【感想・ネタバレ】ルート66 下のレビュー

あらすじ

行方不明になった幼い子どもの親たちが集まり、ルート66上を進む奇妙なキャラバン。彼らを率いるのは、元神父で心理学者でもある老人だ。だがキャラバンのメンバーの一人が殺された。死体の手は切り離され、代わりに置かれていたのは古い子どもの手の骨だった。州をまたいで進むキャラバン、狙われるメンバー、ルート66上で幼い子どもが殺され埋められた事件を追うFBI捜査官たち、州警察、FBIが錯綜する現場。マロリーは幼い子どもを護り、犯人を捕らえることができるのか? そして父の影を追うマロリーが自身の旅の果てに見るものは? このミス1位作家の人気シリーズ!

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Posted by ブクログ

マロリーのシリーズ、9作目、後半。

古い手紙をたどりながら、ルート66をフォルクスワーゲンで走るキャシー・マロリー。
じつは、亡き父親が若い頃に書いたという手紙だった‥

ルート66では連続殺人事件が起きている。
行方不明の子供を持つ親たちのキャラバンが移動している最中で、地元警察やFBIも捜査に入り、マロリーも介入せざるを得なくなる。
マロリーを心配して追うライカーらも、これに加わることに。

型破りなマロリーだけど、意外と親切?なところもあったり。
二重三重に絡み合う事件ですが、広い空間をどんどん動いていく展開だからか、もつれた糸が解けていく快感があり、読後感が良かったせいか、物語は重苦しすぎるほどには感じませんでした。

悲惨な子供時代を過ごしたマロリーに、思わぬ発見と希望が訪れます。
こちらも全然予期していなかった‥!
珍しいハッピーエンディングで、笑顔が輝くよう☆

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2018年06月02日

Posted by ブクログ

 マロリーが失踪して、彼女の部屋には女性の遺体があった。

 相変わらずのクールビューティーっぷりで、周りをひっかきまわしまくってるマロリーですが、今回はちょっと違う。
 なんか、ちょっと壊れてるというか、とりつかれている感じで、読んでるこっちがびびるよ。つか、他のキャラたちもビビってる感じがすごいあって、そのへんにものすごくシンクロしてしまう。
 って、オコンネルはこの辺が上手いのかと、認識する。
 主人公ではなく、いわばモブとして、物語と感情を同調させる術に長けているのだろう。
 うん。過去作品を思い返すにそんな気がしてきた。

 ともあれ他の追従を決して許さないマロリーは、暴走中で、ライカーとバトラーがそのしりぬぐいに奔走するよ。
 って、前作でああだったバトラーなので、今回はしおしおです。しおしおバトラーをライカーがあおるというちょっと珍しいパターン。
 つか、ライカーの揺るぎなさも実はこのシリーズの魅力であったと再発見。

 ルート66で起こる連続殺人事件と、行方不明の子供を探す一団と、警察と、FBIと、物語は混乱を極める。

 まぁ、いつでもそうなのだけど、一番醜悪なのは人間なのだ。
 そして、<そんなことで>という理由で、簡単に転がり落ちて、それを誤魔化すためにさらに邪悪になる。
 
 ルート66だけに、その転がりっぷりに眉間が寄ってしまったよ。

 そしてマロリーは、自分のルーツを手にいれる。
 も、決して変わることがないと思っていた彼女だけど、それでもじんわりとやんわりと変わっていくのだろうか。
 …変わっていくことが、必ずしも幸せ、ってことじゃなさそうなところが、憂鬱。

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2017年11月09日

Posted by ブクログ

キャロル・オコンネル『ルート66(下)』創元推理文庫。

マロリー・シリーズの第9作。

マロリー・シリーズの根幹を成すのはマロリーの数学やコンピュータの分野での天才的能力を活かした捜査というより、その特異な謎に満ちた生い立ちとトラウマにあると思う。そう言う意味で、原点回帰という色合いが強い本作はシリーズでのターニングポイントとなる作品ではなかろうかと思う。

ルート66上で起きた幼い子供を狙った連続殺人事件。殺人鬼の魔の手は大人にも及ぶ。行方不明となった子供の親たちの奇妙なキャラバン、事件を追うFBI捜査官。マロリーは幼い子供たちを守り、犯人を逮捕できるのか。そして、マロリーの自らの過去を辿る旅の行方は…

10年ひと昔というが、本作は2007年に刊行された作品の邦訳ということもあり、少し古臭さを感じる部分も多い。出来れば、リアルタイムで読みたいシリーズである。

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2017年04月04日

Posted by ブクログ

“ルート66”別名「マザーロード」

20世紀アメリカポップカルチャーを象徴する大陸横断道路。
古くはスタインベック『怒りの葡萄』で農民たちが西へ向かい、最近ではディズニーアニメ「カーズ」の舞台となる。
1985年に廃線となる。

既にいくつかの作品で“クール・ビューティー”で独自の世界を進むニューヨーク刑事マロリー。
児童失踪事件を追うとともに、ベールに包まれた自分の父の秘密を辿る、マロリーの“旅”でもある。
スタインベックの農民たちと、行方不明の子を探す親たちの集団の心理が被る。

少しまわりくどい展開に我慢が必要だったが、エンディングが良いので救われる。

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2025年01月08日

Posted by ブクログ

フォルクスワーゲンを選んだ理由がわかり、スッキリ。
マロリーのお母さんは、親友に恋路の邪魔をされるわ、恩を仇で返され殺されるわ(過去作)、散々な人生だと思う。

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2018年08月17日

Posted by ブクログ

最後まで読んだ甲斐はあったよね。前シリーズをすべて読んでいないけれど、ラストを読んだら、過去を振り返り1から読む必要はないかな、と思う。 とにかく描写がくどくて、こちらの想像力とのピントが合っていないのよ……。

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2018年06月08日

Posted by ブクログ

キャラバンにいる大人が相次いで殺される。刑事も殺される。犯人は誰?ーー。女刑事マロリーの追跡が続き、犯人を追い詰める。犯人との最後の一騎討ちが見もの(読みどころ)。本作は女刑事マロリーのシリーズものである。私は本作しか読んだことがないので、もしかすると他の作品から読んだ方が良かったかもしれない。なんとなく、本作品でシリーズが完結した感があるので。また、海外作品にはありがちだが、登場人物の性別が名前だけでは判別できないなど、読むのに少し苦労した。

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2018年03月19日

Posted by ブクログ

(上巻より)

マロリーがイリノイ州の若い警官に、
彼女にしては、懇切丁寧に我慢強く「仕事」を教えていた場面は感動的だった。

いつも人と関わらない、関わる気もない、
関わった場合は脅迫か暴力か毒舌のマロリーが、
ルートの自動車修理工やキャラバンの子ども達とそれ以外の関係にあったのが良かったのかも。

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2017年04月06日

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