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クリスマスも近いある日、二人の少女が町から姿を消した。州副知事の娘と、その親友でホラーマニアの問題児だ。誘拐か? 刑事ルージュにとって、これは悪夢の再開だった。十五年前のこの季節に誘拐され殺されたもう一人の少女――双子の妹。だが、あのときの犯人はいまも刑務所の中だ。まさか……。そんなとき、顔に傷痕のある女が彼の前に現れて言う。「わたしはあなたの過去を知っている」。一方、何者かに監禁された少女たちは、奇妙な地下室に潜み、力を合わせて脱出のチャンスをうかがっていた……。一読するや衝撃と感動が走り、再読しては巧緻をきわめたプロットに唸る。では、新鋭が放つ超絶の問題作をどうぞ!/解説=萩原香※紙書籍版とはカバー画像が異なります。
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Posted by ブクログ
人は闇を嫌う。恐れる。
闇の中に光があれば、それに向かって歩みだす。
光は希望で、光は正義だ。
人は光に近づき、そのまぶしさに目を細め、
そして穴に落ちる。
もっと端的にいえば、
ろうそくの明かりにひき寄せられ、
炎で羽を焦がしかけた蛾の気分、というか。
この前に読んだ同じ著者の作品「愛しい骨」も
子供の殺人事件を扱い、犯人を追うのは残された兄弟という似たような設定だが、
まったく展開も雰囲気も違う。
強烈な女性が登場するところは、どちらも共通しているが。
犯人の追及の過程もさることながら、
途中で子供たちの居場所がわかりかけた後の、
引き込まれ感はすごい。
そして、私は穴に落ちたわけだが。
このラストについては納得いかない人もいるかもしれない。
単純な私は、穴の底でただただびっくりしただけで、
不快感や怒りはなかった。
そして、
雪が降る中、売却されてしまった野球場で野球が始まる場面は、
ぜひ映像化してほしいと思うほど、美しかった。
Posted by ブクログ
キャロル・オコンネル著、務台夏子訳『クリスマスに少女は還る』(原題:JUDAS CHILD)のレビューです。
600ページを超える長編で、読むのが大変でしたが、読み終わったときの達成感と余韻はなかなかのものでした。
序盤から中盤にかけては、登場人物が多くて名前が覚えられないとか、誰が大切なのか分からなくなるとか、海外文学あるあるの読みにくさはあります。
・過去に双子の妹を事件で亡くしたルージュが主人公ポジションですが、この本の真の主役は、サディーとアリ・クレイでしょうか。
・今回行方不明になった二人の少女のうち、グウェンは裕福な政治家家庭の可愛い娘で、サディーはその親友でぶっ飛んだ性格。
・主人公ポジションのルージュは、地方警察署の警官。
地方警察署には上司にあたるクロフト署長がおり、また職員のマージ・ジョナスは世話焼きおばちゃんのイメージ。
・州警察のコステロとバディー・ソレルはエリートの位置づけでしょうか。ルージュの妹の事件の捜査を担当したオズ・アルモも州警察で、いまは辞めて私立探偵。
・事件に首を突っ込んでくる法心理学者、アリ・クレイはヒロインポジション。FBI捜査官のアーニーも捜査に入ってきますが、彼はアリと男女の仲の模様?
・オズに逮捕された神父のポール・マリーは服役中です。
・アリの伯父には、精神科医のモーティマーがいて、医師兄弟、ウィリアムとマイルズの二人と懇意にしています。
・他にも警察、教会、学校それぞれでいろいろな登場人物がおり、物語に重厚感を与えています。ただ、霊能者のくだりは冗長かも……。
過去と現在の事件を題材にして緻密に組み立てられた読み応えのある小説ですが、ミステリとして読むと少し違和感があるかもしれません。
信仰と職業倫理に関する考え方が核に据えられた、硬派な文学のような雰囲気も漂います。
厚さも相まって手を出しにくいかもしれませんが、読んで良かったと思いました。
—「グウェンは、自分がひとりぼっちで生き延びられるとは思っていなかった。だから、親友だったサディーが、あの子のためにもどって来たんでしょう」
Posted by ブクログ
積読の中から1冊。いつかクリスマスシーズンに読もうと思っていたけど、結局、今。1999年初版との事。意外と古かった!
