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歴史小説の第一人者が描く、明治男の一代記。関東大震災、二二六事件、満州国。激動の時代を背景にした傑作大河小説、第一部、開幕!
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Posted by ブクログ
今までいろいろと伊東潤作品を読んできたが、本作は過去一と言ってもいいくらい面白かった。もう読み始めた最初から、あ、これは相当面白いと感じながら読み進めることができた。
読み応えのある一冊だった!著者の作品は何時も期待を裏切らない!明治から大正昭和と生きた留吉の人生、その頃の目まぐるしく変化する時代を生きた人間の波乱万丈に満ちた話は実に面白い!父がよくポンチ絵とか言っていたしナミちゃんたらギッチョンチョンデパイノパイノパイなんて歌っていたのを思い出した。
石原莞爾の依頼により満州で石油掘削を行う主人公。もしそれが成功していたら日本は戦争に突き進むことはなかったのか。しかし元々満州に石油はなかった。目論見が間違っていたのだ。 そもそも満州建国へ突き進んだ戦略が間違いだったのではないのか。今となっては無意味な問いだが。
坂田留吉が主人公(架空の人物だそうです)、江の島近くに住んでいたので冒頭の坂田一族のくだりは、懐かしく、物語にのめり込みながら読めた。が、ちょっと違和感を感じたのも事実。ほぼ作者の全作を読んでいるが何か違うような・・・。 でも引き込まれます。 満州国での長兄との再会のくだりで、「船戸与一の満州国演義...続きを読むだ!!」と思った。 結局違和感の理由はわからないままでしたが、次巻が楽しみな小説でした。
満州を舞台にした歴史小説家と思いましたが、 明治、大正、昭和、平成を生きた男の大河小説の第一部ということでした。 本巻は主人公が生まれてから、出生の秘密を知り、関東大震災や筑豊炭田を経験し、 張作霖爆殺事件に絡んで大陸で失踪した兄を捜しに新聞記者になって大陸に渡り、 石原莞爾と知り合い、兄をかくまっ...続きを読むた匪賊とも知り合い、満州での石油発掘に邁進して、 石原の失脚とともに夢破れるところまででした。 満州が絡むので石原莞爾と知り合うのはわかりますが、 草野心平や中原中也や長谷川泰子と知り合ったりするのは驚きで、 子供の三島由紀夫や若き横田英樹が出てくることから、今後も政治だけでなく文学や経済も絡んでくるのでしょう。 満州の話も奥地の開拓ではなく油田発掘という視点が面白かったです。 361頁の誤字と思われるところがあり、非常に残念でした。 大作になると期待したいです。
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