あらすじ
カネの亡者!? の天才外科医、現る。この世でただ一人しかできない心臓手術のために、モナコには世界中から患者が集まってくる。外科医の名は、天城雪彦。カジノの賭け金を治療費として取り立てる放埒な天城を日本に連れ帰るよう、佐伯教授は世良に極秘ミッションを言い渡す。『ブラックペアン1988』の興奮とスケールを凌ぐ超大作、文庫化。
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やっぱり面白いシリーズ。バチスタシリーズの登場人物や環境設定のエピソード0のような話であり、主題の他にも以降のタイトルの伏線も数多く張られており秀逸な作品でした。
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チーム・バチスタの栄光と比べると、「ブラックペアン」シリーズはやっぱりキャラクターがより生き生きとしてるように感じる
ドラマの影響で映像が頭に出て来やすいだけかな?
相変わらず主人公である世良が周囲に振り回されながら生きていく話ではあるが、
今回は病院内の覇権争いや陰謀、複数の登場人物との関わりというよりは天城という天才手術職人に常に振り回されているような感覚だった
天城は突拍子もないように見えて彼なりのポリシーがあり、それに向かって行動しているが
段々と世良がそのポリシーを理解していく様が面白かった
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桜ノ宮初期シリーズの一作。ブラックペアンに続く。同じ登場人物に新たに新しい個性的なキャラが加わり、主人公の若い研修医の成長と挫折の物語とともに、日本の医薬業界変革への試みが進む。このあとのスリジエセンターと合わせて一作の続き物を考えるべき。
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海堂尊「桜宮サーガ」の「バブル三部作」もしくは「ブラックペアンシリーズ」と呼ばれるシリーズの第2作目。天才外科医・天城雪彦を震源とした、現代医療現場の課題を浮き彫りにし医療倫理を問いかけた佳作。
そのそも天城にはモデルとなる人物がいる。世界で初めて胃大網動脈グラフトを使用した冠動脈バイパスを開発し、日本で初めて拡張型心筋症に対する左室形成術の一術式であるバチスタ手術を行った須磨久善氏だ。須磨氏はNHKの「プロジェクトX」など各メディアにも登場したスーパードクターで、バチスタ手術後も色々な手術器具の開発や術式の改良を行っている。そういう意味では須磨氏は「ブラックペアン1988」で「スナイプAZ1988」を駆使する高階権太のモデルでもあり、チーム・バチスタを率いる桐生恭一のモデルとも言え、作者が如何に須磨氏を尊敬しているかが伺える。
本作では「公開手術はサーカスだ」「医は仁術」といった日本古来の医療倫理にも問いかけている。もちろん命に貴賤はない。しかし医療事業も経済原理の中で動いている以上、カネとは無縁ではいられない。カネのことは誰か偉い人が考えて現場はひたすら医療行為に専念すればいいという考えはブラックであり、またファンタジックだ。質の高い医療レベルを維持しようとすればカネなしでは無理だという現実から目を背けてはいけない。
ところで、本作の天城や「ドクターX」の大門未知子など天才的な手技を持つスーパードクターがエキセントリックな人物に描かれがちなのは何故だろう?
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ブレイズメス1990
海堂 尊 (著)
### あらすじ
カネの亡者!? の天才外科医、現る。
この世でただ一人しかできない心臓手術のために、モナコには世界中から患者が集ってくる。天才外科医の名前は天城雪彦(あまぎ ゆきひこ)。カジノの賭け金を治療費として取り立てる放埒な天城を日本に連れ帰るよう、佐伯教授は世良に極秘のミッションを言い渡す。『ブラックペアン1988』の興奮とスケールを凌ぐ超大作、文庫化。
### 感想
『ブラックペアン1988』に続くシリーズ第2弾。本作では、渡海が去った後、新病院ができた東城大学が舞台となります。医療小説や警察小説は、専門的な世界を垣間見ることができるのが魅力で、独特なヒエラルキーが物語のスパイスになっています。医療や警察の世界がドラマや小説になりやすいのも納得です。
今回の作品では、天才外科医・天城雪彦の登場により物語が大きく動きます。主人公・世良の視点で進む物語は、読者を天城の型破りな生き様へと引き込んでいきます。専門的な内容も多く、フィクションとノンフィクションの境界が曖昧に感じられるほどのリアリティがあり、これは著者・海堂尊さんが元外科医であることが大きく影響しているのでしょう。そのリアルさこそが、この作品の魅力の一つだと感じました。
物語の終盤は続編を期待せずにはいられない展開で、次作が気になって仕方ありません。早く続きが読みたいです!
