【感想・ネタバレ】愛おしい骨のレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2020年12月15日

独特な世界観。
折り重なるプロット。
よく練られたミステリー。そして、人間の心のひだをよく描いていると思う。

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Posted by ブクログ 2018年12月08日

ミステリ(推理もの)における犯人かもしれないくらい特徴的なキャラクタを描く方に
ミステリ(謎解き)より力を入れてすりるでさすぺんす風味な小説
事件全体は込み入ったものでなく
多数の登場人物がしっかり根拠をもって奇怪な行動を繰り返すさまが延々綴られるので
振り返って改めて構成に唸らせられる
個人的な好...続きを読むみとしてはイギリス田舎でなくアメリカ田舎風味の違いなのか
かなりくどい
もうひとつ現代劇であることもあってか
喜劇というか笑いの「ノリ」がもうひとつよくわからない感じであり
Oヘンリー短編集あたりと同じく文化の違いを感じる

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Posted by ブクログ 2018年09月15日

『クリ還』のような「わ~!」がなかった代わりに登場人物どの人をどう動かすのか?という楽しみもあり、むしろ「わ~」があちらこちらにちりばめられている。一字一句読みのがしのないようにじっくりと楽しめた。ミステリーというより人間ドラマの味わいが深くなんども反芻しながらの読書時間。時間がかかってしまったけれ...続きを読むど損はしていない感。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2015年10月22日

私たちには、天才を見ることができるのだろうか。
否。
太陽を見ようとした瞳が焼き払われてしまうように、
その光り輝く才能を見測ることはできない。
ただ、その放たれた光によって照らしだされた新しい世界を、
その恵みによって育てられた果実を、
享受するだけだ。

確かに、この作品はその光の一片であり、輝...続きを読むく果実だ。
長年行方不明だった少年の骨が、
その父親のもとに届きだすことによって始まる極上のミステリーであるとともに、
容疑者でもあり事件を追う帰ってきた兄、
判事だが夢遊病を発症した父、
異能者ともいえる家政婦と、
個性際立つ登場人物たちの過去と現在と未来がからみあう見事な人間ドラマであり、
心かき乱される恋愛小説である。

楽しいのは、
次々と登場する女性たちがそれぞれの強さを持ち合わせていること。
好みが分かれるだろうが、
私が魅かれるのは、
手品も車の運転も酒もビリヤードも得意な家政婦ハンナ。
その多才ぶりと、洞察力と賢さは印象深い。

操られるマスコミ、警察内部の対立、
明らかになる過去、暴徒、舞踏会とストーリー展開も素晴らしい。
幼い恋が実ると思わせられるラストも。

同じ作者の「キャシー・マロリー」シリーズでいらいらさせられたのとは大違いだ。
シリーズ化されているということは読者に受けているということだろうが、
私にはその良さは理解できていない。

やはり天才の才能とは、凡人には見測れないものなのだろう。

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Posted by ブクログ 2013年09月18日

この作品は壊れた人たちの壊れてしまった愛の物語なんだろう。現代を舞台にしながら全編静かにそしてセピア色に綴られていく物語がかなりの量がありながらもだれることなく一気に読めてしまうのは多彩な登場人物、特にハンナをはじめとする魅力的すぎる女性陣たちのお陰だと思う。どこか雨が降ったあとの青空を思わせるよう...続きを読むな爽やかさを持つラストシーンが印象的だった。

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Posted by ブクログ 2011年09月03日

2011年版このミス第一位(海外編)。
緩やかに時が進む小さなまちで、引退した判事の下に、
彼の失踪した息子の骨が、欠片になって帰ってくる・・・。
いったい誰が、何の目的でいまさら骨を送るのか。
そして、彼の失踪した原因は?兄(主人公)は真相解明に乗り出す。

幻想的な森を印象深くストーリーに組み込...続きを読むませ、
小人のような家政婦ハンナが絶妙に物語の引き出し手となっています。
技巧に走るミステリとは一線を画し、ストーリーそのものに引き込まれます。
敢えて赤裸々に書くのではなく、曖昧さを効果的に使い、
上質の物語へ引き上げていく書き方がすばらしい。
自然ともう一度読み返したくなります。

