海堂尊のレビュー一覧
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ネタバレ田口センセが還暦間近となり、ついに学長室を根城とする時代が来たか…と思いきやZ世代の若手医師に振り回されている相変わらずの巻き込まれ体質
お世話になった先輩がどんどん偉くなっていくけど、根底は変わらずいてくれる安心感。
そして、兵頭クンが教授選?!
ほんとに田口センセ達と一緒に時代を歩んでいるんだな…という気持ちで嬉しくなってしまう。
久しぶりのかのたまコンビが2人とも昇進してて、玉ちゃんが警部…!とこちらも感慨深い
全体的には特に後半は政治色が強すぎて、フィクションとノンフィクションの境目がよく分からんくなって面白さという天では失速しちゃった感じ。
でも、ナニワシリーズ再読したくなっ -
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江戸時代後期から幕末にかけ、蘭医学の発展を目指して活躍した緒方洪庵と佐藤泰然に焦点を当てた歴史医療小説。
二人は「西の適塾、東の順天堂」と呼ばれる名門塾の創始者。後生に名を残す多くの人材をそれぞれ育成しながら、当時の人々にとって脅威だった「天然痘」の撲滅に心血を注ぐ。
二人が生きた幕末は、異国船打払令、シーボルト事件、モリソン号事件、蛮社の獄、安政の大獄、桜田門外の変など、動乱の時代。
外国に対する攘夷論が渦巻く中、各地の蘭方医たちが協力して、外国発祥の牛痘法普及に奔走する。
洪庵は非常に律儀で生真面目、対する泰然は豪放磊落、対照的な二人だが彼らの人生は不思議に同期し、お互いに理解しあう。
ど -
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井沢元彦さんの逆説の日本史: 明治激闘編 日露戦争と日比谷焼打の謎 (26)にかなり厳しい森林太郎(鴎外)批判がある。海軍は麦飯で脚気発症を抑えている事実を無視し、米食を続け、日露戦争では戦争での死傷者以上の軍人を死に至らしめている。陸軍の医療衛生の責任者の要職にあったのに、非難に対し検討会を立ち上げ問題を棚上げして逃げまくったと。
北里柴三郎と森鴎外を主人公にした物語。
鴎外については、「ぼく」と1人称で語られる。津和野の森家の坊ちゃんはプライドはあるが、中身が無いような印象。
北里は豪放磊落。若きに明治天皇に面会する。明治帝「そちの言は正しい。たとえ朕が不快に思っても、自由に話せと申した -
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【要約】娘の曾根崎理恵から「自分の子どもを産んでほしい」と頼まれる母親のみどり。彼女は、理恵の母親としての姿勢に、悩み、苦しむ。私が産む子は誰の子か、割り切れない気持ちとは裏腹に出産を迎える。
【感想】
本作は『ジーン・ワルツ』の「舞台裏」で、理恵の母であるみどりの視点で描かれる。ちなみに、ヴェルデはイタリア語でみどり。つまり、マドンナ・ヴェルデは「聖母みどり」。
理恵が代理母親を子供を産む道具としか認識してない態度や行動に理解できなかった。結局、理恵は自分の主張に説得力を与える為の手段として子供が欲しいだけであるように感じられた。ただ、親子間で気恥ずかしいものがあった為、素直に母親に感謝