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読みやすく面白い。
医学界に対して一石を投じる内容で、そっちがメインだったかな。
公開手術はドラマのほうが臨場感伝わってきた。
次作買ってこよう
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・医療保険について、問題提起をした作品。
・序盤からスケールが大きくてワクワクさせられる。また、そのスケールは本作中とどまる事はなく、最後まで一気に読むことができた。
・本作を読む前は、高階先生が本作で主人公となりを病院改革が進むのだと思っていたが、、、
今後は、世良の成長とハートセンターの創設に焦点が当たっていきそうだ。
Posted by ブクログ
『ブラックぺアン』続編。
『ブラックぺアン』から2年後。
東城大学附属病院・病院長・佐伯は、外科医・世良にモナコから、天才心臓外科医・天城雪彦を連れ帰るよう、ミッションを託す。
自らの執刀を受けるために、自分の全財産の半分をカジノに賭けさせ、勝った時にだけ、治療費とする天城。
天城にしかできない、心臓手術・ダイレクト・アナストモーシスとは⁇
なぜ、佐伯は天城を日本に連れ帰ろうとしているのか⁇
佐伯と天城が考える、『スリジエ・ハートセンター』とは…
天城雪彦、何か憎みきれない。
患者を金のありなしで差別するようだが、実際の医療の発展のためには致し方ないのではないか…
ありがちな手術でのアクシデントもなく…
てっきり垣谷講師あたりがパニックに…というパターンがあるのかと…
すんなり『スリジエ・ハートセンター』の建設へ…
『スリジエセンター1991』に続く。
前半で何かアクシデントが起こるのだろうか…
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医療と金
医療は平等であるべきだと思うが、やはり金も絡んでくるのだろう
実際お金を持っていないた受けれない医療は存在する
天城先生は正しくもある
ドラマ化されるので読んでみたが
原作とは設定が違う部分も多く、驚いたが
辻褄が合うように脚本を作る作業ってすごいなと感じた
ドラマと原作の違いも楽しめるのではないかと思う
Posted by ブクログ
天城雪彦!
ワクワクドキドキ!
一気に読みました。
これが映像化されるのが、楽しみ!
再読。
チームバチスタの栄光から順を追って読んでくると、
また違う感想を得た。
東城大病院、そして日本医学会の、
余所者は排除する島国根性、妬み、嫉妬、
旧態依然としたやり方を守ろうとしてとする頭の硬い教授たち…
それらを、ヒラリヒラリと軽やかにかわし、
スリジエセンター建設へと進む天城雪彦のかっこよさと
天才ゆえの孤独、正義。
世良先生の成長と共に鮮やかに描かれていて。
ドラマを見てから読むと、さらにくっきりと見えてくる
圧巻。
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天城、嫌いです。
公開手術が失敗するか、助手の誰かがやらかせばいいのにと思ったのはマッディ・ボブだけじゃありません笑
駒井は道化だったり主人公を引き立てるのにいいアクセントになっていると思いましたが、九州人の私でもあんな鹿児島弁の現代人には会ったことがありませんよ。
あまりにも酷すぎる。
鎖国してた江戸時代じゃあるまいし、医者になるほどIQの高い駒井が標準語を話せないはずがない。
鹿児島をバカにしてるのか、作者の偏見なのか、とても気に障りました。
あと世良のロマンスは要らーん!
アレコレ文句つけていますが、大変興味深く読ませていただきました笑
Posted by ブクログ
佐伯外科に新たな風を吹き込むべく呼ばれた天城先生が、卓越した技術で道なき道を切り開く様が痛快である。
渡海先生無き今、高階先生と天城先生の二大巨頭が鎬を削るのだろう。
Posted by ブクログ
★4.3 2020.9.12
「ブラック・ペアン1988」に続く、東城大学病院総合外科の世良先生が天才医師に振り回される(?)ストーリー。
私は医療従事者では無いので、1990年当時、このようなオペが実際に可能だったのかは分かりかねるが、モナコの高級ホテルのスイートに住まい、患者のオペをするか否かをカジノのルーレットに任せる、天城先生のキャラクターに惹き込まれた。
このままの勢いで続編も読みたい。
↓↓↓内容↓↓↓
カネの亡者!? の天才外科医、現る。この世でただ一人しかできない心臓手術のために、モナコには世界中から患者が集まってくる。外科医の名は、天城雪彦。カジノの賭け金を治療費として取り立てる放埒な天城を日本に連れ帰るよう、佐伯教授は世良に極秘ミッションを言い渡す。
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話の設定は面白くて一気に読める作品なのだが、天城医師の設定があまりに荒唐無稽で、これはどうにかならなかったのだろうか。
海堂作品登場人物にありがちなのだが、この天城もしゃべりすぎ。なんでもかんでも自分の思っていたことをしゃべればいいというわけではない。