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Posted by ブクログ 2018年06月05日

キャロル・オコンネルの最初に読んだ本『クリスマスに…』では魔手に襲われた姉妹の15年後、そしてこれは兄弟の20年後か。。。
少年期からおば様方から秋波を送られていたお兄ちゃん、そして20年ぶりの帰還にも(。・ω・。)ノ♡。そんな役にピッタリな俳優は誰だろうな???とか考えてたら楽しかった

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Posted by ブクログ 2016年07月31日

ミステリーなんだけど愛の話だった
かと言ってミステリー要素がおざなりになっているわけでもないのでそこも良かったです。
町の情景、そこに住む人たちの様々な人生やその真実の描写もどこか幻想的?というか情緒があって素敵でした。
あと町の人が割と独創的な人達ばかりでちょっと笑いました。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2013年04月23日

20年ぶりに故郷に帰ってきたオーレン・ホッブス。20年前にオーレンと共に森に入った弟のジョシュアはそのまま行方不明に。ジュシュアの骨が帰ってくる。ジョシュアの骨以外に別人の骨も。否応なく捜査に関わることになったオーレン。オーレンのためにアリバイを証言した2人の女。オーレンと肉体関係にあったホテルの女...続きを読む主人イヴリン・ストラウブ、オーレンに恋するイザベル・ウィンストン。発見されたジョシュアの遺体と謎の女性の遺体。現場に残された黄色いレインコート。元警官のウィリアム・スワンの捜査。かつてスワンをはめたロス警察との裏取引を主導したイザベルの義父アディソン。保安官ケイブル・バビットと対立しながら捜査をする州捜査官サリー・ポーク。かつてジョシュア、オーレンと乱闘騒ぎを起こした副保安官デイブ・ハーディ。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年06月30日

敬愛する杉江松恋氏の昨年のベストワンなので、読むことに。

最初は文学的な香りのする文章に二の足を踏んだものの、
徐々に暗示的な描写や台詞がたまらなく面白くて惹き込まれた。
人物描写や人間関係が濃密に描かれているのがいい。

この狭い田舎町にこんなに多くの奇人変人曲者達がいて、
誰もが亡く...続きを読むなったジョシュに関係していて、
誰もが異様な程怪しく、そして森に秘密が隠されているなんて、
昔ハマった「ツインピークス」のよう。

ひょっとしたらこれは「バ○ミス」(※)なのかと
中盤を過ぎてもただひたすら疑念は増すばかり…。

そんな感じで、後半までフーダニットを楽しめる。
が、ラストでは「バ○ミス」との期待は見事裏切られ、
ラスト100ページは場面展開も加速し、 一気にゴールへと突入する。

ストーリーには直接関係無い小遊び的な設定も多々あり、
暗示的な文章と共にその辺が私にとっては魅力的なポイントだった。

それと、悪い癖で、また見つけてしまった。
「」の括りがおかしかった箇所が1点と、
ジョシュのカメラの機種が 「キャノンFTb」となっている点。
(正しくは「キヤノンFTb」。)
「キユーピー」や「シヤチハタ」、「富士フイルム」など
発音と表記が違う企業はわりとある。

ミステリーとしては珍しく再読したくなる素敵な小説だった。

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Posted by ブクログ 2012年05月21日

カルフォルニア州北西部にある広大な森に隣接した小さな町『コヴェントリー』。当時一七歳の『オーレン』は二つ下の弟『ジョシュア』と共に森へ行き、戻ってきたのは兄一人だった。
二十年ぶりに呼びもどされたオーレンは、誰かが玄関先に死んだ弟の骨を一つづつ置いていくことを知る。彼を疑う保安官に協力を強要され調べ...続きを読む始めたオーレンと、次第に明かされる町の人々の秘密。
二十年の時を超えて、止まっていた時間が再び動き出す。



海外物はどうしても人物名が頭に入ってこない。しかも場面によって役職で書かれていたり、一つの省の中で視点が次々に入れ替わるので、何度人物紹介を見返したことか・・・。しかも事件との関連が見えてこないことの描写が多く、正直前半は中々読み進めるのに苦労しました。
ですが、物語が進むにつれ、引き込まれ最後は一気に。
ミステリー要素としてだけではなく、親子・友人・男女など色々な愛情がテーマであり、中でも不思議な家政婦の『ハンナ』は魅力的に書かれています。血のつながりがないどころか身元さえ不確かな彼女を受け入れた家族との間に築かれた深い心の繋がり。
「家族の死には罪悪感がつきもの」というかに序の言葉は深く残りました。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2011年12月19日

