中野京子のレビュー一覧
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ネタバレ面白かった。「ワトソンと鮫」、赤ずきんちゃんの寓話の教訓、不屈の人のメーリアンのエピソードなどは別の中野先生の著書で読んだことがあったけれど、それでも絵画を通して、その絵画に描かれた生き物と通して語られると、また別の側面から見ることが出来て面白い。しかも生き物の本を書く人の疑問とあって、目の付け所が違うなあ、と思う。
中野先生のエイに対するトラウマの話、面白かった(申し訳ありません)。早川先生の掛け合い込みで面白いのだと思うが、恐怖というものに客観性がなくなるのは「怖い」というキーワードで何度も本を書く人でも同じなのだと思った。
ミツバチで人類は滅ぶのか「ヴィーナスとクピド」クラナッハ と ハエで人類は復活できるのか「聖母子」クリヴェッリ の二つは本当に興味深い。マゴット治療についての話が凄すぎて。
猿に対しての認識の違いも興味深かった。これも以前、中野先生の著書で読んだことがある。
てっきり実在しない「怖い」いきものの話だと思っていたが、取り上げられていた生き物の多くは実在するものだったので、それも驚きだった。 -
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ネタバレ再読。こうやって絵を読み解くことが出来るのは幸せだと思う。
今回、何度目かの再読だが、01 消えた少年たち、については子どもといろいろ話をした。ちょうど薔薇戦争を習っていたからだ。教科書では薔薇戦争終結、チューダー朝が始まる、という二言で終わってしまうことだけれど、その中でもいろいろなドラマがあり、悲劇がある。私は「戦争の終わりに両家の男女が結婚し、ピンクの薔薇になりました、めでたしめでたし」のように覚えていたので、今回しっかり読んでみて、自分がなんと浅はかな読み方をしていたかを痛感した。
05 トロイア戦争の悲劇 はこの絵自体にはさほど興味がわかなかったが、先日行った、メトロポリタン美術館のエル・グレコの「羊飼いの礼拝」とそっくりな絵が、プラド美術館にあり、それを見比べて非常に興味深かった。グレコの光の当たり方は劇場のように見える。また人の顔の伸び方(子供の頃からソラマメ型と思っていた)がやはり独特。しかし嫌いにはなれない。フェリペ二世が「祈る気になれない」が評価していた、という気持ちが分かるような気がする。
12 あふれかえる死 はブリューゲル「死の勝利」。プラド美術館所蔵。大きい図で解説を読みながら、骸骨の動きや人の動きを見ていた。とても楽しい。ブリューゲル展、日本でやらないかなあ。
同様に 10 異端審問所の妖怪たち のゴヤも大きな図で見ていた。ゴヤ展、日本でやらないかなあ。13 笑うコサック レーピン「トルコのスルタンへ手紙を書くザポロージャ・コサック」も大きい図で見る。亡くなった義父が残してくれた「講談社 世界の美術館」シリーズが非常にありがたい。
先日行った、メトロポリタン美術館に来ていたジェローム(来ていた作品は「ピグマリオン」)。こちらで解説されていたのは「仮面舞踏会後の決闘」。決闘後の虚無感がとても現れているように思う。
ああ、見たい絵が尽きないなあ。 -
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こういった絵の解説?というようなものは今まで手を出したことのないジャンルだった。だけどBOOK・OFFの端にいたのにも関わらず、えげつない存在感を醸し出していたこの本に思わず手が伸びた。
自分自身の好きな絵はルドンの「キュクロープス」(夜に見ることは勧めません)だったり岡本太郎の「明日の神話」だったりで、そういった奇妙で恐ろしさも感じる絵に目が釘付けになる。そんな自分からしたらこの本のタイトルと表紙に引かれないはずがないのだ(実は中学生?とかそれくらい昔にも表紙とこのタイトルに引かれた経験あり。その際は怖くて買えなかった)
他の積読作品たちを押し退けて即座に読み進められたこの本は、作者の図ることの出来ない幅広く、そして絵という部分に至っては素晴らしいくらいに深く練られた考えによって、飽きることなくじっくりとページをめくってしまった! 正直、読書数稼ぎで流して読もうなんて思っていたのに、読み返すわ、前のページに戻るわ、熟読するわで途方もない時間をかけてしまった。が、後悔なし!
解説の方が書かれてたように、この本は「絵そのもの」が怖いのではなく、作者の書き方によって絵を怖く見ることが出来る。
はじめは「何でこんな絵が怖いんだ?」と思って文章を読み進めていくと、怖い怖い怖い怖い。と少しずつ背筋がひんやりとしてきて、もう一度絵のページを開く(もちろん恐る恐る) 怖い!!!
さっきまで全然怖くなかった絵が、めっちゃ怖い!
もう今日は寝れなさそうだ、よしもう一ページ読もう。なんて事で、かなりの分量でしたが(読み返したせい)短い期間で読むことができました。
どうやら他にもこの「怖い絵」シリーズはあるみたいなので、合間合間で他のも読んでみようかなぁと思いました。
新たな知見に満ちた本! かなり好きです! -
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ペロー版、グリム版、ディズニー版を比較し、それぞれの国の当時の文化などが色濃く反映されているという解説に納得。何もせずただ幸運を待ち続けるシンデレラ(ペロー・ディズニー)が広く浸透したのは、夢を見ていたいからとのこと。
私も幼少期に特別好きではなかったものの、ディズニー映画のシンデレラをよく観ていた。フェアリー・ゴッドマザーが魔法で変身させるシーンがとても魅力的だったから。「カボチャの馬車」や「ガラスの靴」、「12時までのタイムリミット」という幻想的なアレンジを生み出したペローの功績は計り知れない。ずっと夢見がちなのは困るが、現実を忘れて夢を見る時間もたまには必要と思う。