伊東潤のレビュー一覧
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関ケ原の戦いで終わる本作品、多くの最新研究書から
アップデートしている内容(選択はあるが)を、読破
済みのアタクシにとっては「サザエさん」を読むがの
如くスイスイと3日かけて読んだ
つい、乃至政彦・高橋陽介先生の本や渡邊大門先生の
本を横に置いて読んだので時間がかかったのとドレの
内容か曖昧になったものの、淀君と奉行たち大阪方の
「両張り」が原因で秀頼の命令や出馬が無かった等が
新鮮だったのと、毛利輝元の行動の謎が、家中の統制
が古き国衆集合体故の鈍重さがの一面も加味する必要
があると気づく作品だった・・・毛利主体の行動は素
早く、受け身の時は合理的には見えない
(=この部分
は現代の政治的パ -
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歴史に陰謀はつきものに思えるが、陰謀の日本中世史を書かれた呉座先生の論を待つでもなく、日々の最適手を選んだ結果が歴史に残る、本書412Pにあるが「そなたの思惑など、すべて己の都合に合わせたものばかりでないか」と崇徳院からなじられる悪左府=藤原頼長の打つ手は悪手ばかりである・・・頼長と言えば「ア━━━━ツッ!!」という場面を想像したが期待外れw
日本第一の大学生と慈円から称えられた知性を治世に向けようと若くして認められ、父親の期待を受けて摂政の兄忠通より摂関家の正邸東三条殿や宝物の朱器台盤を接収し、氏長者の地位を剥奪して頼長に与えたとある・・・興味深いのは「忠通が持つ藤原師実・藤原師通の日記正本 -
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東京で派遣社員として働いていた主人公の工藤紗栄子に、地元の青森の母より、ねぶた師で兄の春馬が重い病気であるとの連絡が来る。
病状から早期の検査、治療が必要だが、本人はねぶたの制作を諦め切れず治療を拒んでいるという。
紗栄子は仕事を辞め、取るものもとりあえず、帰郷する。
亡き父もねぶた師だった工藤兄妹は病気と闘いながらねぶたの制作を決断。狙うは、ねぶた大賞。
津軽衆のじょっぱりぶりの春馬に対して、出来過ぎな紗栄子の描かれ方に違和感を感じつつも、青森市民にとってのねぶた祭にかけるパッションが全編を通じて語られることで胸が熱くなる。
青森出身のワタシとしては、ラッセラーラッセラーの掛け声を聞くともう -
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青森のねぶた祭りを題材にした小説。
ねぶた制作師の兄が脳腫瘍になり、東京で夢を持ちながらも派遣社員として働いている妹が帰郷して兄をサポートしながらねぶたを制作する。
スポンサー企業の厳しい注文やちょっとした裏切りや。しかしそれを逆手に利用してこれまでにない発想で乗り越える。
そして直前に起こる事件。
最後には関係者全員でこの逆境を跳ね返す。ストーリーとしては起承転結がわかりやすくなってはいるが、読んでいて感動を味あえる。
仕事でねぶた祭り1週間前に青森に行ったことがあるが、あの大きなテントの中でこういった葛藤がそれぞれ大なり小なり行われていたのかと思うと、また青森に行きたくなる。 -
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ネタバレ元々、制作する楽曲の多くが、過去の文学作品を礎にしている人間椅子、彼らの作品が今度は小説のモチーフになったということで、いわば音楽界から文芸界への逆輸入、という発想がまず面白い。
そして、そのような出自であるからして、彼らの楽曲がノヴェライズのベースとして馴染まない訳がない。
まず選ばれた5曲を見てみると、1つは筋肉少女帯との共作だが、残り4作はすべて和嶋慎治氏の手による詞、ということに少し驚いた。
また、著名な代表曲ばかりということはまったくなく、むしろコアなファン以外にはすぐにピンとこないであろう作品も。
口火を切る大槻ケンヂ氏の「地獄のアロハ」、イカ天をリアルタイムで観ていた世代にとっ -
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■上巻は、覇者、蜜月、相克の3つの章立て。下巻は聖俗、静謐の2つの章立て。下巻の最後に、文庫特別収録として、著者インタビューがある。上巻・下巻ともに、今年6月に文庫化された。また、表紙は同じ金の茶室を模したものである。
■著者インタビューで、著者は日本史から日本の若者は多くを学んでほしい、そのために著者の歴史解釈力、ストーリーテリング力を駆使すると発言している。その言葉の通り、歴史小説だが現代に通じる教訓や考え方が様々なところに散りばめられている。
■下巻は、秀吉の九州征伐が終わり、小田原平定、山上宗二の処刑を経て、千利休の最期までとなっている。
■千利休の視点での構成となっており、戦国武将や