2011年の「このミス」海外編1位の作品。
20年前に死んだ弟の謎を解き明かすというミステリーだが、推理を楽しむというよりも「コヴェントリー」というカリフォルニアの小さな町に住む人々の複雑怪奇な人生を描くことが中心となっている。言うならば、デヴィッド・リンチのテレビドラマ「ツインピークス」のような作...続きを読む品である。

悪くはないのだが、結構な数の登場人物を把握して、その独特な世界観にはまっていくまでがちょっとしんどく、半分くらいまでは、なかなかページが進まなかった。

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Posted by ブクログ 2011年09月29日

タイトルに惹かれて。
ミステリーというより、家族(地域?)ドラマのミステリー仕立てという感じでした。
あまりその辺にこだわりがないので、人物関係が絡み合って二転三転するのが面白かったです。
脇役なんだけど、何を考えてるかわかるにつれ、父親に愛情が湧いてくる。
あとハンナはほんといいキャラクターですね...続きを読む

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Posted by ブクログ 2011年08月21日

誰かが玄関先に死んだ弟の骨を置いていく、というシーンから始まるストーリー。過去の事件が暴かれることで田舎町の秘密が明らかになり、人々が再生していく。話的にはなんとなくカードの「死者の代弁者」を思い出した。アメリカの田舎町ってなんでこう閉塞的な雰囲気を醸し出してるんだろうなあ。まあ面白かった。

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Posted by ブクログ 2011年07月02日

それぞれの登場人物たちが過去を引きずりながら、生きている。しっかり現実を見据え、未来を考えているのは家政婦のハンナだけ。そのハンナから手紙をもらったオーレンが帰省するところから極上のミステリーが始まる。

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Posted by ブクログ 2011年06月28日

良質な小説ですが登場人物の名前がどうしても覚えられず、何度も名前の読み返しをしてしまいました。全体的に暗い雰囲気がある小説なので読み進むのが結構大変でした。

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Posted by ブクログ 2011年06月18日

相変わらず、犯人はどうでもいい。登場人物がよく書けているので、ミステリーにしては、ストーリーが良い。主人公とイザベルの恋愛は、ちょっとやり過ぎ。もっと早く仲直りするだろうな、普通。

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Posted by ブクログ 2011年07月17日

20年ぶりに帰郷したオーレン。時の止まった家に、行方不明になったままの弟の骨がひとつ、またひとつと置かれていく
。図らずも捜査に巻き込まれたオーエンは町の人々の隠された顔を暴いていくことになる…。

静謐な筆致で町で暮らす人々のすべてが描かれている。裏も表も、過去も今も。残酷なまでに。
流石の人物造...続きを読む詣で、あれこれ考えさせられながら頁を繰った。
この町には普通の人はいないのかと思う頃に、普通の人ですらみなそれぞれに過去を秘めているのだと気がつく。
ああ、オコンネルは相変わらず巧いなあ。
ただ、前回のノンシリーズ「クリスマスに少女は還る」と比べると、どうしても1段落ちるような印象。
本作も十分面白いけれど、それほどまでに前作は素晴らしかった。
この作品が評価されて、止まっているマロリーシリーズの訳出が再開されるといいなあ。

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Posted by ブクログ 2021年09月16日

二十年ぶりに帰郷したオーレンを迎えたのは、あの日から変わらぬ実家と森から帰らなかった弟の骨だった。玄関先に弟の骨が一つずつ返されていき、少年時代の事件が再度動き始める…

街の人々のキャラクターや関係性は好きだが、いまいち没入感が掴めず読むのに時間がかかってしまった。詩的な部分もあり本として嫌いで...続きを読むはないです。

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Posted by ブクログ 2014年04月24日

 うーん、私には余り合わなかった。
 いいな、と思う表現は度々あったのだけど、全体的に冗長に感じてしまった。
 時間を掛けて小出しに読んでしまった所為もあると思うが、徐々に謎が解明されていくとか、謎が謎を呼ぶとか、そういう感じではなく、延々と冒頭部分が続いて、後の数十ページにパラパラパラッと全てが唐...続きを読む突に明らかになった感じ。これならこんなに長い話にしなくても良かったんじゃないかと思ってしまった。
 正直、オーレンとイザベルの関係に関しては、どうでも良かった、というかむしろストーリーの邪魔に感じた。あの2人の関係をユーモラスと感じる人もいるだろうけど、私には「いい大人が馬鹿みたい」としか思えず。
 セアラとスワンが痛ましかった。

