海堂尊のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
自分で買った本じゃなくて、家の本棚に並んでいた本。
奥さんが以前に読んだらしい。
あまり覚えていなかったけど(笑)
医大生の剣道部のお話。
いわゆる青春スポコンドラマだな。
って、そういうの大好物なので楽しく読めたけど。
海堂尊らしくなく、舞台は医大ではあるものの厚生省とか医療とかの話はほとんど出て来ず、純粋に青春小説だった。
とは言え、その主人公たちは、その後の著者の作品に出て来る主人公になってくる訳だ。
たとえば、「ジェネラルルージュ」とか「ジーンワルツ」に登場してくる。
この本の中では、医大生だけど、ちゃんと医者になったんだね。
海堂尊自身、大学時代は剣道をやっていたらしい。
だか -
Posted by ブクログ
チームバチスタの面々が、コロナに立ち向かう話。
コロナに対応する医療現場の混乱を描いた作品かと思いきや、そのパートは半分ほど。もう半分は、コロナ初期の政権の混乱ぶりが描かれている。
かなり、政権に批判的な書きぶりで、医療従事者に寄ったスタンスを感じるため、好き嫌いが分かれるかもしれない。
コロナの水際対策は、すでに皆が知っている通り失敗に終わったが、あれから2年半が経った現状、水際対策が完璧だったとして、今と現状は変わっただろうか?と、考えざるを得ない。
コロナについて総括をするのは、まだその渦中にある今、早いかもしれないが、中間的に振り返るためには、そのきっかけを与えてくれる本だと思う。 -
Posted by ブクログ
5人の妊婦の背景。そして顕微鏡受精のエキスパート産婦人科医の理恵。彼女をどうにか引きずり下ろしたい大学教授。理恵が何かを隠してるいることにハラハラしてしまう。ネタバレはできないけど、狂気を垣間見た気がした。
赤ちゃん、母親、中絶、障害、父親、育てる。命を生むリアルを突きつけられるので、自分自身の生々しい感情が読んでいて浮き彫りになる。特にグッときたのは、ヤンキー20歳ユミが院長先生に言った言葉。「あたしがタクを可愛いと思えなかったら、そのときはバアちゃんがタクを殺してくれる?」隣にはタクのためにユミが買ったぬいぐるみ。母親としての気持ちが芽生えたユミの成長と美しさに思わず泣きそうになった。