伊東潤のレビュー一覧

  • 囚われの山

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    新田次郎の八甲田山を前に読んでいたので、また八甲田山が読めると楽しみにしていた。さらには、ハズレ無い歴史小説を書く伊東潤氏であるし。
    八甲田山の行軍の様子はさすがで、寒い季節の電車の中で読んだときには、外がなおさら寒く感じた。
    人は何か重力のようなものに捉えられながら、生きていくものなのかなぁと納得しながら読んだ。

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    2025年01月08日
  • 夢燈籠-野望の満州

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    石原莞爾の依頼により満州で石油掘削を行う主人公。もしそれが成功していたら日本は戦争に突き進むことはなかったのか。しかし元々満州に石油はなかった。目論見が間違っていたのだ。
    そもそも満州建国へ突き進んだ戦略が間違いだったのではないのか。今となっては無意味な問いだが。

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    2025年01月05日
  • 決戦!大坂城

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    舞台は、冬の陣、夏の陣の大坂城。7人の作家が7人の武将を描くシリーズ。同じ人物でも書き手によって、まるで異なる人物のように感じるのも小説の面白さだ。太閤さんこと秀吉贔屓の関西人だからか冲方丁氏の「黄金児」は、家康をも翻弄させ対等に渡り合った秀頼が魅力的に描かれていてよかった。伊藤潤氏の「男が立たぬ」も、男が立たぬと筋を通した男たち、特に福島正則の弟・正守のカッコ良さが際立った作品だった。

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    2024年12月08日
  • 囚われの山

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    八甲田雪中行軍遭難事件を題材。ある歴史雑誌記者がこの事件に疑問を抱く。白い闇に消えた一人の兵隊の行方を追う。
    当時の遭難時の状況を赤裸々に描いている。
    ただし、最後のオチは、なんだよって感じですね。

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    2024年11月13日
  • もっこすの城 熊本築城始末【電子特典付】

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    期待通りの軽妙洒脱な文体でとても読みやすく、まさに一気読みでした。戦国末期の歴史好きにはお馴染みの頃の話でしたが、城作りという視点からの主人公の人生には、感動と共感しかありません。

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    2024年10月26日
  • 潮待ちの宿

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    先月、愛艇の⛵️ヨットで、北九州市を出航して、瀬戸内海の島々をアイランドホッピングした❗️
    その中に笠岡市の真鍋島に寄港した。
    確かに周りの島々は石の切り出しの跡が見えた。
    北木島や笠岡市本土には立ち寄っていないが、この「潮待ちの宿」で、情景が思い出され、物語りに没頭した❗️
    伊藤潤さんの次の小説が読みたくなった。

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    2024年09月03日
  • 城を攻める 城を守る

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    とても良い本です。城にはその時代までの経緯や、その当時の情勢、そして城主の思いが詰まっていると思います。実際に城を訪れるとその思いが伝わります。
    しかしながら、城は何のためにあるのかと考えると戦さのため、防御のためにあります。この本は今も残る城が専制国家の防御装置であり、そこで戦った人たちがいたことを伝えてくれます。五稜郭から熊本城まで人が生き、戦った記録としての城が明らかになります。
    多くの方に目にしていただきたいです。

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    2024年08月13日
  • デウスの城

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    宗教は深い。ただし信仰を持つ人間が強いか、持たない人間が強いかは何とも言えない。そして信仰は正義かそうでないかも何とも言えない。だからこそ現在に至るまで宗教を起因とした混沌がなくならないのだろう。

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    2024年08月07日
  • 天地雷動

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    武田信玄亡き後から長篠の戦いに至るまでの武田、織田、徳川、豊臣(羽柴)各家の動乱と策略が目まぐるしく描かれている。
    内部抗争に巻き込まれる武田勝頼に対し、着実に勢力を増していく信長の脅威がうまく描かれている。各武将のそれぞれ良いところと悪いところをうまく描きながら長篠の決戦まで持っていく筆致に引き込まれる。
    戦国時代に興味があるならぜひ読んでおきたい一冊。

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    2024年07月17日
  • 歴史作家の城めぐり<増補改訂版>【電子特典付】

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    とてもオーディブル向きな本だった。
    ラジオ番組を聴いているみたいな心地良さもあったし、城めぐりの表題にふさわしく沢山のお城を紹介してくれているのも良かった。
    地元の地名や城の名前があがると『え、あそこにお城なんてあったんだ』とか『あーそういう目では見てなかったなあ』とか、目の覚めるような気持ちになった。
    作業をしながら聞いていることもあり、ところどころ聞き逃しているところもあるので、時間を作って、こんどは書籍の方で読みたいなどと思った。

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    2024年06月20日
  • 琉球警察(文庫版)

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    戦後、本土復帰前を舞台に描く知られざる沖縄。主人公の公安としての姿と瀬長亀次郎との出会いをどう展開させるのか?創作でありながら、沖縄の当時の姿と、今に繋がるしがらみをこれでもかと、語る作品。ヤマトンチュウはこれを読んで考えを・・・!

