木下昌輝のレビュー一覧

  • 宇喜多の楽土

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    「宇喜多の捨て嫁」が素晴らしい作品だったので期待をして読んだが普通の出来という感想だ。
    この作家が描く「宇喜多」の作品はデビュー作が凄いので評価のハードルが高くなってしまう。

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    2021年02月04日
  • 決戦!本能寺

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    緊急事態宣言の中、令和二年のGWに読んだ歴史小説です。何も活動のできなかったGWでしたので、読書だけが楽しみでした。

    この本は有名な本能寺の変を題材にしていますが、7人の武将の立場から見た形でストーリーが展開しています。新しい歴史小説の形で楽しいです、事件現場の空から中継を見ている感じです。

    以下は気になったポイントです。

    ・源頼朝の鎌倉幕府も、足利尊氏の室町幕府も、どちらも憎悪と野心をたぎらせた親族と家臣達が互いに憎しみ合いながら敵と戦っていた。だからこそ彼らは幕府を開けた(p67)

    ・肩衝(かたつき)とは肩の部分が尖った茶入れで、楢柴は初花肩衝、新田肩衝と並び「天下三肩衝」と称され

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    2020年12月30日
  • 決戦!本能寺

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    本能寺に関わる人の話ではあるけど、なんか距離が遠い。もっと、本能寺そのものを色んな視点から描くと面白いと思う。

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    2020年12月14日
  • 戀童夢幻

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    う~ん、これは評価が難しい。思ってたのと違って面白いという部分と、思ってたのと違ってガッカリという部分が混ざりあって何とも言えない読後感。

    織田信長、森乱(蘭丸)、明智光秀、梅若太夫、千宗易(利休)、豊臣秀次、不破万作、豊臣秀吉、徳川家康…様々な武将や武士や芸能者たちがある者に惑わされ心を揺さぶられやがて破滅へ追いやられていく。その者の名は…加賀邦ノ介。

    武士の衆道の世界がベースにあるのだが、第一章、第二章では単なる恋情や芸道の上での嫉妬にかられて…というよくある話。主従や立場の違いを超えた『一対一』の関係、『たがいの心と体を共有し、一心同体になること』という、死線を共にする武士ならではの

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    2020年12月13日
  • 戀童夢幻

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    戦国時代のあらゆるifを紡げる木下さん、こんな角度もお持ちなのか。。“通好みの安土桃山エログロ傾奇ファンタジー”というかんじ。三英傑すべてにダメージを与える邦之介、、いやダメージではないのかな。その正体もだれもが知るところの人物で。うーん。こういう仮説を生み出せるってとこがまずスゴイ。
    これは映像化は難しいだろうなあ。脳内に描くのですら、邦之介が見ている色を想像するのも、能の躰捌きをイメージするにも、読み手側に器が要求されて、読み手としての力不足を感じてしまった。にしても、有名な鶴の汁の場面とか、光秀の饗応失態は実は。。みたいなのも、今更なかなか手をつけにくい場面に斬新に斬り込んでるよなあ。歌

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    2020年11月22日
  • 決戦!新選組

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    幕末ものや新撰組を描いた小説は度々読んでしまうもののひとつ。 どの本も、新撰組に対する見方や人物の性格・背景の描写が異なり、真実は定かになるものではないけれど、それゆえにどれも想像力を掻き立てられてまた他の本を探したくなる。 このアンソロジーは沖田総司、近藤勇、藤堂平助、永倉新八、斎藤一、土方歳三それぞれの視点から描かれている。 ひとつの目的に向かって、でも思いは各々の胸の中に…というのは、読んでいて歯痒くもあり美しくもあり。 そしてどうしてもNHK大河の新選組!のキャストを思い浮かべてしまうワタシ…。

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    2020年11月16日
  • 信長 空白の百三十日

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    信長公記やその他の資料の記述を元に、織田信長の人となりを推測する、織田信長の小説を書くための、小説家の資料ノートを見せてもらっているような新書となっている。タイトルの空白の130日に何か重大な秘密めいたことが起こっているわけではなかったのは拍子抜けだけど、信長の行動からその性格や心理を想像力豊かに推察しているのは、興味深くはある。

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    2020年10月31日
  • 決戦!三國志

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    決戦シリーズって、それぞれの短編が関係しているのが面白いのに、これは全く関係なし。最初の2本は短編として面白かった。

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    2025年04月13日
  • 決戦!新選組

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    ネタバレ

    戦国時代の小説は好きだが、幕末はそれ程は興味が無かった。
    正直、思想が色々とあってどれが正しいのかが分からない。
    時代が大きく変わるのであるから仕方ないとは思うが、この時代に死ななくてもいい若者を多く失ったのが何とも惜しい。