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アリアドネの弾丸の後に読んだので、桜って!桜って!ってなりました。
うわー。
現代版の登場人物では、今回は桐生先生もお目見えしてました。
ここからスリジエセンター1991でどうなるのか…。
文庫化が楽しみ。
Posted by ブクログ
医療は患者に平等でなくてはいけないことは当たり前だと思う。しかし、リソースは限られている中でもどのように治療するのか。天城先生が言っていたことは無情にも考えなくてはならない問題だと感じた。
前作に続き世界観にのめり込める小説だった。
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「スリジエセンター」との上下巻構成で、天城先生のキャラクターが際立つ導入だった。
ドラマから入った身としては主要な登場人物はドラマのイメージと違和感がなく読み進められた。
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ドラマも始まってるしで前作から続けて読んだ。天城先生はやはりフランスの方に元々いたんだな。ドラマだとオーストラリアに居て、それなのにフランス語使う癖?ってなったので。時代がバブル期なので、原作の方がやってることが派手だなと感じる。天城先生の言ってることかなり辛辣だけど、お金がないと無理な部分があるっていうのは、その通りだなと思う(綺麗事だけでは無理だということ)。これからどう展開していくか楽しみ。
Posted by ブクログ
天才ってなんの問題もない感じで、ハラハラドキドキ感はない。もう少し展開的に面白くなるのかなぁ、って思ってたけど、そうでもなかった。。
天城はすごいけど、少々洋風かぶれ的なところが、嫌な印象ではある。
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再読だけど気分が乗らなくて、読み進めるのがちょっと苦痛だった。天城のようなお医者さんがいてもいいのでは、と思ってしまうのは人ごとだからなのだろうか。儲けたお金で医療業界全体を良くしてくれたら、世良や高階も言うことなしかな。また忘れないうちに次作も読まねば。
Posted by ブクログ
ブラックペアンの続編という形だけど、物語は一新。前作は最新医療機器と神業的手技の対立と渡海の私情も含めた東城大内の話。でも今回は海外から凄腕の医師が東城大にやって来て、心臓外科専門病院を創るというスケールのデカい話になった。金と医療の折り合い。天城先生の「煌めくメス」は革命を起こそうとする。渡海の次は天城。世良先生も大変だ。こんだけお金の話出てくると、ドラマの渡海先生には天城先生要素もちょっと入ってるのかなと思った。面白かった!でもまだこれからという感じ。ワクワクドキドキ!ってか、表紙に写ってるアレは何?
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再読
チームバチスタやその他のシリーズでお馴染みの登場人物達の若き日の出来事。海堂氏のは色々な本を読み過ぎて相関関係が混乱してくる。
医は仁術と表向きでは命が重要だが、ちょっと前までは礼金によって対応が違った時もあったし、金儲けの医者がいたのも事実。命を金で買えるとしたらと金を出す人も多いと思う。天城医師と他の医師との「金」と「命」の優先論争は、実態は新勢力と旧勢力、異分子を認めない日本の組織風土が根源と思う。佐伯院長は、それを破壊したいと意図したことが良く伝わってくる。天城医師も院長の意図を理解して反対勢力に立ち向かっているのが痛快だ。
Posted by ブクログ
ブラックペアン1988の2年後を描いた続編
1990年の東城大学医学部付属病院を舞台に天才心臓外科医 天城とシニア研修で戻った世良が想像を越えて波乱を巻き起こしてくれます(笑)
世良は特命を帯び、モナコにいる天城のもとへ、医者とは思えないブルジョワに(^^;
よく掴めない切欠で、心臓手術専門病院「スリジエ・ハートセンター」を創設することに。。。
天城自らが確立した“ダイレクト・アナストモーシス”という画期的な術式で公開手術で披露し、トントン拍子で創設の糸口を掴めることに……。
こんなに上手くいくんですねwww
Posted by ブクログ
天才外科医の天城が世良を巻き込みながら、現在の医療小説やドラマでは当たり前のようになっている公開手術を行ったり、患者の経済的背景を優先にする考え方でかき回してく。
天城の考え方は確かに極論だけど肯ける部分も多い、これから天城&世良のコンビとスリジエハートセンターがどうなっていくのか楽しみである
Posted by ブクログ
公開手術や天城ファンドなど、現実ではありえない破天荒な話。チームバチスタの桐生医師、ナニワモンスターの村雨氏など、他の作品で登場するキャラクターがちょこっと登場するのが楽しい。天城は大ほら吹きという点で、彦根と似ているのかな。
面白かったけど、スリジエセンターは建設が宣言されるところまでで終わってしまうので、この作品単独では尻切れトンボな感じ。シリーズ最終作のスリジエセンターを読まないと不完全燃焼になろう。