橋爪大三郎のレビュー一覧
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本書は仏教、儒教、朱子学、古文学など一般以上の知識が無いと「面白い」とは言えないが、徳川光圀がツッパリでヤンキーだったこと、歴史を古代の歴史書(六国史等)を鵜呑みにせず正しく理解し「大日本史」を完成、子孫に残した偉業は素晴らしい。何故歴史に興味を持ち「大日本史」を作成し始めたのか、それは出会いである。明朝の遺臣王朝の血筋を保つ朱舜水とある。明の皇帝復興を目指した中で本物の儒学の理想を体現したことだ。本書に出る他の11人もノイローゼになったり、貧乏で苦労、悪いレッテルを貼られた人々だが、宗教、文学に目覚め著名な出版物を世間に多く出している。著作作品を遺すことへの思想家たちの志は素晴らしく、それが
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Posted by ブクログ
著者が2014年に慶応丸の内シティキャンパスでおこなった6回の講義をもとにしている本です。『旧約聖書』の「創世記」「出エジプト記」「申命記」、『新訳聖書』の「マルコ福音書」「ローマ人への手紙」「ヨハネ黙示録」の六編をとりあげ、それぞれの内容をわかりやすいことばで解説しています。
著者は独創的な社会学者として知られており、他の著書でも、宗教が現代の国際政治を動かす大きな要因となっていることを論じています。本書においても、そうした観点からの言及がときおり見られ、たとえば『旧約聖書』でモーセがヤハウェに抗議をおこなっているところに注目して、「相手が神でも議論するんですから、相手が人間なら、大統領だ -
Posted by ブクログ
安倍総理の暗殺事件をきっかけに書かれた本。
カルトに関する簡単な解説が最初にあって、生長の家→日本会議、統一教会について、その思想と教団の変遷を丁寧に解説した上で、それらが政治、特に自民党に入り込んでいったかを分析している。
最後は、政教分離の考え方の基本を確認した上で、日本においてそこがほとんど理解されないことを指摘し、それを改めてろ理解した上で、投票しよう、制度を改革しようという話かな?
生長の家と統一協会については、初めてちゃんとした解説を読んだ気がした。
最後の政教分離のところでは、アメリカにおける政教分離が説明され、それとの比較において、日本の問題が指摘されるわけだが、この辺