務台夏子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
アメリカ各地の男女9名に自分のも含め9名の氏名のリストが送られてきて、その中の1名が殺される。リストの中にFBI 捜査官がいたことから比較的早くリストの人物達に護衛がつくが殺人は止まらず…。
本編前に「そして誰もいなくなった」の真相に触れているという注意書きがあるとおりゴリゴリのミステリー。アガサクリスティは基礎教養なのね。イギリスでも日本でもなく現代のアメリカで、こういうクラシカルなミステリ作品が書かれて読まれているんだと嬉しくなっちゃう。
9人中3名が既婚者となんらかの不適切な関係にあって、何かの伏線では!?と真相にカスリもしない推理(とも言えない連想)をしてしまった…。だって多くないですか? -
Posted by ブクログ
ネタバレ・あらすじ
ある日、9人の名前が含まれたリストが郵送された。
差出人や目的も不明、9人それぞれの関係性も不明。
しかしそのリストに書かれた人たちは次々に殺されていく。
・感想
ピータースワンソンって感じの作品だった。
読みやすいし、続きも気になるのですぐ読み終わった。
「そして誰もいなくなった」は読んだけどABC殺人事件はまだ読んでないので今度読んでみたいな。
犯人は直感で目星つけてたんだけど、動機がいまいちどころか全く理解できなかった。
犯人の歪みには解説でも書かれていたけど、サイコパスとも違う不快感があったな。
屁理屈捏ねて殺人する犯人ってあんま好きな犯人像じゃない…。
まぁこんな身勝手に殺すんだからせめて痛みや苦しみがないように、というのは最低限?必要なことだよね。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ解説の言葉につきる一冊。
『そしてミランダを殺す』からの快進撃は横目で捉えていた。
『そしてミランダを殺す』は読んでいたが、その後は手付かずで、『8つの完璧な殺人』を読んでから俄然興味が湧いていた過去作の一つ。
「サスペンス・ルネサンス」とはよく言ったもの。
ここ数年のピーター・スワンソンとアリス・フィーニーの新世代サスペンスは正にルネサンス。
不穏さを軸にしつつも読みやすさ、視点切り替えの巧みさによる疾走感があり、めくるめく展開に翻弄されながらゾクゾクとドキドキが止まらない。
過去のトラウマもあって何につけ悪い方への妄想が膨らむ不安神経症のロンドンに住むケイトは、ボストンに住む従兄弟のコービンのロンドンへの期限付き転勤に端を発した半年間の住居の交換の誘いに乗る。
コービンの豪華で瀟洒なアパートに着いた矢先、隣室の女性が殺される事件が発生。
従兄弟は関係しているのか。。。
関係していないわけがない。
でもその関係性を明かしていく道程がサスペンスとして一級品。
ロンドンのコービンだけでなく、ボストン側にも何やら怪しげな人物を配置しつつ徐々に全体像が見えてくる。
解説の「一にアイディア、二に視点。(中略)物語とは、内容そのものと同じくらい、誰に、いかに語らせるかという点が重要なのだ。」に呼応する語り。
ただ、終盤もう一捻りくらい入れてくるかなと思っていたけど案外普通に終わった。
どんでん返しすればいいってものでもないけど、整えただけのエンディングだとちょっと物足りない。中盤までの引き込みは申し分ないので畳み方が課題かなと上から目線な全体的な感想。
ケイトが読む本、意識を寄せる本を通じて『8つの完璧な殺人』に見たミステリ愛を随所にちらつかせていて、あぁなるほどこの頃からあそこに至る気質は出していたのねと実感。
『ゴーン・ガール』、『ガール・オン・ザ・トレイン』読みたい。
次は『アリスが語らないことは』。 -
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アレン・エスケンスの「償いの雪が降る」シリーズが面白かったので、こちらも期待。この人の作品は、映像的でノスタルジック。今回は「償いの雪が降る」にも登場したボーディ・サンデンが主人公。って誰?覚えてなかったです。
15歳のボーディの、ひと夏を描いた小説。1970年代、今よりももっと深い差別主義がはびこるアメリカの町。そこへ工場長として黒人一家が、ボーディの向かいの家に引っ越してくる。ボーディは、工場長の息子トーマスと知り合いになるが・・・。
