海堂尊のレビュー一覧

  • ナニワ・モンスター(新潮文庫)【電子特典付き】

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    大筋では、無理筋な展開な気もしたけれど、エンタメとして、海堂ワールドのキャラクターが跋扈する姿がただただ面白い。
    彦根先生が大活躍で、バチスタシリーズとは違った面白さがある。

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    2023年07月19日
  • 玉村警部補の巡礼【電子特典付き】

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    玉村警部補と加納警視正のコンビのシリーズ。とにかく切れ者の加納警視正が次々と問題解決していく中、ちょっとぼんやりしている玉村警部補がかわいかったです。

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    2023年06月23日
  • コロナ黙示録 2020災厄の襲来【電子特典付き】

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    おすずさんの本棚を見ていて、え、海堂先生のコロナの本、と気づき、本屋に向かう。
    序盤は、なんだかな~。梁山泊の村雨、彦根、白鳥たちの安保総理追い落とし会議に鼻白む。最近読んだ100分de名著のヘーゲルにあった共感なき啓蒙という言葉を思い出す。白鳥については、田口先生への原稿依頼の顛末と云い、「医学のひよこ」でも口ばかりで全然機能してなかったこともあり、ヤキが回ったんじゃないと感じる。

    という序盤に対し、コロナ感染の状況に全然ダメな厚生省、バカ丸出しの官僚の尻ぬぐいに白鳥は的確に手を打っていく。クルーズ船の感染者の受入れ先になった桜宮大学、田口先生以下、島津、師長の如月、若月、そして看護婦たち

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    2023年06月23日
  • 新装版 螺鈿迷宮【電子特典付き】

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    チームバチスタのシリーズはとても面白いのですが、私はちゃんと順番に読んでいないようで読んでしまった続きのお話と心の中で照らし合わせながら読んでます。
    今回は天馬くんが主役なんですかね?
    天馬くんが大学にちゃんと行くようになった理由がわかりました。

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    2023年05月24日
  • 氷獄【電子特典付き】

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    桜宮サーガの短編集
    バチスタ裁判の表題作を含めて収録は4編

    ・双生 1994年 春
    田口先生のところに桜宮すみれ、桜宮小百合が短期研修していた頃
    すみれと小百合のそれぞれやりたいことの片鱗がこの時期にも発露されていたのですねぇ
    でんでん虫の倒壊のあれこれや、その後の暗躍にまで関わってくるとはね……


    ・星宿 2007年 冬
    オレンジ病棟で南十字星を見ようとするお話
    ナイチンゲールの沈黙の後くらい

    手術拒否する小児患者の「南十字星を見たい」という願いを叶えようとする如月翔子
    便利屋 城崎を頼って実現した方法とは?

    オレンジ病棟の建設の経緯やら、タヌキの思惑やら、白鳥の力技やら、田口先生の

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    2023年05月16日
  • 極北クレイマー2008【電子特典付き】

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     財政破綻都市の市民病院の惨状を想像して書かれたらしいが、想像がノンフィクションになってしまったらしい。やる気のない病院職員や不潔な病棟はこんな病院には絶対お目にかかりたくないと思うが、似たような状態だったなんて信じられない。続編も読んだがまだ再建の真っ只中だったので、モデルになった市は実際どうなったんだろう。姫宮は今作ではドジっ娘封印?三枝部長が医者の鑑のような人物なだけに、なぜこの人が逮捕されなければならないのか…。医療崩壊は現在も着々と進行中なのだろうか。

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    2023年05月07日
  • ランクA病院の愉悦(新潮文庫)【電子特典付き】

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    病院小説の短編集。表題の小説は最後に掲載されていますが、空想の話でありながらもなぜかいつかは起こり得るのではないかと思ってしまう話でした。ガンコロリンの話も災害の地に速水が派遣される話も、フィクションだけど今の日本の医療に関して考えさせられる話でした。

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    2023年04月16日
  • マドンナ・ヴェルデ(新潮文庫)【電子特典付き】

