務台夏子のレビュー一覧

  • たとえ天が墜ちようとも

    Posted by ブクログ

    後半一気に展開したかのように見えましたが、前半の細かな描写があるからなるほどなあと思わせるものがありました。重厚でスリリングなアメリカ法廷がリアルに感じられました。もはや、私にとっては日本の法曹界より馴染み深いかも。天が堕ちようとも真実を、、、実に刺さる言葉。生きる指針にもなります。ただ、あの証人への追及は弱かったんじゃないの?と思わざるを得ませんね。そしてベン!○○野郎!です。同テーマを扱った映画を思い出しました。ラストシーンも素晴らしく、ここからスタートする作品が待たれます。ボーディとマックスの友情のリスタートを祈るばかりです。

    0
    2020年12月15日
  • 愛おしい骨

    Posted by ブクログ

    独特な世界観。
    折り重なるプロット。
    よく練られたミステリー。そして、人間の心のひだをよく描いていると思う。

    0
    2020年12月15日
  • クリスマスに少女は還る

    Posted by ブクログ

    よく練られたストーリー。
    いくつもに折り重なるプロット。
    はじめは複雑に感じるが一気に引き込まれる世界観。。少女は誰に助けられたのか。
    最後に訪れるクリスマスにふさわしい奇跡とは。

    0
    2020年12月15日
  • たとえ天が墜ちようとも

    Posted by ブクログ

    弁護士は辞めロースクールの教授をしているボーディ・サンデスに弁護の依頼が。旧知の弁護士ベン・プルイットが妻ジェネヴィエヴ殺害の嫌疑をかけられている。本人はシカゴにいてアリバイがあると主張するが、夜から朝までホテルにずっといたとは証明できない。しかし検察側も強引に起訴しようとする。被害者遺族は大金持ちで検事は次期判事になるための支援が欲しいのだ。また担当刑事マックスは妻を轢き逃げされ失意の日々。そこへ彼女を轢いた車の情報が入って来る・・息詰まる法廷戦術の行方は・・・

    むむむ。これは面白かった。マックスの妻の件と本筋と繋がる様が素晴らしい。弁護士、刑事交互に事件を描写するのもいい。深夜に被告を目

    0
    2020年11月26日
  • たとえ天が墜ちようとも

    Posted by ブクログ

    法廷シーンが格別❣️刑事マックスとボーディ教授の対決、裁判では、全人生をかける当事者の様に興奮した。凄いの言葉しか思い当たらない。前作も心打たれたがそれ以上に感動した。

    0
    2020年11月24日
  • たとえ天が墜ちようとも

    Posted by ブクログ

     状況設定が凄い。前作『償いの雪が降る』では、若き大学生ジョー・タルバートの眼を通して、ヴェトナム戦争を引きずる余命幾ばくもない三十年前の殺人事件の容疑者の真実を探るという作業のさなか、ジョー自身やそのガールフレンドであるライラ・ナッシュを襲うハードな運命と歴史の闇が彼らに試練と経験を与えることになった。

     前作でも登場の刑事マックス・ルパートと弁護士ボーディ・サンデンは、彼らがダブル主人公として実に印象深い活躍をする本作に限らず、その後のアレン・エスケンス作品にはおなじみのメンバーともどもそれぞれレギュラーやセミレギュラーとなって登場するらしい。本書では姿を見せない前作の主人公ジョーも、今

    0
    2020年11月01日
  • 生贄の木

    Posted by ブクログ

    マロリーのシリーズ、10作目。
    ヒロインの過去に関わるため重要な「ルート66」に続く作品。
    原作でもこの間は4年、間が空いています。

    キャシー・マロリーはニューヨークの刑事。
    完璧な美貌だが、特異な育ちのために普通の感情をほとんど理解しない変わり者で、天才ハッカーでもあります。
    前作で幼い頃の謎が思いがけない展開を見せ、今後にどう影響するのか?と思われましたが。
    前作を読んでいなくとも、差支えはありません。
    ほとんど出てこないので…
    届けも出さずに勝手に休暇を取った後に、何事もなかったように復帰しているという。
    ペナルティとして雑務を押し付けられているが、淡々とこなしている。怒りも見せない様