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    2024年05月16日
  • デウスの城

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    ネタバレ

    昨日、天草の崎津集落に行ってみたからタイムリー

    関ヶ原で西軍についた小西家(小西行長、キリシタン大名)の若い家臣彦九郎、善太夫、左平次の3人のその後のとんでもなく苛酷な生涯…かな

    視点が3人分あって次々入れ替わり多角的。だから、読みやすいという印象はない
    読書メモに書きながら読んだ

    佐平次は武士として生きるために棄教、その罪悪感からキリシタン弾圧にかえって邁進。

    彦九郎はキリスト教の残酷性に苦悩しながらキリスト者として生きている。

    善太夫は、殉教よりも人々を死なせぬ(衆生を救う)ことに重点を置き、そのために僧侶となりキリシタンたちに殉教せぬように(表面上だけ棄教するように)説得する。

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    2024年05月17日
  • もっこすの城 熊本築城始末【文庫版】

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    日本の城が好きです。特に巨大な建設物が大好きです。この物語の熊本城には行ったことはないけど、「加藤清正が建てた熊本城」・・・確かに表現は間違いじゃないけど、加藤清正が建てろと言った熊本城、が正解だろ!と感じる小説でした。
    伊東潤の「江戸を造った男」と同じ感動を味わえる、かなりお勧めの一冊です。

    熊本城復活にちょっとでも貢献するよう、訪問したくなりました。

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    2024年04月29日
  • 江戸咎人逃亡伝

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    夢でありんす→絵師に娘は最初からおらず絵の精かなんかだった。又は春日野は既に死んでいて幽霊が絵を描いていた。さあどっちだ?
    儚くて好き。
    山の話→最初は暴君の話かと思ったら又蔵がマタギの知識を駆使して追っ手から逃げる攻防が非常に面白い。最後の落ちも良かった。

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    2024年04月09日
  • 江戸咎人逃亡伝

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    面白い。手に汗握り一気読み。しかし荒唐無稽とも言える。
    三作品からなる。
    一。話を作りすぎ。
    ニ。ちょっと落ちはひどい。思いつかなかったか。
    三。よく出来ている。義格の性格ががなかなかいい。しかしこれは史実と矛盾なく作ったのか。調べたくなってくる。

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    2024年04月01日
  • 江戸咎人逃亡伝

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    窮地から逃げた罪人を追う時代小説。
    忠義を重んじる中間の杢之助の佐渡抜け、人情に絡んだ花魁の足抜け、無謀な藩主に追われるマタギの男。
    追われる者と追い詰める者のせめぎあいを緊張感をもって描き、追う者の葛藤や逃げる者の理不尽な罪状が読者に咎人へと感情移入させ、物語をより興味深く誘ってくれる。
    逃げる、追い詰める、単純な図式だが面白い小説だった。

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    2024年03月12日
  • 虚けの舞

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    織田信雄と北条氏規、対称的な生涯を歩んできた2人にスポットを当てた着眼点が面白かった。
    情けないほど決断力がなく勘の悪い信雄、能力はありながらそれを表に出さずに諦め切っている氏規、2人に全く共感できないものの、何かしら自分に当てはまっているんだろうなと感じさせられた。

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    2024年02月13日
  • 真実の航跡<文庫版>

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    戦時中に日本海軍が行った捕虜の大量虐殺。本作はあくまで小説ですが、ベースとなっているのは実際にあった事件のようです。
    内容としては、戦争犯罪・戦争裁判という、戦勝国が敗戦国を裁くことの理不尽、不条理が描かれていますが、テーマが難しく、語り手を含めて、どの登場人物にも単純には共感することが出来ませんでした。また、それを考えさせられる作品でした。

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    2024年01月28日
  • オフリミッツ 横浜外事警察

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    1963年の横浜を舞台にして、連続殺人事件を描いた作品。結構面白かった。主人公2人の造形がしっかりしていて、その行動や言動にだいぶ引き込まれました。あと作中に出てくる場所のほとんどを知ってるので、作中の時代と現在を比べながらイメージできるのも楽しかったです。

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    2024年01月20日
  • 囚われの山

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    八甲田山の雪中行軍隊に思いをよせる歴史雑誌の記者の話。グイグイ引きつけるが、ラスト少し残念。編集長との恋愛はいらないな。

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    2024年01月16日