少女2人が誘拐され、行方が分からなくなってしまう事件。過去に双子の片割れを誘拐され殺された経験を持つ刑事ルージュが事件を追っていく。警察やFBIの連携の悪さにイライラしつつ(携帯電話もない時代だし余計に)、早く彼女たちを助けてあげてとハラハラしながら読んだ。一方で誘拐された少女たちグウェンとサディは、協力し困難に立ち向かう。
そして最後の最後でどんでん返し。あ〜これは思いもしなかった。クリスマスの奇跡だったのか。少しビターな結末でした。
中盤でルージュが事件を目撃したディヴィッド少年と、グラウンドで野球をするシーンが、いかにもアメリカっぽくて良かった。
Posted by ブクログ
アメリカの作家「キャロル・オコンネル」の長篇ミステリ作品『クリスマスに少女は還る(原題:The Judas Child)』を読みました。
アメリカのミステリ作家の作品が続いています。
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●「近藤史恵」氏推薦――「残酷さと優しさに心を揺さぶられるはず。」
●「浅倉卓弥」氏推薦――「直近の慟哭本です。ラストがこれなら、この厚さに付き合っても納得。」
クリスマスも近いある日、2人の少女が失踪した。
刑事「ルージュ」の悪夢が蘇る。
15年前に殺された双子の妹。
だが、犯人は今も刑務所の中だ。
まさか?
一方、監禁された少女たちは奇妙な地下室に潜み、脱出の時をうかがっていた……。
一読するや衝撃と感動が走り、再読しては巧緻なプロットに唸る。
新鋭が放つ超絶の問題作!
*第2位「本の雑誌」この10年の絶対おすすめ翻訳ミステリー・ベスト10(「霜月蒼」・「杉江松恋」・「千街晶之」選/2005年10月号)
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1998年(平成10年)に刊行されたノンシリーズ物、、、
『東西ミステリーベスト100』では、海外篇の58位にランクインしている作品… ミステリとしても愉しめ、クリスマスの奇蹟として感動できる作品でした。
クリスマスも近いある日、二人の少女が町から姿を消した… 州副知事の娘「グウェン・ハブル」と、その親友でホラーマニアの問題児「サディー・グリーン」だ、、、
誘拐か? メイカーズ・ヴィレッジ署の警察官「ルージュ・ケンダル」にとって、これは悪夢の再開だった… 15年前のこの季節に誘拐され殺されたもう一人の少女――双子の妹「スーザン」。
だが、あのときの犯人で神父だった「ポール・マリー」はいまも刑務所の中… まさか……。
そんなとき、顔に傷痕のある女「アリ・クレイ」が「ルージュ」の前に現れて言う… 「わたしはあなたの過去を知っている」、、、
一方、何者かに監禁された少女たちは、奇妙な地下室に潜み、力を合わせて脱出のチャンスをうかがっていた……。
600ページを超える長篇で、登場人物が多いので万人向けではないかもしれませんが… 個人的には、とても愉しめた作品でした、、、
捜査する側の立場(これも地域の警察署、州警察、FBIと入り乱れていますが… )からは警察小説として愉しめるし、捕らわれた少女たちの立場からは冒険小説として愉しめるるんですよね… 捜査側は「ルージュ」、捕らわれる側は「サディー」に、それぞれ感情移入して愉しみました。
それにしても… ラスト数ページで物語の様相が一変しましたねー
「サディー」のことにはホントに衝撃的! クリスマスの奇蹟、まさに"クリスマスに少女は還る"でしたね。
この真実を知って、さらに「サディー」のことを好きになっちゃいました… メインのミステリ要素よりも、こっちの方が強く印象に残りましたね、面白かったです。
以下、主な登場人物です。
「グウェン・ハブル」
聖ウルスラ学園の生徒
「マーシャ」
グウェンの母。ニューヨーク州副知事
「ピーター」
グウェンの父
「サディー・グリーン」
グウェンの親友
「ベッカ」
サディーの母
「ハリー」
サディーの父
「デイヴィッド・ショア」
聖ウルスラ学園の生徒
「ルージュ・ケンダル」
メイカーズ・ヴィレッジ署の警察官
「スーザン」
ルージュの双子の妹。故人
「エレン」
ルージュの母
「ブラッドリー」
ルージュの父。故人
「チャーリー・クロフト」
メイカーズ・ヴィレッジ署の署長
「マージ・ジョナス」
メイカーズ・ヴィレッジ署の職員
「フィル・チャペル」
警察官
「ビリー・プア」
警察官
「ハワード・チェイニー」
検察官
「コステロ」
州警察の警部
「バディー・ソレル」
州警察の捜査官
「オズ・アルモ」
私立探偵。もと州警察捜査官
「アーニー・パイル」
FBI特別捜査官
「アリ・クレイ」
法心理学者
「モーティマー・クレイ」
精神科医。アリの父
「ドッド」
クレイ家の執事
「ウィリアム・ペニー」
心臓外科医
「マイルズ」
ウィリアムの弟。医師
「ポール・マリー」
神父
「ドミナ」
神父。マリーの師
「エリオット・カラザーズ」
聖ウルスラ学園の園長
「ミセス・ホフストラ」
聖ウルスラ学園の寮母
「ジェラルド・ベッカーマン」
聖ウルスラ学園の教師
「ジョン・スチューベン」
犬の調教師
「マーティン・フランド」
霊能者
「ジュリアン・ギャレット」
ジャーナリスト
「バーマン」
上院議員
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