    0
    2020年10月08日
  • たとえ天が墜ちようとも

    Posted by ブクログ

    刑事のマックスと弁護士のプルイット。親友の二人が裁判で闘うことに。お互いの正義がぶつかり合ってそこには友情を壊しかねないものがある。その迷いと決意とに揺れながら進む。前作でも思ったけれどとても濃密な人物たちの描写があってどんどん深く入り込んでいってしまう。二転三転する裁判と親友二人の行方と最後まで気が抜けない面白さ。ラストも余韻がたっぷり残る。

    0
    2020年10月03日
  • いま見てはいけない デュ・モーリア傑作集

    Posted by ブクログ

    中学生の時に河出の世界文学全集でレベッカを読んだ。とりこになった。10代の間に何度読み返しただろう。あの頃の気持ちを思い出した。忘れていたぞくぞくするような感覚がよみがえってきた。レベッカしか知らなかったがこれ!!!な作品だ。すごいなデュ・モーリア!まさに物語世界に心がもっていかれる感じ。他の傑作集2冊も読まねばなるまい。

    0
    2020年04月24日
  • 修道女の薔薇

    Posted by ブクログ

     550頁。いつもなら二日ほどあれば読めるペースなのだが、6日かかった。これがキャロル・オコンネルに取り組むときのきっとぼくの平均的ペースである。スピーディに読み進めない。きっと作者もスピーディには書いていない。すごく丹念に凝りに凝ったレトリックを駆使して、本シリーズのヒロイン、キャシー・マロリーを描こうとする。木彫りに入れられる丹念な彫刻刀のような筆致で、肌理細かく。

     それほどこだわりぬいた作風。この作家の個性。マロリーのさらにスーパーな個性。拾い親である亡き刑事ルイ・マーコヴィッツに育てられた孤独な孤児。天性のハッカーで、目的のために手段を択ばない冷徹さと頑強さ。

     彼女と鉄壁の三連

    0
    2020年04月05日
  • 修道女の薔薇

    Posted by ブクログ

    訳者のあとがきで新作が出てないと知る。
    未訳の作品リストをずらりと紹介されたきり、邦訳の出版が止まってしまっているよりはマシなのかな?(T ^ T)
    まだまだマロリーの活躍?が読みたい!

    0
    2020年03月17日
  • ゴーストライター

    Posted by ブクログ

     マロリーシリーズ。

     上演中の芝居の脚本家が、上演中に殺される。その芝居は、ゴーストライターなる人物に勝手に脚本が書き換えられているといういわくつきのものだった。

     役者は変人が多い。
     が、それらを凌駕するマロリーなのである。
     とはいえ、ちょっとまっとうに感じるのは、周りが変人ばかりなのか、それとも前作で自らのルーツがわかったからか、と、なんだか感慨深いのである。
     
     氷の女王みたいな彼女だけど、誰もが心の奥底に小さな子供がいて、それは良心という形で表出するなんていう性善説を信じたくなったりするのである。
     つか、養父養母に大事に育てられたということは、本当に大きなことなのだ。

    0
    2019年11月22日
  • クリスマスに少女は還る

    Posted by ブクログ

    ややネタバレ含むかな?
    少女の誘拐がモチーフになっているので、しんどくて一気には読めなかったけど、15年前の少年少女と事件、今の少年少女と事件、大人達が絡みあって終盤一気に収束して行くのは快感。
    古さを感じなかったので、20年前の作品だという事に驚いた。

    ※ポール・マリー神父とアーニー・パイル捜査官が似ているのは、ドクタークレイを追い詰める以外に何か意味はあったのかな?
    ※原題JUDAS CHILD、途中で気づいて裏切りの子?意味深、と思っていたけど、解説によると囮の子っていう意味だとか。
    日本語のタイトルも印象的だけど、原題も好き。

    0
    2018年12月29日
  • 愛おしい骨

    Posted by ブクログ

    ミステリ(推理もの)における犯人かもしれないくらい特徴的なキャラクタを描く方に
    ミステリ(謎解き)より力を入れてすりるでさすぺんす風味な小説
    事件全体は込み入ったものでなく
    多数の登場人物がしっかり根拠をもって奇怪な行動を繰り返すさまが延々綴られるので
    振り返って改めて構成に唸らせられる
    個人的な好みとしてはイギリス田舎でなくアメリカ田舎風味の違いなのか
    かなりくどい
    もうひとつ現代劇であることもあってか
    喜劇というか笑いの「ノリ」がもうひとつよくわからない感じであり
    Oヘンリー短編集あたりと同じく文化の違いを感じる