ボーディでさえ知らず知らず無意識にしてしまう差別、大声では立ち向かわず、でも決して屈しない黒人たち、町の有力者が集う白人至上主義のグループ。閉鎖的な町は、黒人女性の横領と行方不明事件から端を発し、息が詰まる緊張感に包まれる。
その事件を軸に話が進んでいくのだけれど、夏休みのボーディとトーマスのキャンプ生活、アルバイト、ちょっとした冒険の数々が生き生きと描かれ、友情を育む様子が本当に良かった。頭で分かっていても理解できず、心の底にある差別を拭うには、相手を良く知ることなんだと改めて感じた。
隣に住む、まるで保護者のようなホークが、ボーディを正しく導くよう会話を重ね、でも決して威圧的ではなく、少年2人を守り続けたことが心に沁みた。
最後はちょっと涙なしでは語れない終わり方でした。 -
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ダフネ・デュ・モーリアといえば、「レベッカ」「鳥」などの恐怖を煽るような小説の名手。
モーリアの、あまり有名でない作品。とはいえ、映像化はされているそうです。
時代は19世紀の初め頃、舞台はコーンウォール。
メアリーは、母と二人だけで農場をやっていたが、母が亡くなり、叔母のペイシェンスの元へ行くことになります。
叔母は、夫と共に旅館を経営しているという。
ボドミン・ムーアという荒野の真っただ中に建つ「ジャマイカ館」、そこは…
叔母はすっかり変わってしまい、顔色が悪く、おどおどしていた。夫であるジョスは荒っぽい大男で、夜になれば不審な輩が大勢集まってくる。
とうてい若い女性が住むようなところではない。
そう簡単には出て行きようもなく、弱っている叔母を見捨てることも出来ません。
女手で農場をやっていたメアリーにはそれなりに自立心もあり、出来ることをしようと気丈に働くのだったが。
ジョスの弟や、近在(といっても、けっこうある)の不思議な雰囲気がある牧師など、気になる男性も登場。
冒険ものといっていいのか。暗い設定なので、誰にでもおススメというわけにはいきませんが。
ぐいぐい危機が迫ってくる中を乗り切る、このインパクトは、ちょっと忘れがたいものがあります。 -
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ボストンの郊外に引っ越してきたばかりの版画家のヘンとその夫のロイド。あるとき、隣に住むマイラとマシュー夫婦の家に招待された。
ヘンはマシューの書斎で、ある高校のフェンシングのトロフィーが飾られているのを見た。そのトロフィーは、2年半前に起きた殺人事件の被害者のもので、現場から犯人が持ち去ったとされていたものによく似ていた。もしそれが本物であるのなら、マシューは間違いなく犯人だ。そう確信したヘンは、マシューの周囲を調べ始める。
複数の人間の視点から語られるこの物語は、同じものを撮影している複数のカメラが次々に切り替わっていくように、ずっと読んでいるとくらくら眩暈を起こしそうになる。
すべてにの登場人物が、過去もしくは現在に何かを抱えて生きているため、どこまで信用していいのか分からない。
人がたくさん死に過ぎる。
マシューのお父さんが酷過ぎる(彼が語ることが真実なら)。
それでも面白かった。
ピーター・スワンソンの作品は、いつも読んだあとに、すっきりしない・・・と思う。それでももっと読みたい。邦題のセンスもいいと思う。
もうクセになっちゃってるのかもしれない。 -
Posted by ブクログ
犯罪小説8編を「完璧な殺人」のリストとしてブログに書いた書店のマルコム。
ある日FBIの捜査員が訪ねてきて、リストの通りに殺人が起きていると言う。
果たして犯人は。
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ステキな作家さんに出会ってしまった。
途中で、もしかするとこの展開は…と思ったけれど、そこからの二転三転は読めなかった。
思いもかけない展開で、最後は一気読み。
また、さまざまなミステリ作品への敬意が感じられるのも良かった。
文章もいい。
原作もそうなのだろうけど、訳者さんも良いのだろう。
スラスラと読めて、途中で読み返すこともなかった。
面白かった。
他の作品も読んでみようと思う。