伊東潤のレビュー一覧

  • 覇王の神殿 日本を造った男・蘇我馬子【電子特典付】

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    仏教国家を造ろうと奮闘した蘇我馬子の小説。
    読み進めながら、馬子と一体化した。共に権勢の頂に上り詰め、排除し、老い衰え、この世を去っていく。天寿国の末席に行けただろうか。

    伊東さんの読者を登場人物にグッと感情移入させるというか、一体化させる筆致は本当に素晴らしい。これは『修羅の都』の頼朝や政子の時もそうだった。今回は特に馬子と額田部。共に苦悩し、感情を押し殺し、嫉妬し、時にハッとさせられた。

    しかし、人によって一概には言えないが、遺言とは人を縛るものであり(稲目→馬子)、子どもに親の思いはなかなか伝わらない(馬子→入鹿)ものであるなぁ。

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    2021年03月28日
  • 覇王の神殿 日本を造った男・蘇我馬子【電子特典付】

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    国を守り、そして仏教を守るため、蘇我馬子と額田部こと推古天皇は、あらゆる手を尽くす。
    蘇我氏が四代にわたり守り抜いた仏教は、大和国の隅々にまで浸透し、日本は仏教国として栄えていく事になる。
    今まで遠い世界であった歴史がこの本により、私たちの手元にきたように感じます。ドラマティックな展開で飽きさせない。是非いろいろな方に読んでいただきたい。

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    2021年03月15日
  • もっこすの城 熊本築城始末【電子特典付】

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    『城取り』
    城を取り立てる際の選地から縄張りと事前準備、さらに実際の普請(土木工事)と作事(建築工事)全般を指揮する統括者。

    本能寺の変にて、明智光秀が織田信長を倒し安土城に迫る。主人公の木村藤九郎秀範の父木村次郎左衛門忠範が緊急事態と城に馳せ参じるも、親方を失い我先にと逃げ出す輩ばかりで、守ることもできず…

    城造りの極意書を引き継ぐも、逃れた先でその日暮らしであった藤九郎が、加藤家の仕官試験を経て肥後国へ。

    肥沃な大地を守り、農民たちが安んじて農事に励めるようにすれば一揆は起こらないと、治水、街道整備、商いの振興から取り組むべきと言う加藤清正公は、勇猛果敢な武将と言うイメージが強かった

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    2021年03月13日
  • 修羅の都

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    来年の大河の予習、2冊目です。
    この本は読む前、特に期待してなかったのですが、予想以上に面白かったです。
    初めて読む作家さんですが、文章が上手かったですね。

    前回読んだ永井路子の本より北条義時の登場場面が多かったですし、頼朝が段々老化でぼけていくんですが、その様子が刻銘でリアルで良かったです。
    北条義時に関しても彼特有のずる賢いところが上手く描けてたと思います。

    2冊読んだので予習としてはもういいかな。
    あとは伊東潤さんの本は千利休の本が評価高いので今度読んでみようと思います。

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    2021年02月27日
  • 茶聖【電子特典付】

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    武力により天下を目指す戦国時代に、茶の湯の力によって天下を治めようとする千利休。天下には二巨頭は成り立たず、最期は秀吉に疎まれて退けられる。確か、黒田官兵衛もそれを悟って、策士の力を出し惜しみして若くして第一線から外れたと聞く。世の中はそういうものなのだと痛感した。

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    2026年01月18日
  • 江戸を造った男

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    河村瑞賢。まさに江戸時代の日本を造り上げた偉人。東回り航路、西回り航路などの海運の基礎を構築、さらに治水工事や銀山採掘などにも貢献し、初期の江戸時代の経済の根幹を支えたと言っても過言ではない。
    本当にこんなすごい人がいたという事に驚きました。
    商人ではあるが、目先の小利にはこだわらず、万民のために働き、巨万の富を築きあげた。為政者ではなく、商人であるが、巨万の富でさらに新たな事業をてがけ、結果として人々を潤していった。
    この生き方が素晴らしい。

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    2021年01月04日
  • 国を蹴った男

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    戦国時代を舞台に、それぞれの信念を持って生きた人達の物語。自分は、茶人宗二の話が面白かった。天下人にも恐れず筋を通したところは爽快

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    2020年12月26日
  • 茶聖【電子特典付】

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    個人的にはいわゆる歴史小説の作家の中では当代一と思っている人の利休ものとあれば手に取らざるを得まい、という感じで。歴史ものだと最近はあまり人が取り上げないニッチな人物や時代を取り上げる人が多い印象でこの作者も初期は後北条家ものが多かった気がするがここに来てかなり骨太にいわば手垢のついた人物を取り上げられているように思う。利休なんかもそうで特にその死にざまが異様なだけにいろんな解釈の作品がある中で果たしてどんなふうに描いているのかという興味があったのだが...いやもう流石ですという他ないですね、史実はこうだったのでは、とすら思わせられた。革命的な天才である信長が武士の世の次を見越していわば文化で

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    2020年12月13日
  • ライト マイ ファイア

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    歴史小説でない伊東潤氏の小説。
    2015年に川崎で起きた簡易宿泊所火災と1970年に発生したよど号事件をモチーフにした作品で、70年の学生運動の熱狂と、現代での事件サスペンスが交互に展開し、読み応え充分。
    いやあ、歴史小説でなくても、いけるんですね。

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    2020年12月08日
  • 茶聖【電子特典付】