    0
    2018年12月08日
  • 愛おしい骨

    Posted by ブクログ

    『クリ還』のような「わ~!」がなかった代わりに登場人物どの人をどう動かすのか?という楽しみもあり、むしろ「わ~」があちらこちらにちりばめられている。一字一句読みのがしのないようにじっくりと楽しめた。ミステリーというより人間ドラマの味わいが深くなんども反芻しながらの読書時間。時間がかかってしまったけれど損はしていない感。

    0
    2018年09月15日
  • 生贄の木

    Posted by ブクログ

     マロリーシリーズ。
     
     前作で、がっつり職場放棄をやらかしたマロリーは署内で微妙な位置にいるのだけど、まぁ、そんな風に思っているのは周りだけで、本人はまったく気にしてないというか、いつも通りで毎度ながら強い。
     唯一繊細なキャラ、チャールズは右往左往してるんだけどね。
     それに対して、もう完全に開き直ったって感じなっているライカーがへんにいけてる。素敵オジサマになってるよww

     森の中で袋に入れられて木につるされていた3人。
     唯一の目撃者は、ウィリアムズ症候群の少女だった。
     
     子供だろうが、まったく躊躇しないマロリーなので繊細なチャールズと対立するのだが、当の少女はマロリーにめっち

    0
    2018年09月13日
  • 生贄の木

    Posted by ブクログ

    マロリーシリーズ10作目。最新邦訳本に追いついたー
    氷の天使が妖精になつかれるの巻

    まだ未翻訳があると知って嬉しい!

    0
    2018年06月26日
  • ルート66 下

    Posted by ブクログ

    マロリーのシリーズ、9作目、後半。

    古い手紙をたどりながら、ルート66をフォルクスワーゲンで走るキャシー・マロリー。
    じつは、亡き父親が若い頃に書いたという手紙だった‥

    ルート66では連続殺人事件が起きている。
    行方不明の子供を持つ親たちのキャラバンが移動している最中で、地元警察やFBIも捜査に入り、マロリーも介入せざるを得なくなる。
    マロリーを心配して追うライカーらも、これに加わることに。

    型破りなマロリーだけど、意外と親切?なところもあったり。
    二重三重に絡み合う事件ですが、広い空間をどんどん動いていく展開だからか、もつれた糸が解けていく快感があり、読後感が良かったせいか、物語は重苦

    0
    2018年06月02日
  • ルート66 上

    Posted by ブクログ

     マロリーが失踪して、彼女の部屋には女性の遺体があった。

     相変わらずのクールビューティーっぷりで、周りをひっかきまわしまくってるマロリーですが、今回はちょっと違う。
     なんか、ちょっと壊れてるというか、とりつかれている感じで、読んでるこっちがびびるよ。つか、他のキャラたちもビビってる感じがすごいあって、そのへんにものすごくシンクロしてしまう。
     って、オコンネルはこの辺が上手いのかと、認識する。
     主人公ではなく、いわばモブとして、物語と感情を同調させる術に長けているのだろう。
     うん。過去作品を思い返すにそんな気がしてきた。

     ともあれ他の追従を決して許さないマロリーは、暴走

    0
    2017年11月09日
  • ルート66 下

    Posted by ブクログ

     マロリーが失踪して、彼女の部屋には女性の遺体があった。

     相変わらずのクールビューティーっぷりで、周りをひっかきまわしまくってるマロリーですが、今回はちょっと違う。
     なんか、ちょっと壊れてるというか、とりつかれている感じで、読んでるこっちがびびるよ。つか、他のキャラたちもビビってる感じがすごいあって、そのへんにものすごくシンクロしてしまう。
     って、オコンネルはこの辺が上手いのかと、認識する。
     主人公ではなく、いわばモブとして、物語と感情を同調させる術に長けているのだろう。
     うん。過去作品を思い返すにそんな気がしてきた。

     ともあれ他の追従を決して許さないマロリーは、暴走

    0
    2017年11月09日