海堂尊のレビュー一覧
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海堂尊「桜宮サーガ」の「バブル三部作」もしくは「ブラックペアンシリーズ」と呼ばれるシリーズの第2作目。天才外科医・天城雪彦を震源とした、現代医療現場の課題を浮き彫りにし医療倫理を問いかけた佳作。
そのそも天城にはモデルとなる人物がいる。世界で初めて胃大網動脈グラフトを使用した冠動脈バイパスを開発し、日本で初めて拡張型心筋症に対する左室形成術の一術式であるバチスタ手術を行った須磨久善氏だ。須磨氏はNHKの「プロジェクトX」など各メディアにも登場したスーパードクターで、バチスタ手術後も色々な手術器具の開発や術式の改良を行っている。そういう意味では須磨氏は「ブラックペアン1988」で「スナイプAZ1 -
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桜宮サーガ、炎上。海堂尊著『輝天炎上』が描く医療ミステリーの到達点
本作は、桜宮病院炎上事件から1年後を舞台に、新たな陰謀と謎が渦巻く医療ミステリーです。
物語は、東城大学医学部の学生、天馬大吉が「日本の死因究明制度」を調査することから始まります。調査を進めるうちに、天馬は制度の矛盾に気づき始め、同時に桜宮一族の生き残りが動き出していることを知ります。前作『螺鈿迷宮』で張り巡らされた伏線が、本作でついに回収され、予想を遥かに超える展開に息を呑みました。
複雑に絡み合う人間関係と緻密な舞台設定
本作の魅力は、複雑に絡み合う人間関係と緻密な舞台設定です。桜宮一族、東城大学、そしてAiセンター。 -
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読書備忘録894号。
★★★★。
海堂さんの桜宮サーガは全作読破していると思っていましたが、ぽてんヒット食らっていました。短編集です。
基本、白鳥・田口コンビのシリーズですが、今回は加納・玉村コンビが主役。
警察庁のデジタル・ハウンドドッグこと加納警視正と桜宮市警玉村警部補のお遍路道中記。
タマちゃんはリフレッシュ休暇でお遍路旅。桜宮市警なので四国への越境捜査はない。
加納さんはなんやかんや理由をつけた出張名目でタマちゃんに付きまとう。
そして四国は阿波県、土佐県、伊予県、讃岐県で、それぞれローカル事件に巻き込まれ見事解決して回る!という水戸黄門のようなお話。
短編を通した広域捜査とし -
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ブレイズメス1990
海堂 尊 (著)
### あらすじ
カネの亡者!? の天才外科医、現る。
この世でただ一人しかできない心臓手術のために、モナコには世界中から患者が集ってくる。天才外科医の名前は天城雪彦(あまぎ ゆきひこ)。カジノの賭け金を治療費として取り立てる放埒な天城を日本に連れ帰るよう、佐伯教授は世良に極秘のミッションを言い渡す。『ブラックペアン1988』の興奮とスケールを凌ぐ超大作、文庫化。
### 感想
『ブラックペアン1988』に続くシリーズ第2弾。本作では、渡海が去った後、新病院ができた東城大学が舞台となります。医療小説や警察小説は、専門的な世界を垣 -
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地方の産婦人科医療を取り巻く問題や、昨今の不妊治療を巡る賛否などを織り込んで、ミステリー仕立てに仕上げていてさすが。
導入部はあまり入り込めなかったが、読み進めていくうちに導入で読んだ内容が効いてきて、人物造形にも入り込めて、面白く読めるようになった。特に後半はさながらドラマを観ているかのようでリアリティがあった。
出産や妊娠との向き合い方も、妊婦そして子の父となる男性それぞれだなぁ...という当たり前のこともまた感じた。
解説に書かれていた『マドンナ・ヴェルデ』も読みたい!海堂作品は、作品同士で設定や登場人物の関連性が感じられるのも好きなところ。 -
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新装版 ブラックペアン1988
海堂 尊 (著)
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### **あらすじ**
1988年、世はバブル景気の絶頂期。「神の手」を持つ佐伯教授が君臨する東城大学医学部附属病院に、帝華大学から「ビッグマウス」高階講師が乗り込んできた。彼が持ち込んだのは、手術の新兵器「スナイプ」。しかし、その導入を巡って「オペ室の悪魔」渡海と真っ向から対立する。そんな中、研修医の世良は大学病院の権力争いに巻き込まれていく——。『チーム・バチスタの栄光』へとつながる、海堂尊ミステリーの原点。
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### **感想**
以前ドラマを見ていた作品の原作を後から読むという順番になりましたが -
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桜宮サーガ、四編からなる短編集。
シリーズの時系列を振り返りながら読んだ。
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双生(1994年 春)
『螺鈿迷宮』より10年以上前の話。
桜宮小百合とすみれがぐっちーのところに半年間の研修にくる。
星宿(2007年 冬
『ナイチンゲールの沈黙』の一年後。
便利屋城崎の無料お試しサービス券が大いに使われる。
白鳥も登場。
黎明(2012年 春
モルフェウスの領域の少し前。
焼けた碧翠院跡地には、Aiセンターが建つやいなや爆発で崩壊、今は未来医学探究センターが建っている。
不定愁訴外来責任者のぐっちーがホスピス業務について三ヶ月。
氷獄(2019年