あらすじ
『チーム・バチスタの栄光』でお馴染みの面々が、メスの代わりに竹刀で鎬を削る。
医療ミステリーの旗手が放つ鮮烈な青春小説!
1988年、バブル真っ盛りの頃。
いずれ医療の世界で悪戦苦闘する医学生も最初は医学の素人で、普通の大学生のようにサークル活動に部活に励んでいた、そんな時代。
桜宮・東城大剣道部の猛虎・速水晃一と天下の官僚養成大学、東京・帝華大の臥龍・清川吾郎もまだ医学生で、剣道部員だった。
医学部剣道部の象徴的大会「東日本医科学生体育大会」(東医体)。
この大会の覇者は将来、外科の世界で大成するという言い伝えがあった。
優勝校に送られる「医鷲旗」をめぐって、速水と清川による伝説の闘いが繰り広げられる。
解説・國松孝次(元警察庁長官)
【電子特典】
全電子版共通の「あとがき」、付録(「海堂尊・全著作リスト」「作品相関図」など)のほかに、本書には以下の文章を収録。
電子版あとがき 『ひかりの剣』
【関連小文】1 「ジェネラル・ルージュの伝説」自作解説より『ひかりの剣』
【関連小文】2 「夢はいつか叶う」
【関連小文】4 「すべては剣道場から始まった。」
【関連小文】5 「大学道場で剣道 体にたたきこむ」
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
面白かった( ´ ▽ ` )ノ
剣道の専門用語が連発し、特に試合シーンではさっぱり様相がつかめないところもあったけど、それでも熱くなった( ´ ▽ ` )ノ
熱血、青春、宿敵、決闘、師匠、荒行、挫折、再生、美少女にズボラに坊主( ´ ▽ ` )ノ
キャラ設定もストーリー展開も、いい意味でマンガチック( ´ ▽ ` )ノ
「六三四の剣」の医大生版だね( ´ ▽ ` )ノ
事象のたたみかけや情景描写は、剣術が主題ということもあって、講談っぽくもあった( ´ ▽ ` )ノ
竜虎相搏つ地獄図会( ´ ▽ ` )ノ
満を持しての宿命の対決( ´ ▽ ` )ノ
……でも、作中でも触れられてるけど、ここで描かれているのはあくまで、医大生剣道なんていう本当に狭い狭い世界の物語なんだよね( ´ ▽ ` )ノ
この調子で日体大の選手なんか登場したら、どこまでエスカレートしていたことやら( ´ ▽ ` )ノ
ドクターカイトーの作品なのに、医療ネタがメインでなくミステリーでもない( ´ ▽ ` )ノ
でも、むしろそういう軛から解放されたほうが氏にとってはいいんじゃないか、とさえ思えた( ´ ▽ ` )ノ
試合展開を正確に理解するためにも、本作はぜひ漫画化してほしい( ´ ▽ ` )ノ
……しかし、本書の解説にはほんとひっくり返った(゚д゚)!
「プロの書き手ではない」と自分でも書いておられるけど、いくら何でもミステリー小説の真犯人をはっきり書いてしまうとは……他出版社の作品とはいえ、ルール違反も甚だしく……(´ェ`)ン-…
編集の人、チェックしなかったのかな?(´ェ`)ン-…
「チーム・バチスタの栄光」より先に本書を読んじゃ、絶対ダメだね……(´ェ`)ン-…
これまで読んだドクターカイト作品の中では、これが一番好き( ´ ▽ ` )ノ
両校主将を巧みにそそのかし、異なる個性を反発・融合させ成長を促すタヌキおやじがよかった( ´ ▽ ` )ノ
まさに、錬金術師ならぬ錬「人」術師だね( ´ ▽ ` )ノ
2017/03/19
Posted by ブクログ
作者の圧倒的な筆致に煽られ夢中で読み進む。
清川、速水の盟友の攻防に美少女、朝比奈ひかりやのらりくらりとした高階顧問が重要な役割を果たす。
双頭相まみえる物語の様相なのになぜ題名がひかりの剣なのか?と先々に、興味が尽きない。
個性的で魅力的な登場人物たちは他の物語にも登場しており連鎖的に読みたくなる。
ライバルがお互いを成長させることを高い説得力で説く正統派青春物語ですね。しびれました。
Posted by ブクログ
バチスタ~等、海堂さんの作品はドラマを観ただけで未読なのですが
剣道の話らしい―と、それだけで購入しました。
速水・清川のW主人公…かな。
速水Sideは三人称で清川Sideは一人称でした。
医大生の部活というよりは社会に出るために身につけておくべき力とでもいうんでしょうか。
それを理解したうえで剣道に励む二人の姿は強さと清々しさに溢れ、自分に足りないものを見つけた気がして一気に読んでしまいました。
速水、清川両氏のその後が気になるので、ジェネラル~とジーン~を読んでおこうと思います。
Posted by ブクログ
この二人に接点があったなんて!