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     『ジーン・ワルツ』と同じ時間軸で山咲みどり視点で語られる。歳時記と共にゆったり時間が流れている感じが心地良い。みどりのような丁寧な暮らし憧れるなぁ。伸一郎との手紙のやり取りが多いのも書簡集好きには嬉しい。
     前作のラストで語られた理恵の所業の理由が判明するが、感情が伴わないのでやはり納得できない。崇高なお考えとは思うけれど。少なくとも夫婦の同意は必要。血液型だけではないその他の遺伝の部分で違和感を感じることもあると思う。

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    2023年04月15日
  • ジーン・ワルツ(新潮文庫)【電子特典付き】

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     妊娠に至るまで、そして母子共に健康に産まれてくるまでに様々な障害があり、妊娠・出産がどれほど奇跡的なことかを思い出させてくれる1冊。初読時は理恵がひたすら怖い女性に思えたが、今回は産婦人科医療のために奮闘する危なげな女性の印象に変わった。曾根崎パパと薫くん、山咲さんも登場していたのにキャラがはっきりわからなかったので、『医学のたまご』ではノーマークだったな。無脳症の胎児の出産シーンは涙が出る。端折られているのか、登場する5人の妊婦さんがみんなつわりがなさそうなの羨ましすぎる。

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    2023年04月10日
  • 医学のたまご【電子特典付き・角川文庫版】

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     中高生向けらしく非常に読みやすい。ヨシタケさんのイラストも可愛らしい。あの可愛かったアツシ少年がすっかり瑞人みたいになっていて、中盤までずっとアツシと瑞人を勘違いして読んでしまっていた。お調子者の薫が周りの狡い大人におだてられ翻弄されるが、最後にちゃんと自分の非を認め謝罪する潔さに成長を感じた。パパのアメリカからの援護射撃もかっこいい。今作は初読だが、あとがきに書いてあった既読の『ジーン・ワルツ』との関連性がわからなかったので桜宮サーガは途切れずに読まないと。

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    2023年04月02日
  • コロナ狂騒録 2021五輪の饗宴【電子特典付き】

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    前作に引き続き、コロナ禍で桜宮サーガの面々がどう関わっていたかというお話

    前作以上に政治のグダグダ加減が描かれている
    実際の出来事の経緯を説明しているだけで、創作の要素はそんなにないかも
    政治判断の裏側には私利私欲に塗れた呆れた理由があったというのが創作要素だろうけど
    でも、実際にそんな損得勘定があったんだろうなぁとは思う


    ところどころ、現実とは違う展開があって、その辺はやはりこれまで物語を追いかけてきた身としては面白く読める

    やはりヤツが全てを破壊していくんだなぁ……
    まぁ、総理に面と向かってああもズケズケ言える人物といえばそうなるよなぁ

    あと、村雨のモデルは橋本だと思ってたけど、

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    2023年03月29日
  • コロナ黙示録 2020災厄の襲来【電子特典付き】

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    田口・白鳥シリーズ
    ってか、このシリーズは完結って前に言ってなかったけ?

    今までより作品内でクロスオーバーがされていて
    田口視点の桜宮、速水の極北、彦根の梁山泊のエピソードが程よく入り混じっている

    要は、コロナ禍を桜宮サーガで描いた作品
    ただ、年代も2020とリアルと一致させているけど、作品内の時系列もそれだけ進んでいるって事でよいのだろうか?
    「医学のたまご」では、田口先生は教授にんってたはずだけど、未だに講師?
    「モルフェウスの領域」で論文を書いてたから、それが評価されてとかってパターンを予測してたけど……
    辻褄合わせられるのか?


    リアルのコロナ禍と政治のあれこれを「ああ、そうだっ

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    2023年03月28日
  • 氷獄【電子特典付き】

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    バチスタシリーズの短編集。これまでの登場人物の個性が断片的に見とれた。
    特に本のタイトルにもなっている「氷獄」ではそれぞれの人間性や考え、信念に基づいた「正義」の交錯が描かれており、非常に面白かった。
    医療と司法の関係については今後の展開に期待できそう。

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    2023年02月03日
  • スカラムーシュ・ムーン(新潮文庫)【電子特典付き】

