海堂尊のレビュー一覧
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―日本発の「バチスタ手術」を実施するなど、心臓外科界の「破境者」として常に斯界を先駆ける天才医師・須磨久善の半生を、「チーム・バチスタの栄光」で著名なベストセラー作家の海堂尊が描く―
凄い。
日本・世界の医学界に風穴を空け続ける外科医としての魅力と、信念のために世界を飄々と変えていく人間的な魅力が...続きを読むPosted by ブクログ -
読んでみたいと思いつつ、文庫に落ちてくるのを待っていた一冊。
一気に読んでしまいました、寝落ちしながらも。。
自分の従事する”仕事”に社会的な有用性を見出しつつ立ち向かっていく、
プロとは、そして純粋とはこういうもの、久々に叩きのめされました。
ブレない芯を持ち実践するのは、言うは易く行うは難...続きを読むPosted by ブクログ -
心臓外科医 須磨久善の自伝的語り下ろしや、医療に対する哲学、その人間像を、『チーム・バチスタの栄光』などの作者である海堂尊がテキストに書き下ろしたノンフィクション作品。
卓越した技術によるスーパーヒーローな医師としてだけでなく、海堂が言うところの「破境者」としてのアントレプレナー的な須磨の人物像が...続きを読むPosted by ブクログ -
「現実は小説より奇なり」とはまさしくこの本のためにあるような言葉ですねぇ。この本を読む限り、海堂さんの主張が実にまともに思えるんだけどなぁ…。
厚労省官僚および病理学会・法医学会上層部の自己権益を守るためのえげつなさはおぞましい限りです。
少なくとも、学術論争をせず(=「逃げた」と言われても仕方ない...続きを読むPosted by ブクログ -
講義のシーンは難しくてよくわかんないところもいっぱいあったけど、物語として面白かった。
特に、出産のシーンとかは、またたく間にみんながお産にせかされて、読んでるだけなのに、大丈夫か?とどきどきしてしまった(笑)
いままで人間があたかも普通のように遺伝子を繋いできたっていうのは、本当はものすごく複雑...続きを読むPosted by ブクログ -
少子化の現代、とても重要なテーマと作品であると思いました。
子供を持つのか?
持ちたいのか?
持てるのか?
女性なら一度は考えるテーマです。
もっと早く出会いたかったな。Posted by ブクログ -
天城、嫌いです。
公開手術が失敗するか、助手の誰かがやらかせばいいのにと思ったのはマッディ・ボブだけじゃありません笑
駒井は道化だったり主人公を引き立てるのにいいアクセントになっていると思いましたが、九州人の私でもあんな鹿児島弁の現代人には会ったことがありませんよ。
あまりにも酷すぎる。
鎖国してた...続きを読むPosted by ブクログ -
あの頃の日本がそのまま本の中にいる感じ。
嫌味も込められた(…多分。)登場人物たちにあーいたいた、こんなアホなことしてたなーと今なら思える。
コロナが流行りだした頃はいつまで続くのか分からない本当に暗い日々だったなー。
あと2作、どんなになっているか楽しみにしている。Posted by ブクログ -
2022年6月~2022年12月までの話。
今は2024年4月だから、1年半程前の様子だ。
ちょうど読もうとしたタイミングで文庫化された。
解説が鈴木エイトさん。
話題がコロナから別の方向にそれている。
ハチャメチャな政府のコロナ対応をテーマに執筆を開始した本コロナシリーズだが、
五輪利権や奉一教...続きを読むPosted by ブクログ -
持病がありお医者さんのお世話になっています。処方された薬のお陰で毎日を元気に過ごす事が出来ていることに、医療へ感謝しています。研究が行われ治療法が決まり、薬が開発され処方してもらうお陰様を思う時、医学研究者の重要性を強く感じました。次の作品も楽しみに読ませていただきます。Posted by ブクログ
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あのコロナ禍のひどい時を思い出す。仕事が思うようにできなくなり、緊急事態宣言が出て施設に入れなくなった日々。
あの頃のウイルスより弱毒化したのかな?
でも忘れちゃいけない
安保首相がリアルにそのままならほんとに安保な人だと思う。Posted by ブクログ -
2020年9月から2021年7月の、五輪開催と引き換えに政府が人命を危機にさらした期間の話。
世界では幾つもワクチンが開発されて、その効果に関しては、中国製、ロシア製のデータも出てきた。
小説だから文面のまま信用するわけにはいかないが、忘れていたので調べ直すきっかけになった。
この時期の政治家の...続きを読むPosted by ブクログ -
「ジーンワルツ」の同じ時間軸の別視点(代理母)からの作品。なのでやはりテーマは代理出産。
両方で一つのストーリー。「ジーンワルツ」だけではもやもやとしていた疑問点が解決した。
クールウィッチ(冷徹な魔女)という言われは今回の作品の方が、不快に思うほど感じ取ることができた。しかし何より人間愛に勝るもの...続きを読むPosted by ブクログ -
潜在能力試験で全国1位になった主人公カオルが東城大学医学部に入り、レティノブラストーマの論文を発表し、その誤りを謝罪するというのがこの作品の大きな流れ
藤田教授にそそのかされて論文発表から謝罪までしてしまうのだが、中学生カオルには頼もしい友達とゲーム理論の第一人者のパパがサポートして藤田教授の悪意...続きを読むPosted by ブクログ -
東京の帝華大学医学部助教、理恵は顕微鏡下体外受精のエキスパート。
彼女は、女医であり研究者であり、大学で発生学の講義を担当している。
ここで、妊娠とは、発生とは、出産とは、といった産婦人科医として必要で、一般人にも重要な知識を理解できるように講義する。
そして、非常勤で閉院近い産婦人科医で妊婦の診察...続きを読むPosted by ブクログ -
不妊治療をテーマとして1人の産婦人科医師と周囲の医療関係者や患者らが織りなす人間模様。
実際の医療問題に類似する内容を入れ込んだこと、日本の産婦人科医療の現状や国の政策を入れた事でメッセージ性の強い作品になっている。事実、現在私が住んでいる地域でも民間の産婦人科病院は分娩を取り扱わず妊婦健診のみ診察...続きを読むPosted by ブクログ -
2024.01.28
ここにも日本の制度疲労の影が色濃く反映されている。医師法のそもそもは昭和23年につくられており、その中で定義されていないこと、時代に即さないことが様々あるが、そのことを「放置」して向き合ってこないから、筆者が憤ることになっているのだと「鳥の目」で俯瞰してみると感じる。Posted by ブクログ