ついついキャラものとして読んでしまったけれど、ストーリーもとても面白かった。ここまでスポ根ものだったとは!
そして謎の美少女剣士ひかりちゃんがいい。
彼女は他の作品にも登場しているんだろうか?薬剤師さんになったのかな?
二人の対決にちゃんと勝敗がついて終わるところもよかった。
(引き分けで終わったりしたらブーイングだった)
私は速水先生派だったけど、なかなかどうしてキャラ的には清川先生もいいんだなー。
Posted by ブクログ
桜宮・東城大剣道部の猛虎・速水晃一と天下の官僚養成大学、東京・帝華大の臥龍・清川吾郎もまだ医学生で、剣道部員だった。医学部剣道部の象徴的大会「東日本医科学生体育大会」(東医体)。この大会の覇者は将来、外科の世界で大成するという言い伝えがあった。優勝校に送られる「医鷲旗」をめぐって、速水と清川による伝説の闘いが繰り広げられる。
速水晃一:田口・白鳥シリーズのジェネラル・ルージュの凱旋の主要人物の1人。田口・白鳥シリーズの他ブラックペアンシリーズ等にも登場。
清川吾郎:ジーン・ワルツシリーズの主要人物の1人。
Posted by ブクログ
再読です。速水と清川の将来像が重なった今、読むと全然印象が変わりました。この後、医療の世界で闘い続けて行く彼らが、なぜ闘い続けられるのか、その理由の一つがここにあったと思いました。試合の場面は、剣道に無知なわたしは、ぼんやりとイメージするしかないのですが、それでも手に汗握る
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海堂氏の作品を読むのは初めてです。入門編としては亜流から入ってしまったかも…って思いました。
ストレートなスポーツ小説だとおもいます。
自分の殻を破る。
その為には?
Posted by ブクログ
剣道に知識のない私でも面白く読めた。
医鷲旗大会の天下取り。
予想以上に汗臭い青春物語だった。
東城大学VS帝華大学=速水晃一VS清川吾郎
帝華大学でかつて医鷲旗をもたらした30代の高階顧問がスパイスを出している。
帝華大学から東城大学に赴任した高階顧問は果たしてどちらの味方なのか・・・。
登場人物の性格は各々が現代(?)の医師の姿と重なる部分もあり楽しめた。
結末は私の場合「残念!悔しい!」という気持ちが強かった。
しかし最後まで楽しめた。
Posted by ブクログ
桜宮サーガです。
今回の主人公は速水先生!やったー。
まだ医大生のころの話です。
もう一人の主人公として、『ジーン・ワルツ』の清川吾郎も出てきます。
そして田口先生、島津先生もちょっとだけ出てきます。
時期的には『ブラックペアン1988』とかぶってるみたいですね。
私は剣道は漫画で読んだ程度の知識しかないんですが、それでもおもしろかったです。
剣道かっこいいですよね。
桜宮サーガとしては珍しく医療のことはほとんど出てきませんが、青春って感じで好きです。
最後の勝負はちょっと意外な終わりでした。
読み終わってから気づいたんですが、装画が村上もとかさんでした。
やっぱり剣道漫画と言ったら六三四の剣ですね。
Posted by ブクログ
「チームバチスタ」で有名な海堂さんが書いた、剣道青春小説「ひかりの剣」です。
私自信、剣道の経験は全くないのですが、小さい頃の憧れからなのか?最近、剣道小説を続けて読んでいます。
この「ひかりの剣」は、医療小説と言えば!の御自身が医師である海堂さんの手によるもの。
主役は、「ジェネラルルージュ」の速水晃一。「ジーンワルツ」の清川吾朗。
キーマンとして、「チームバチスタ」「ジェネラルルージュ」「ブラックペアン1988」の高階権太。
恐ろしく魅力的な布陣です。
医科大学の剣道部が舞台です。若き頃の各人の“咆哮”のような熱い小説。
それでも、あくまでも医師のしての視点で書かれていて、医療の問題点も突いている所が海堂さんらしい感じ。
予想外にちょっと。いや、かなり感動しました。
さすが海堂さん!!