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    正当な歴史物という感じ。

    視点も千利休一点、順を追って丁寧にかかれた印象。

    ただ、私が豊臣秀吉をあまり好きでないので読んでいてどうしても楽しみきれないっていう、もうただの個人的理由ですが、そんな気持ちを漂わせながらよみました

    2020.11.21
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    2020年11月21日
  • 天地雷動

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    作者らしい精緻で細かい史実に沿った描写に最初は読み進めづらかったが長篠の合戦に近づくにつれて加速していった。創作性の強い歴史物が多い中、本作は正面から長篠前後の武田、織田、徳川を描いた正統小説。一人称が10pくらいで転々としていく形式であるが、秀吉の場面が非常に興味深かった。長篠が銃の戦い方を変えたという史実を知っているだけに、どうやってそこに向かっていくのだろうかという思いで手が動いた。

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    2020年11月14日
  • もっこすの城 熊本築城始末【電子特典付】

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    自らに課せられた役割を必死にこなす。自分ではまだまだと思いながら、必死に努力する。その姿は、周りの人々が見ている。人々は徐々に心を動かされ、助けてくれるようになる。到底無理そうだったことも、成し遂げられていく。人の力って、凄い!

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    2020年10月25日
  • 茶聖【電子特典付】

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    私が授業で習ったときの千利休て、もっとしたたかで策士だった記憶があるのだけど、凛としてて、一本気なとこがあるんだなーと興味深かった。

    後半に入り、秀吉との関係性が変わってゆく様、秀吉との間の取り方。流石最後のフィクサーと言われるだけあるわね。

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    2020年10月16日
  • 維新と戦った男 大鳥圭介(新潮文庫)

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    明治維新は、大好きな歴史の一場面だが、今までは、薩長側ばかりだった。幕府側にも人物は、仰山いた。慶喜と勝海舟がなんとかしていたらもう少し違う展開だったのでは。しかし、旗本の体たらくをみれば、薩長の付け入るすきは、たくさんあった。

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    2020年09月30日
  • 茶聖【電子特典付】

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    千利休の見方が変わる一冊。
    実際のところは勿論誰にも分からない。イメージ通り、時の権力者に擦り寄り思うがままに操り、裏で権力と財力を恣にした俗人だったかも知れない。
    だがこの作品での利休は、茶の湯で『この世に静謐をもたらそうとした』、そのことに生涯とその生命をかけた人物として描かれている。

    茶の湯が武人たちの『荒ぶる心を鎮める』という考え方が興味深かった。
    信長はそれまで土地であった恩賞を茶の湯の名器であったり、茶の湯を開く資格を与えることであったりに変えた。
    そして秀吉は利休と共に更に飛躍して茶の湯を天皇・公家から庶民まで世の中隅々にまで行き渡らせた。
    そして利休は秀吉の心を戦から茶の湯へ

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    2020年08月04日
  • 江戸を造った男<文庫版>

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    ネタバレ

    河村瑞賢の物語でイメージが明確でなかった
    東廻り航路の開発とか教科書で習っていても
    意味わかりません(原野の開発と違うからね)
    堀田稲葉の江戸城内暗殺事件も上手く描かれ
    やはり作家さんの物語内の心理描写はうまい
    甘利にも聖人君子に描かれているのは別にし
    て、現在の企業と異なり商人は世の中から生
    かしてもらってる感謝の気持ちが必要なのか
    大概社会貢献的な行動を行っている
    江戸初期のインフラ作りを独りで請け負う運
    命が今見ると奇妙であるが事実は重いものだ

    さて、角倉了以にはどんな物語があるのかな

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    2020年07月25日
  • 城をひとつ―戦国北条奇略伝―(新潮文庫)

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    少し前に読んだ同じ時代の、同じ人物を取り巻く話を別の角度からアプローチした物語だ。
    フィクションではあるが別の作者が書いた作品を読むと、面白さの深みが増す感じだ。
    この様な読み方も良いと思った。
    歴史物をいくつか読んでいくと人間物語であり、伝えられている程に単純な話では無いと思ってくる。
    面白い。

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    2020年05月26日
  • ライト マイ ファイア

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    伊東潤さんによるよど号ハイジャック事件をモチーフにした骨太警察小説。1970年代のハイジャック事件をめぐる実行犯の中に公安警察官がスパイとして潜り込んでいたというストーリー。現代パートと1970年代パートが交互に進み、物語が進むにつれて現代で起きた簡易宿泊所放火事件と1970年代のハイジャック事件が結びついていく。1970年代パートは日本だけでなく、さまざまな国々で展開するので、(スパイということがバレるのかバレないのかも含め)最後まで緊張感MAXで読むことができた。

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    2020年05月05日
  • 江戸を造った男<文庫版>

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    河村屋七兵衛(河村瑞賢)の携わった数多くのプロジェクトをまとめた内容だが、それぞれの事業で優秀な助太刀を的確に見つけ出して、彼らと心を通じてお互いに仕事を完遂させる手腕は素晴らしい.冒頭の木材調達での山村三郎九郎、東北の米の輸送での武者惣右衛門、西廻り航路の開発での船大工清九郎、大阪平野の河川改修での甚兵衛、銀山の開発での粂八や宗甫などなど.苦労を跳ね除けて事業を完成させる馬力には感心する.凄い人物だ.

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    2020年04月28日
  • 修羅の都

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    源頼朝、なぜ3代で血筋は絶える事となったのか。平清盛しかり、豊臣秀吉しかり。
    武士の府を夢見ていた漢が、いつのまにか、自らの血縁の世を夢見てしまう。自分の兄弟、一族を討ち果たし、ついには、滅びてしまう。

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    2020年04月20日