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    2020年07月02日
  • 決戦!本能寺

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    本能寺を主題に沿えた、7作家によるアンソロジー。
    実行者は明智光秀であるが、その動機あるいは黒幕については、いまだに諸説紛々。
    本作では、葉室麟著『鷹、翔ける』は、明智光秀の家臣斎藤内蔵助こそ、変を起こした随一の者としている。
    木下昌輝著『幽斎の悪采』では、細川藤孝の謀を示唆する。
    天野純希著『宗室の器』は、宗室の独白で信長への思惑が語られる。
    裁判などで分かるように、事実の裏にある真実や当事者の心理などを正確に明らかにすることは、現代の事件においてさえ困難を極める。まして、過去の歴史上の事件など。
    だからこそ、あれやこれやと、作家の想像力を刺激するのだろう。読者にとっても、歴史小説を読む楽し

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    2020年02月18日
  • 決戦!川中島

    購入済み

    書きつくされたテーマだけに

    川中島の合戦はあまりにも有名で書きつくされたテーマだけに、これだけの気鋭の作家を並べても「どこかで見たこと読んだことのある視点」と思えてくるのが残念。各作者の中で乾緑郎の作品が印象に残った。

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    2019年11月16日
  • 決戦!関ヶ原

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    同時刻で起こったことが、様々な作家からの視点で、書かれている。もっと立体的になるかと期待して読んだ。新しい説での展開は良いが、ちょっとしっくりこない印象であった。

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    2019年04月06日
  • 人魚ノ肉

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    幕末の偉人と八百比丘尼伝説を上手く絡めた作品。
    幕末と怪異の融合がすごく自然に感じて、まるでこれが史実であったかのような錯覚に陥ってしまう。
    戦国時代や幕末を生きた人達は、それだけ怪異ともとれるような狂気の世界を生きてきたのだろう。
    真夏の夜に読むのにピッタリの作品。

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    2018年10月31日
  • 人魚ノ肉

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    食べると不老不死になると言われる人魚の肉。幕末の志士たちになる坂本龍馬、沖田総司、近藤勇、斎藤一が食べてしまった、その運命は?
    ただ不老不死になるといわれる人魚の肉から色々な解釈を生み出していて面白い。死のループ、吸血鬼化、分身など史実を混在させながらなので、時代背景などに詳しいとより面白く読む事が出来る。

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    2018年07月11日
  • 人魚ノ肉

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    幕末の京都を舞台に【人魚の肉】を食した坂本龍馬、岡田以蔵、近藤勇、沖田総司といった幕末の有名人が【妖】へと変貌する姿を描く連作短編集。伴天連の邪教をベースに吸血鬼、ゾンビ、ついにはドッペルゲンガーまで登場する怪奇異聞録だが、史実にはあくまで忠実。事件や出来事の背景に怪異を用いることで、伝奇小説としての外連味が見事に際立っている。沖田総司と山南敬助の絆を描く「肉ノ人」に胸が熱くなり、斎藤一対斎藤一のドリームマッチが実現する「分身ノ鬼」に身震いし「血ノ祭」の切なさが胸に沁みた。時代小説に疎くても充分楽しめる。

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    2018年06月20日
  • 決戦!本能寺

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    ついつい読んでしまうシリーズだ。
    最初の感動程はないがやはり面白い。

    一つの戦いに関わる人物達を別々の作家が書いている為に、事柄や登場する人物の捉え方がこの1冊の本の中でも全く異なってくる。
    本当はどうだったのだろうかが分からなくなるシリーズだ(笑)。

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    2018年06月09日
  • 決戦!大坂城

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    このシリーズは間違いがないと思う。
    例えばこの「決戦! 大阪城」で言えば、秀頼、淀殿、真田信繁は知っていてもその他については全くと言っていいほど知らなかった。何万人もの人々がこの戦いに絡んでおり、その何万人ものストーリーがあるのだとも思った。
    一般的の史実を分かっているとフィクションの部分も楽しめて面白みも感じる。

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    2018年05月15日
  • 決戦!大坂城

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    寄せ集めてもストーリーにはなりえないのだが、それでも各作家の特徴は良く出ていると思う。
    司馬遼太郎、池波正太郎、松本清張はとても詠みやすいし、安部龍太郎、火坂雅志は短いながらも濃厚。

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    2018年02月11日
  • 決戦!大坂城

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    うーん、無知な私には人間関係がわかりにくく難しかった。
    こんなにもいろんな解釈が成り立つのかと驚き。
    けれども、つくづく家康嫌いと思ってしまった。

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    2017年12月20日
  • 決戦!三國志

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    それぞれの作品は面白かった。

    でも、こうなると決戦シリーズとしてはどうなんだろう。
    一つの戦いを、そこに関わっているそれぞれの視点で描くという点が面白かったのに。

    三国志なら、それも十分に可能。三国志で何作かシリーズしてくれたら良かったのに。
    それこそを読みたかったなあ。
    これでは単に、三国志の普通のアンソロジーでしかない。

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    2016年06月19日