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Posted by ブクログ 2012年11月21日

 登場人物たちが、どの人も味があって魅力的でした。けど、結末はミステリーっぽくはないかな? 文章が難しかった…(゚Д゚;)コロンコロンと主語が変わるので、あれ、今は誰のことかな? となりがちでした。
 家政婦さんが一番魅力的ですね! 主人公は家政婦さんでもよかったかも〜(*´艸`*)笑

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Posted by ブクログ 2012年04月02日

家政婦ハンナの求めに応えて20年ぶりに故郷に戻ってきたオーレン。夜、戸口の外に骨がこつんと置かれていた。それはここのところずっと続いていると言う。どうもその骨は森で行方不明になって亡くなった弟のものらしい。
そしてドアには内側から閉める3重の鍵が取り付けられていたり、家の車の鍵をハンナはなぜか戸棚の...続きを読む缶の中に閉まっておいたり。この家でいったい何が起きているのか。弟の死の真相はいったい?! 戸惑いを隠せない『10代の頃から熟女キラー』のオーレン! 

序盤、それぞれの登場人物の行動の意味がよく分からないところが多くて、伏線だとしても回収されるときには覚えていないだろうな~と思ったのと、文章の人物の視点がホイホイ変わるのにしばらく慣れなかったのでモヤモヤしてあやうく積読行きになるところだった。
けれど読み進めるほどに、味が増してくる。主人公オーレン含めて全員怪しくなってくる。そして全てが愛ゆえの行動なのだと分かってくる。(殺人は例外だけれど。)

ひらひらワンピースを着た中年女性ポーク捜査官の狐の化かしあい、スーパー家政婦ハンナの活躍、ケイブル保安官とデイブ副保安官のダメダメっぷり、イザベルの怒りのもちの良さ…などなかなか面白かった。

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Posted by ブクログ 2011年07月31日

ミステリとしてがっちり構築されているのではなく、言い回しや展開などの語りの面白さが魅力の作品。その辺に詳しくないので、洒落た言葉や伏線を結構見逃したと思われるのが残念。

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Posted by ブクログ 2011年07月07日

オコンネルの最新作。ちょっと期待しすぎたかな?
クセのある登場人物ばかりでその辺りはオコンネルらしいといった所かな。

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Posted by ブクログ 2011年05月24日

十七歳の兄と十五歳の弟。ふたりは森へ行き、戻ってきたのは兄ひとりだった。二十年ぶりに帰郷したオーレンを迎えたのは、時が止まったかのように保たれた家。誰かが玄関先に、死んだ弟の骨をひとつずつ置いてゆく。何が起きているのか。次第に明らかになる、町の人々の秘められた顔。迫力のストーリーテリングと卓越した人...続きを読む物造形。『クリスマスに少女は還る』の著者渾身の大作。

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Posted by ブクログ 2011年04月18日

読むのに時間をかけ過ぎてストーリーを追うのが大変だった。多彩な登場人物は魅力的です。映像化してほしいな、と思った。

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Posted by ブクログ 2011年10月11日

雰囲気は好き、でも腑に落ちないところもいくつかあります。他の作品は評価が高いので、著者を追っかけてみようと思います。

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Posted by ブクログ 2011年02月18日

ミステリというより、物語?
確かに、愛の話だろうとは思うが・・・頷けない面もあるものの、読み応えがあり、面白い。
多彩な登場人物ばかりだけれど、それぞれがきちんと描かれているところも感心する。しかし、主人公オーレンを好きになるには、今ひとつ何かが足りないような気がする。
マロリーのほうが私は好み。翻...続きを読む訳再開して欲しい!

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Posted by ブクログ 2011年09月06日

「クリスマスに少女は還る」の衝撃が再現されるのかと思ったが…。謎めいた語りは魅力たっぷりで、我知らず先へ先へと誘われていく。でもついつい比べてしまうのでねえ。「クリスマス〜」は「あれを読む前の私に戻ってもう一度読みたい本」のひとつなので。

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Posted by ブクログ 2011年09月07日

街の人々の秘密が次から次へと暴かれていく前半はちょっと退屈だったけど、人間の狂気があばかれていく後半はおもしろかった。

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