Posted by ブクログ
速水は、東城大学剣道部の主将。
責任感が強く、高階剣道部顧問に、それでは勝てないと
宣言される。竹刀と真剣の違い、鎬の意味を教わる。
そして、真剣の素振りを1万回 愚鈍に続ける。
何かが、変わるのである。
桜の花びらを切ることができない。
それに対して、高階のアドバイスが、貴重なヒントに。
清川は、東華大学剣道部 才能があると思っていたが、
高階先輩に、素質があるのと才能は違うと言われる。
勝ち逃げすること、責任を持たないこと、いつでも主将を放り出すこと。
自由度が高いが、同じ相手に負けることが嫌いである。
高階というタヌキに翻弄されながら、速水、清川は、自分を見つめ、
成長して行く。青年たちが、剣道を通じて、羽ばたくが、
外科医が、メスを振るうには、
もっと多くの試練が待ち受けていると知る。
Posted by ブクログ
清川君と速水くんの大学時代は今と全然違いますね。
速水くんは凄くかっこいいのはそのままだけど何だろ、清川くんの性格が少しうつった?ような。逆に清川くんは速水くんの性格がうつった感じかな。しかし高階院長がこんなに恐ろしいほど強かったなんてにわかには信じられないな。
たぬきさんの大学時代が見てみたい。
Posted by ブクログ
ブラックぺアンを読んだ後だったのでうまくリンクされているなと思った。
剣道はその昔身内がやっていたのと当時『六三四の剣』という漫画を読んでいた(しかもこの表紙、村上もとか先生だった!びっくり!)のもあって文章を頭の中で映像化するのは難しくはなかったが、野球やサッカーと違って知らない人は中々しんどい文章だとは思った。
しかし、この手のスポ根ものには何で仙人みたいな人が出て来て稽古をつけるのかな。
速水のその後はいろいろ描かれているが、清川の物語はまだ読めていないので楽しみ。って言うかこの物語の登場人物のその後が知りたい。志郎や朝比奈、塚本とか出て来る話あるのかしら。
それにしてもどこにでも現れる高階先生ってどういう人なんでしょう。
Posted by ブクログ
自分で買った本じゃなくて、家の本棚に並んでいた本。
奥さんが以前に読んだらしい。
あまり覚えていなかったけど(笑)
医大生の剣道部のお話。
いわゆる青春スポコンドラマだな。
って、そういうの大好物なので楽しく読めたけど。
海堂尊らしくなく、舞台は医大ではあるものの厚生省とか医療とかの話はほとんど出て来ず、純粋に青春小説だった。
とは言え、その主人公たちは、その後の著者の作品に出て来る主人公になってくる訳だ。
たとえば、「ジェネラルルージュ」とか「ジーンワルツ」に登場してくる。
この本の中では、医大生だけど、ちゃんと医者になったんだね。
海堂尊自身、大学時代は剣道をやっていたらしい。
だから、けっこうリアリティがある。
実際にはこんなマンガみたいな話ではなく、本当に苦労したんだろうと思うけど。
ちょっと海堂尊が2冊続いたので、他者の本も読みたくて、久しぶりに本屋さんに立ち寄って、ごっそり買ってきました。
Posted by ブクログ
時系列で言えば『ブラックペアン』と同時期のシリーズ原点。
描かれてるのは、学生時代の速水晃一と清川吾郎の剣道で己の肉体と精神を捧げあった青春の一幕。そして、それは伝説の幕開け。それぞれが扉を開いた瞬間。その裏には帝華大の阿修羅の姿があった。修行を終えて戻ってきた二人の戦いがカッコいい。最後の速水と朝比奈の試合とか。速水先生カッコいい!
