海堂尊のレビュー一覧
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ネタバレ中学生の曽根崎薫が、潜在能力試験で全国1位になってしまったことから、大学医学部の研究室に週2日通い、論文を巡るドロドロに巻き込まれていくストーリー。
薫の受入研究室の藤田教授が、薫の名前で英語論文を書いたり、追試が間に合っていないことが外部から指摘されると、記者会見の場に薫を連れ出したり、薫の中学のクラスメートが医学の最先端の研究を理解できたりと、常識的にはあり得ない設定で、読んでいる途中で少し白けてしまった。
しかし、最後に、薫と離れて暮らす父親が薫にアドバイスを与えたり、薫を守るために、薫の業務日記を証拠として効果的に見せる手はずを整えたりしたところは、ジンときた。
薫が書き留めている -
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ネタバレ【要約】理恵は帝華大学産婦人科医で、現行の出産制度に疑問を抱き、上司の清川から反感を買っている。彼女のバイト先の病院は、5人の妊婦の出産を最後に閉院が決定しており、それぞれの妊婦が深刻な事情を抱えている。また、理恵は日本で認められていない代理出産に関与していることが告発され、事態はさらに複雑化する。
【感想】日本の医療行政や医療、医学に関する問題を問いかけるメッセージ性が強く、出産をめぐる医師と妊婦の思いをシンプルに描いている。しかし、緊迫感に満ちた場面が随所にあり、主人公・理恵が組織の反発を受けながらも自身の信念を貫く姿には感銘を受ける。
現代の出産においては夫の立ち会いや積極的な関与が増 -
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ネタバレ東城大学医学部総合外科の佐伯教授は、若き医局員・渡海征司郎を大抜擢する。
黒崎講師は面白くないが仕方なし。
渡海は週一で碧翠院へ通って、桜宮厳雄院長について指導を受ける。
佐伯の下で手術室の小部屋を根城とする「佐伯図書室」の室長を務める。
が。そこで不思議なカルテの存在に気づく。
「飯沼達治」は一度渡海が診ている患者。
其処を突くには元三羽烏の佐伯教授、桜宮厳雄院長、市民病院の鏡部長から話を聞かないといけない。
そんな時、オランダの学会に佐伯の名代として渡海を送り出す。
お供は垣谷。
オランダで会ったのは厳雄院長の息子亮。
元極北大の先輩。軽音の先輩でもある。
亮はここで「バタフライ・シャ -
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ネタバレ最近読んだコロナ三部作であれっ
海堂さんってこんな感じの作風だっけ
なんて思いながらバブル三部作のその前の
時代っぽいタイトルを本屋で見かけたので
手に取って読んでみましたが、すごくいい!
「オペ室の悪魔」と呼ばれいていた
渡海征司郎の原点やその軌跡、
途中出てくる東城大に来る前の高階先生や
東城大で現役バリバリの藤原副婦長、
新人の猫田看護師、忠誠心が半端ない
黒崎医師、そしてまさかの天城先生の登場
などなど後からの作品ででてくる人たちの
原点というか過去がストーリーと一緒に
その当時の時代背景や院内政治、
昭和の病院の実態なんかも読める
部分なんかも含めてすごく面白かった。
えっそんな勝 -
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第一章 キャメル
関西最大の都市浪速府で新型インフルエンザの国内初の発症が報告される
この章は、コロナ禍に入る初期と状況がとても似ていて(実際は2009年のインフルエンザがモデル)当時としては近未来的な状況を面白く読みました
が、政府の発表するインフルエンザの情報が操作されているものである事を地元の医師は見抜きます
第二章 カマイタチ
この章では、なぜ情報が操作されて浪速府が経済的に孤立させられたか、その原因となった浪速地検特捜部の活動の章となります
カマイタチは、特捜部エースの別称
で、ここが複雑でわからない
突然登場人物がわらわら
「田口白鳥シリーズ」を継承しているらしく、その辺りを知って