あらすじ
幕末から明治へ、海辺の町で少女は決断する
備中の港町・笠岡の宿に九歳から奉公する志鶴。薄幸な少女は、おかみに見守られ逞しく成長する。歴史小説の名手、初の人情話連作集。
※この電子書籍は2019年10月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
さすが伊東潤さんの小説です。
6話の短編集ですが、一気読みしてしまいました。
舞台は、幕末から明治の瀬戸内の港町の旅宿です。
混沌とした時代を扱っているので、結末が悲しくなんとも言えないわびしさが残るお話しがほとんどです。でも、どこか暖かさが感じられます。そういうところが、伊東潤さんなんでしょうね。
私としては、一発逆転 爽快な結末の「触書の男」が一番好きです。「迎え船」は私が山口県民のせいでしょうか、残念でたまりません。
とにかくお薦めです。読んでみてください。
Posted by ブクログ
先月、愛艇の⛵️ヨットで、北九州市を出航して、瀬戸内海の島々をアイランドホッピングした❗️
その中に笠岡市の真鍋島に寄港した。
確かに周りの島々は石の切り出しの跡が見えた。
北木島や笠岡市本土には立ち寄っていないが、この「潮待ちの宿」で、情景が思い出され、物語りに没頭した❗️
伊藤潤さんの次の小説が読みたくなった。
Posted by ブクログ
移りゆく時代背景の中で、自分の置かれた場所で懸命に生きていく人々が描かれている。
6編からなり、ハッピーな話ばかりではないが、それぞれ読者を楽しませたりしんみりさせたりする。