務台夏子のレビュー一覧

  • ルート66 上

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    キャロル・オコンネル『ルート66(上)』創元推理文庫。

    マロリー・シリーズの第9作。マロリーの幼少期が描かれるプロローグの後、いきなり警察がマロリーの自宅で亡くなっていた女性を検死する場面から物語は始まる。当のマロリーは改造したフォルクスワーゲンに乗り込みルート66をひた走る。マロリーが立ち寄る先々で発見される死体…暗躍する連続殺人鬼…一体、物語はどこに向かうのだろうか。

    少し中弛みしていたシリーズだが、久し振りに面白い作品だと思う。また、シリーズ第1作にも描かれたマロリーの生い立ちが再び描かれ、もしかしたらシリーズのターニングポイントとなる位置付けの作品なのかも知れない。

    現在は東京創

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    2017年04月03日
  • 人形 デュ・モーリア傑作集

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    「東風」は不穏で、イヤーな幕切れが予感されるのにどんどん読まされ、連れて行かれてしまう。
    「ウィークエンド」は、サマセット・モームの短編のような皮肉と形式とオチを備え、よく出来ていて、私はこれが上位だな。
    「そして手紙は冷たくなった」はレンアイあるある。俗物牧師には吹いてしまう。

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    2017年01月18日
  • クリスマスに少女は還る

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    ネタバレ

    こんなに時間をかけて読んだ本は今までにないくらい、丁寧に読んでしまった。
    ミステリーの枠を超えファンタジーかとも思えるし、登場人物の多様性から群像劇とも思えるような。
    クリスマスを迎えるたびにこの本を思い出しそう。

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    2016年12月03日
  • ウィンター家の少女

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     マロリーシリーズ。

     邸宅で保釈中の殺人犯が殺された。屋敷には70歳の老婦人とその姪がいるだけだった。屋敷は、58年前に9人の人間が殺された場所で、老婦人は事件後行方不明になっていた当家の娘だった。

     過去の事件が!! って思うのだけど、マロリーなので過去には興味ない。
     相変わらずの割り切りっぷりで、姪と知り合いだったバトラーは不機嫌なのである。
     とはいえ、結局は過去が今に追いついてきた、って感じでそれを無視はできないのだけど。つか、無視できないことに、今度はマロリーがいら立つという。

     なんか、みな、ずっと不機嫌だったねww

     にしても、結局は家族のゆがみによっても

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    2016年08月16日
  • いま見てはいけない デュ・モーリア傑作集

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    最初この作品を知ったのは偶然観た映画「赤い影」。とても好きな世界観の映画で、原作の『いまは見てはいけない』は更に期待を裏切らなかった。表題作はもちろん、傑作集というだけあって他の作品も漏れなく楽しめる。20年前に読んだ「レベッカ」や「鳥」も再読してみよう〜。

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    2016年02月15日
  • クリスマスに少女は還る

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    人は闇を嫌う。恐れる。
    闇の中に光があれば、それに向かって歩みだす。
    光は希望で、光は正義だ。
    人は光に近づき、そのまぶしさに目を細め、
    そして穴に落ちる。

    もっと端的にいえば、
    ろうそくの明かりにひき寄せられ、
    炎で羽を焦がしかけた蛾の気分、というか。

    この前に読んだ同じ著者の作品「愛しい骨」も
    子供の殺人事件を扱い、犯人を追うのは残された兄弟という似たような設定だが、
    まったく展開も雰囲気も違う。
    強烈な女性が登場するところは、どちらも共通しているが。

    犯人の追及の過程もさることながら、
    途中で子供たちの居場所がわかりかけた後の、
    引き込まれ感はすごい。
    そして、私は穴に落ちたわけだ

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    2015年11月10日
  • 愛おしい骨

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    ネタバレ

    私たちには、天才を見ることができるのだろうか。
    否。
    太陽を見ようとした瞳が焼き払われてしまうように、
    その光り輝く才能を見測ることはできない。
    ただ、その放たれた光によって照らしだされた新しい世界を、
    その恵みによって育てられた果実を、
    享受するだけだ。

    確かに、この作品はその光の一片であり、輝く果実だ。
    長年行方不明だった少年の骨が、
    その父親のもとに届きだすことによって始まる極上のミステリーであるとともに、
    容疑者でもあり事件を追う帰ってきた兄、
    判事だが夢遊病を発症した父、
    異能者ともいえる家政婦と、
    個性際立つ登場人物たちの過去と現在と未来がからみあう見事な人間ドラマであり、
    心か

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    2015年10月22日
  • レイチェル

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    ヒッチコックの映画「レベッカ」の原作者として有名なデュモーリア。
    「レベッカ」と双璧をなすといわれる作品です。

    フィリップは、幼くして両親を失い、年の離れた従兄アンブローズに育てられます。
    時代は19世紀。ひろびろとした荘園で、独身男ばかりの気楽な暮らし。
    フィリップも成人した後、イタリア旅行に出かけたアンブローズはかの地で出会った女性レイチェルと結婚。
    ほどなく病で世を去ります。
    衝撃を受けたフィリップは、レイチェルを恨み、怪しむ。

    訪ねてきたレイチェルを迎え撃とうという勢いでしたが、小柄でおとなしやかな美しいレイチェルに、あっという間に魅了されてしまいます。
    微妙に態度を変えるレイチェ

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    2015年08月06日
  • レイチェル

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    静かに淡々と、そして徐々に高まっていくこの緊迫感。

    主人公フィリップの初心さが間抜けに感じられるほど。レイチェルを受け入れる隙間があったことは、1章2章で充分知らされる。

    最後まで読んでから1章を読み返すと、背筋が凍る。

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    2013年10月08日
  • 愛おしい骨

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    この作品は壊れた人たちの壊れてしまった愛の物語なんだろう。現代を舞台にしながら全編静かにそしてセピア色に綴られていく物語がかなりの量がありながらもだれることなく一気に読めてしまうのは多彩な登場人物、特にハンナをはじめとする魅力的すぎる女性陣たちのお陰だと思う。どこか雨が降ったあとの青空を思わせるような爽やかさを持つラストシーンが印象的だった。

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    2013年09月18日
  • アマンダの影

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    チャーリーがマロリーじゃなくて被害者と心寄せあう。
    犯人はちょっとしょぼーん(´・ω・`)
    んでも面白い!