剣道は体育でやったくらいだから、想像するのが大変。頭の中で凄い動きしてる(笑)
Posted by ブクログ
時代を感じるところはあるけど、ライバル、ヒロイン、老師との修行、個性ある仲間や敵、というゴリゴリの王道スポーツ道で面白かった。最後の決戦が熱い。
下段かっこいいと思ったけど、実際はほぼいないそうですね。見てみたい。
Posted by ブクログ
覇者は外科の世界で大成するといわれる医学部剣道部の「医鷲旗大会」。そこで、桜宮・東城大の“猛虎”速水晃一と、東京・帝華大の“伏龍”清川吾郎による伝説の闘いがあった。
Posted by ブクログ
海堂尊の本を古い順に読んでいっています。
今回は医大生の話ではありましたがあまり病院的な話はありませんでしたね。
良くも悪くも普通の小説になってしまったような。
剣道モノということでありがちな常人離れした技とかは
そんなに出てこないのですが、剣道をやっている者としては
現実とあまりにも違う感じに違和感を覚えます。
速水や清川、高階といったキャラの若かりし頃が
描かれていてそれなりに読み応えがあったのですが
他の作品に比べるとちょっと物足りなさを感じました。
Posted by ブクログ
『ブラックペアン1988』と同じ年代に、東城大・速水と帝華大・清川を中心に据えた剣道青春物語。清川の再登場は後に『ジーン・ワルツ』などの妊産婦医療の物語まで待つことになる。そういうことを考えながら読めるのも、シリーズ再読ならではだ。彼らの修行の方法や、医鷲旗大会の対戦描写は、若干のご都合主義はあるものの痛快娯楽時代小説を読んでいるよう。
Posted by ブクログ
チームバチスタ位しか読んでいないので登場人物については予備知識が有りませんした。それでもこれは読まねばなるまいと思いました。
理由は以下の通りです。
①剣道
②表紙が村上もとか先生
③青春
この中でも①と②の合わせ技はずるい。六四三の剣で育った少年剣士にとってはこの表紙はこれだけで永久保存版です。もうどんな素晴らしい小説なのだろうかと妄想が膨らみまくりで、少々ハードルを上げ過ぎてしまったかもしれません。
ライバル、修行、挫折、再生と必要なものは全て網羅されています。及第点です結構面白かったです。
でも少し突っ込み所が有って冷めてしまう部分が有って困りました。もっと熱心に読みたかった・・・。
①全日本クラスの選手が女性剣士と闘い、女性剣士の動きが素早過ぎて触る事すら出来ない
②現実には足への攻撃がルールに無い為現代剣道では使う事の無い下段を多様ししかも最強クラス
③ずっと日本刀振っていたら稽古するより強くなった
申し訳ないのですが武士道セブンティーンシリーズって本当に偉大ですよ。
Posted by ブクログ
バチスタシリーズの登場人物の青春小説。正反対のタイプのライバルそれぞれの剣道大会に対する想いや向き合い方を描いている。
それ以上でもそれ以下でもないし、伏線もないのでさらりと読める。
Posted by ブクログ
武士道シックスティーンと同様に剣道に青春を捧げて精進を目指すストーリー。こっちは医大生が主人公だけれど。ジーン・ワルツの清川とバチスタシリーズでもおなじみ速水がこんなところでつながっていたとは意外。私は東城大にぜひ優勝してもらいたかったけれど、こういう終わり方もアリなのかなと感じました。速水は何事にも真っ直ぐ取り組んでいて、清川はのらりくらりと要領
良く生きている。でも、人生のうち一時でも一つのことに集中できる期間があるのは羨ましいと感じた。
Posted by ブクログ
ジェネラル・ルージュの速水と、ジーン・ワルツの清川の学生時代の話。どうやら救命センター長として気ままに振る舞う速水を生み出したのは、高階だったようだ。
責任感の強い者がいると、その人に頼りっきりになるチームが成長できないばかりか、自分のことを後回しにしてでもチームのことを考える本人も成長できない。だから、他のメンバーの自立を促すためにチームからは距離を置き、自分が強くなることだけに専念する。
きっと仕事にも通じることなんだろうけど、チームのメンバーが「できるようになりたい!」と思っていることが前提なんだろうな。リーダーが自分のことに専念してるのをいいことに、「ラッキー!サボっちゃえ!」って思うようなメンバーなら意味ないもんなあ。
Posted by ブクログ
著者は「医者」でもあり、「作家」でもある才能あふれる人物である。
他の著作を読んだこともあるので興味を持って本書を手に取ってみた。
著者の本はほとんどが病院や医者をテーマに扱っているが、本書の舞台は「医学部剣道部」である。
「剣道」には「スポーツ」と「武道」の側面があるが、日本人ならば誰でも単なるスポーツというよりは、「精神性」や「神秘性」を含んだ「武道」にロマンを感じるのではないか。
本書は、そのような日本人の心をくすぐる、期待を裏切らないおもしろさがあると思えた。
しかも、その登場人物が、他の本で登場する個性あふれる「医者」の学生時代の医学部剣道部であるとは。
登場人物のキャラを見ると、なるほどこれが「海堂ワールド」というものかとうなずく思いがした。
ただ、構成上ちょっと登場人物が多すぎる上に、物語の焦点が絞りきれずに散漫なきらいがあるように思えたことは、ちょっと残念。
Posted by ブクログ
この海堂作品は数少ない医療と関係ないところでの話しなのでどうなんだろうな?と思いながら読み始めました。
登場人物も歴代の海堂作品に出演した者たちなので読みやすく、また各々が主演した作品での人間性が作られる過程だなと実感した。
ストーリー的には剣道を題材にしている割りには堅苦しい感じはなく、作者が実際に剣道をしていたという体験もあるせいか試合や内容に不自然な感じはしなかった。
数年後にはこの登場人物たちは大騒動に巻き込まれるんだな・・・、高階院長はこの当時からすでに狸おやじだったんだなと笑わせてもらいました。