海堂尊のレビュー一覧
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親から子へ伝えられる遺伝子はDNA配列で、それは、A、T、G、Dの四文字。その塩基の三つの組
あわせが一種類のアミノ酸を指定する。
つまり、生命の基本ビートは三拍子、ワルツなのだ。 (文中より)
* * *
体外受精のエキスパート曾根崎理恵は試験管の中で、採取した卵子と精子の結合の実験をしてい
る。
彼女はアルバイト先のマリア・クリニックの地下実験室でひそかに受精卵を育てる研究をしているのだ。
彼女は、厚労省に一目置かれている国内でも有数の大学で講義を受け持ち、主に学生には人類の
発生学を教えている。
閉院間際のマリア・クリニックには最後の5人の患者がいて、それぞれがさまざまな重 -
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本来先日読んだ「マドンナ・ウェルデ」の前に読むべきだったお話 (^o^)
順序は逆になりましたが、読みましたよ。成程そういうお話だったのですね。
美貌の産婦人科医・曾根崎理恵―通称:冷徹な魔女(クール・ウイッチ)
人工授精のエキスパートである彼女が、産婦人科医療の最先端で、したたかに戦う姿を描いたお話。壊滅的な地方の産婦人科医療の現状、不妊治療、人工授精、奇形、現在の産婦人科医療の暗い部分に光をあてて、健康に生まれて来ることが如何にすごい事かを知らされる。
「お産は赤ちゃんも母体も安全に生まれるのが当然だとみんな思ってる。
でも、そんなのは思い違い。
そうした風に感じられるのは、これ -
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「チーム・バチスタ。。。」の作家さんですね
内容は代理母出産話!
見たことも聞いたこともないお話の数々
閉経後に女性ホルモンの貼り薬で生理が来るとか
代理母出産すると、法律上の母は卵子提供者でなく実際に子供を産んだ人だとか
女同士の静かな戦いの行方も気になるとっても興味深いお話でした
こわっ
NHKでドラマにもなってDVD化もされてるようです
惜しむらくは、この本を読んだ順序
私は、書評など読まずに本を選ぶんですが、知らないが故のワクワクや感動を味わうことができますが、たまに2作目や3作目から読んでしまうことになります
この本は、「ジーンワルツ」の後に出た関連本だったみたいです
今、その分 -
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ネタバレ「桜宮サーガシリーズ」の未来編。SF小説である。未来の世界が描かれている。物語は「ナイチンゲールの沈黙」に登場した佐々木アツシを巡る展開。愚痴外来の田口、高階院長、小児科「オレンジ新棟」の如月師長らお馴染みメンバーの揃い踏み。今はない人間を長期間人工的に眠らせる医療技術が出てきて興味を誘う。
桜宮市に新設された未来医学探究センター。日比野涼子はこの施設で、世界初の「コールドスリープ」技術により人工的な眠りについた少年アツシの生命維持業務を担当している。アツシは両眼失明の危機にあったが、特効薬の認可を待つために5年間の“凍眠”を選んだのだ。だが少年が目覚める際に重大な問題が発生することに気づい -
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この作品に出会わなければ、こんなに中南米の国々の地理、歴史、政治経済について知ることはなかった。
読めども読めども、登場人物たちが歴史談義や政治談義を繰り広げており、中南米の知識などほぼ皆無のわたくし、あまりにしんどくて途中で何度も投げ出しそうになった。
気がつくと目が字面を追っているだけでちっとも頭に入ってきてないし、しまいにはボーッとして眠くなってくるし。
それでも。
それでも、ゲバラの旅がどうなっていくのか知りたい一心で、読み続けた。
登場する人物や場所をスマホで検索してみると、だいたいが実在するので写真や絵がけっこう出てくる。
それらを見て、「ああ、今ここに来たんだ」とか「今こ -
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ネタバレやっぱり、海堂尊の小説は面白い。
極北市が財政破綻し、市民病院も再建されることになる。
再建請負人が着任したところで、終わってしまって中途半端だなと思ったら、「極北ラプソディ」という続編があった。
今中医師は、バチスタシリーズの田口医師と似た感じ。非常勤、月収20万円ぐらいの薄給でなのに、よく働き、破綻した病院を見捨てずに残るところが偉い。破綻後は、今中が中心となって病院の再建にあたるのかと思ったら、外部から再建請負人が来ることに。
面白かったが、こういう終わり方をするのであれば、「極北ラプソディ」は続編ではなく、「極北クレイマー」の下巻にすればいいと思う。
姫宮がいい味を出していた。 -
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ネタバレ“私はモルフェウスの守護天使だ。”
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未来医学探求センターに勤める日比野涼子。
世界初となるコールド・スリーパーを見守ることが主な仕事だ。
目の治療をするために5年の凍眠を選択した少年。
涼子は彼をモルフェウスと呼び、目覚めの時を待つ。
そして、目覚めた後の彼をも守るべく涼子は動く。
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今まで海堂作品で出会った登場人物が多く出てくる本作。
時代設定は現実とほぼ同じ。
しかし、すごくSFチック。
実際凍眠はまだ現在の医療では不可能のよう。
そういう意味でちょっと現実味に欠けてしまうように思え、遠巻きに読んだ感覚もある。
多くの方もそうなんだとは思うけれど、眠った状態と -
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ネタバレ*****
帝華大学医学部に属し、不妊治療を専門とする曾根崎理恵は大学で学生に発生学を教え、研究のかたわら、週一回非常勤としてマリアクリニックで診療を行っている。
閉院間近のマリアクリニックが抱える患者は五人。
年齢や境遇が違う彼女たちの出産、それぞれを待ち構える試練。
彼女たち、そして、生命、地域医療を脅かす問題に真摯に向かう理恵。
そんな中、彼女をよく知る清川准教授はとある噂を耳にし…。
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『チーム・バチスタ』シリーズも少しずつ読んでいますが、舞台はつながっているけれど、こちらには白鳥&田口コンビは出てこない。
映画化ということもあって、気になっていた作品。
生命倫理、代 -
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ゲバラにはもともと興味はあって、関連本をいずれ読んでみたいと思っていたのだが、ピンとくるものに出会うことなく時が過ぎ、誰かゲバラの生涯を読みやすい小説にしてくれないかなぁとずぅっと思ってきた。
来たこれ!
ゲバラを小説にしてくれた人がいた!
しかも海堂さんじゃないか。
「チーム・バチスタ」シリーズ好きだったし、これは間違いない、と書店で即決、レジに走った。
読んでいる間、ずっとゲバラといっしょに笑い、怒り、悲しみ、恋をした。
よく知らぬまま「なんかすごい革命家」というイメージしか持っていなかったけど、この本のおかげで、ゲバラも私と同じ1人の人間であることを感じ、一気に身近に。
これを読ん