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    2012年07月10日
  • レイチェル

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    『レベッカ』と同じくらいすばらしい作品です。
    読み進めていく内に、主人公の視点によって周囲の人物に対する評印象が二転三転することになります。結局レイチェルは善人だったのか悪人だったのか……。

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    2012年02月23日
  • 愛おしい骨

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    2011年版このミス第一位(海外編)。
    緩やかに時が進む小さなまちで、引退した判事の下に、
    彼の失踪した息子の骨が、欠片になって帰ってくる・・・。
    いったい誰が、何の目的でいまさら骨を送るのか。
    そして、彼の失踪した原因は?兄(主人公)は真相解明に乗り出す。

    幻想的な森を印象深くストーリーに組み込ませ、
    小人のような家政婦ハンナが絶妙に物語の引き出し手となっています。
    技巧に走るミステリとは一線を画し、ストーリーそのものに引き込まれます。
    敢えて赤裸々に書くのではなく、曖昧さを効果的に使い、
    上質の物語へ引き上げていく書き方がすばらしい。
    自然ともう一度読み返したくなります。

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    2011年09月03日
  • 魔術師の夜 下

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    常識を持ち合わせないがそれなりに筋の通った特異な性格のマロリーを描くのが作者は本当に楽しそうですね。
    ニューヨークに結集したマジシャン達はもともと第二次大戦中のフランスで関わりがあり、マラカイの妻ルイーザが当時、舞台の上で死んだ事情が今度の事件の大きな鍵となっていました。
    さすがのマロリーも曲者揃いの老人達に振り回されがちですが、そのためにいぜんより感情がわかりやすいので、内に秘めた思いが時々かいま見えて切ない。周りの人間も皆そんなマロリーに惹かれていくのです…
    姿の見えない妻が舞台にいるかのように演出しながらイリュージョンを続けている狂気の魔術師マラカイが何とも印象的。違う立場で長い戦後を生

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    2009年10月07日
  • 氷の天使

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    泥棒の心を持つ、美貌の刑事マロリー。彼女の保護者たち(マーコヴィッツの友人達)のマロリーに寄せる心がよい。チャールズ・バトラー(遅く生まれてきた騎士)も。

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    2010年03月14日
  • 氷の天使

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    シリーズ第一弾。浮いて鼻につきそうな設定の数々が見事に生きています。冷たく硬質な世界に吸い込まれる。

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    2009年10月07日
  • 天使の帰郷

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    マロリーのシリーズ4作目。前作のラストで刑事の身分を捨て、ニューヨークから姿を消したキャシー・マロリーが実は故郷に帰っていた!
    チャールズがたどり着いた田舎町にはマロリーそっくりの天使像が…それは17年前に謎のリンチ事件で惨殺された女医の墓。
    亡き母そっくりに成長したマロリーが町に着いた途端に事態は動き始め、宗教団体の教祖が殺されて、よそ者のマロリーは黙秘したまま既に拘留の身。
    しかし保安官はマロリーが子供の頃を知っているので、実はその身を案じていた。
    6歳の時に全てを奪われた事件の真相を追って、どんな手段も辞さない決意のマロリー。
    町で進行する奇妙な出来事の歯車が次第にかみ合い、幼いマロリー

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    2009年10月07日
  • ケイトが恐れるすべて

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    アリスからの2作目読破!
    ロンドンに住んでいるケイトはボストンに住む親戚と部屋を交換した。旅路の次の日には隣の部屋で死体が発見される。
    シリアルキラーは誰か?
    設定から面白いし先が気になる展開。
    作家は当然として翻訳者の力が大きいと考える。
    ミランダ、ダスティンも読んでみます!

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    2026年01月31日
  • 償いの雪が降る

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    後半からの盛り上がりが、すごくおもしろかった!

    酒と金と男にだらしない母親に翻弄される大学生ジョーが主人公。大学の課題で年長者の伝記を書くことになったジョーは、30年前に残酷な犯罪を犯して服役、今は末期がんで施設に仮釈放中のカールにインタビューすることにしたのだが、どうも冤罪ではないかと思うようになり・・・
    聡明なガールフレンドと愛らしい自閉症の弟と一緒に事件の絡まった糸を解いていく。

    誰もが抱いて秘密にしている過去が、少しずつ事件の解明に導いていく流れが見事。
    読んでいくうちに冴えない主人公のジョーがとても魅力的に思えて来る。無鉄砲で軽率な行動がいくつもの窮地を呼ぶのだが、ハフハフしなが

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    2026年01月24日
  • 9人はなぜ殺される

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    翻訳小説は、名前や地名や読み慣れてない文章で、把握するのに時間がかかってしまうが、割りと読みやすかったかな
    次は誰が犠牲になってしまうか、また9人の共通点はなんなのかが気になってペラペラとページを捲ってしまう時もあった
    もし、リストの中に自分の名前があったら…って思うとやだなぁ

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    2026年01月23日