伊東潤のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ昨日、天草の崎津集落に行ってみたからタイムリー
関ヶ原で西軍についた小西家(小西行長、キリシタン大名)の若い家臣彦九郎、善太夫、左平次の3人のその後のとんでもなく苛酷な生涯…かな
視点が3人分あって次々入れ替わり多角的。だから、読みやすいという印象はない
読書メモに書きながら読んだ
佐平次は武士として生きるために棄教、その罪悪感からキリシタン弾圧にかえって邁進。
彦九郎はキリスト教の残酷性に苦悩しながらキリスト者として生きている。
善太夫は、殉教よりも人々を死なせぬ(衆生を救う)ことに重点を置き、そのために僧侶となりキリシタンたちに殉教せぬように(表面上だけ棄教するように)説得する。 -
Posted by ブクログ
織田信雄と北条氏規、どちらも戦国の檜舞台には上がらない人物と思っていたが最近読んだ本に氏規がよく登場し魅力を感じて本書を購入。
武将としての才能に優れていたが生まれが四男ということで運に恵まれなかった氏規、信忠の死によって織田家の中心と成り上がったがほぼ才能のない信雄。
どちらも時代と秀吉に翻弄され苦渋の人生を選ばされるのに無力感が伝わる。
特に信雄は惨めさが情けないのだが、なんとなく共感できる。弱いサラリーマンのようだ。
氏規についてはもっと活躍して欲しかったと思うし、家康の側室のお久との関係も切ない。そんなとこまで運がなかったのか。