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    ネタバレ

    前作では浪速を舞台に新型インフルエンザ騒動を描きつつ、今作ではその後のワクチン製造が肝となる。コロナ前とそれ以降では印象が変わる作品だが、ベースにある「桜宮サーガ」の集大成と言える位置付けにある本作はエンタメ性も十分。過去から現在へ、北に南に海外に、行ったり来たり、孤軍奮闘する医翼主義者の彦根先生。医療の原点まで遡るようなその長い旅路は読者も懐かしい気持ちにさせる。ここまで長かったなぁ~ラストはちょっとハラハラしたが、愛を捧げる結末には安堵。新たな旅立ちを迎える彦根先生には報われてほしいものだ。

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    2023年01月16日
  • 氷獄【電子特典付き】

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    バチスタ裁判と東城大に関連する短編集です。
    主要メンバが揃い踏みで楽しく読めました。
    やっぱり白鳥のロジカルは群を抜いてますね。物語が加速して厚みが増します。
    そして新章幕開けの感もあり、これからの田口白鳥ペアの活躍が楽しみになってきました。

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    2022年12月17日
  • アクアマリンの神殿【電子特典付き】

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    海堂氏が新境地で青春学園ものを書いたのかと思いきや、こんな形で過去の作品と繋がっていたとは驚きました。軽さの中に若者に人生の本質を問う厳しさを織り交ぜるところは河野裕氏のシリーズを彷彿させます。
    賛否両論あるようですが、未来の医療技術が直面する可能性がある倫理的な命題に真っ向から取り組んだことが素晴らしいと思います。

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    2022年10月18日
  • フィデル誕生 ポーラースター3【電子特典付き】

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    第3巻はこれまてで一番物語として、また人物伝として興味深く読むことができた。
    事実の列挙中心から人の成長が中心の内容に変わったからだろうか。
    それはともかく、アメリカの横暴さは読んでいて胸が悪くなる。世界の警察を自認して、一見すると善人のような言動をしながら裏側では自国の利益しか求めていないところは今でも変わらないな。ただ、それによって解放され発展した国も沢山あるわけで、一方的な観点で善悪を測れない代表的な事例だと思った。
    カストロに対して漠然と過激な革命家のようなイメージを持っていたけれど、これもアメリカの思想操作によって植え付けられたものかも。本書が必ずしも正しいわけでもないだろうけれど、

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    2022年08月31日
  • 氷獄【電子特典付き】

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    海堂作品は、流石にそれは・・!?と思うほどの設定やウルトラCが散りばめられているにも関わらず、ぐいぐい引き込まれてしまうのがいつもながらすごい。これぞエンタメ。

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    2022年08月26日
  • コロナ狂騒録 2021五輪の饗宴【電子特典付き】

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    海堂尊『コロナ狂騒録 2021五輪の饗宴』宝島社文庫。

    『チーム・バチスタの栄光』シリーズの新章『コロナ狂騒録 2021五輪の饗宴』の続編。

    ノンフィクション・虚構コメディという感じで政府や地方自治体の新型コロナウイルスへの無策を揶揄しながらストーリーは展開する。この際、全てを実名にして、おバカどもの愚行を赤裸々に描いた方が面白かったのではないかと思った。

    最後に『これはフィクション』とでも書いておけば許されるだろう。

    現在、日本は新型コロナウイルス感染症の第7波にさらされている。状況が一変したのは第5波からだろう。それに比べれば第1波、第2波などさざ波程度だ。恐らく第7波は全国で1日

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    2022年07月14日
  • よみがえる天才7 北里柴三郎【電子特典付き】

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    北里柴三郎についてはまったく詳しくなくて、細菌学者ということと慶應医学部の創設者ってことしか知らなかった。この海堂先生による史伝は、鴎外のものから類推するとかなりの変化球に思えるので、この一冊で「こういう人だったんだ」とは判断できそうもない。ここで海堂先生が注目しているのは研究者としてよりも医政を確立した点になっている。
    それを際立たせるためもあってか、晩年の研究活動に対する評価は厳しい。ことごとく間違っていたのだそうな。北里先生でも過去の成功に囚われると、どうにもならないんだね。

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    2022年08月08日