024年08月19日

Posted by ブクログ

どうでもいいことだが、研修医4日目で胃の全摘手術の助手、しかも国家試験の発表前・・・おそるべし昭和と平成。
にしても、プライドのあるみなさんばかりだこと。

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2024年08月18日

Posted by ブクログ

ドラマの続編が始まったので、最初のを原作で復習しようと読み始めました。原作の方が高階先生の方が性格が悪い(?)渡海先生のお父さんと佐伯教授の過去の取り上げ方が急な感じがしました。原作は結構あっさりしてるなという印象です。

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2024年07月24日

Posted by ブクログ

医療用語が多く全てを完璧に理解できたわけではありませんが、そんなことより医師のそれぞれの熱い想いを感じることが出来ました。
高階委員長の若き時代を知ることができて良かったです。

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2022年10月05日

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