【感想・ネタバレ】欲望の名画のレビュー

あらすじ

フェルメールが「真珠の首飾りの女」で描いたのは虚栄か、快楽か、物欲か、それとも……。月刊「文藝春秋」の人気連載がついに新書化!

絵画に隠されたメッセージを紹介し、画家の意図や時代背景までを鮮やかに読み解いてきた中野京子さんによる最新刊。今回のテーマは「欲望」。激しい愛情、金銭への異常な執着、果てない収集癖、飽くなき野心……。人はあらゆる欲望を絵画に込めてきた。細部に描かれた小さな情報も見逃さず、名画に込められた意図を丁寧に読み解く。

26の絵画を5つのキーワードで徹底解説

第1章 愛欲
ドラクロワ「怒れるメディア」
ミレイ「オフィーリア」
ビアズリー「踊り手の褒美」
ダ・ヴィンチ「最後の晩餐」 他

第2章 知的欲求
ラ・トゥール「ポンパドゥール夫人」
ラファエロ「サン・シストの聖母子」
ブリューゲル「子供の遊び」 他

第3章 生存本能
ゲラン「モルフェウスとイリス」
レーピン「ヴォルガの船曳き」 他

第4章 物欲
クリムト「ベートーヴェン・フリース」
フェルメール「真珠の首飾りの女」
ボス「守銭奴の死」

第5章 権力欲
ホルバイン(子)「ヘンリー八世像」
メンツェル「フリードリヒ大王のフルートコンサート」他

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

地理、歴史、宗教、音楽、文学 著書の博覧強記にうっとりします。圧倒されるでなくて、うっとり出来るの自慢や押し付けがましさが無いからなのかしら。絵を更に益々楽しめそうです。

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2025年06月04日

Posted by ブクログ

入門にいい
語り口が軽快で読んでいて楽しい
自身の感想と比較するように読むと鑑賞のトレーニングになると思う

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2022年07月25日

Posted by ブクログ

人間を人間たらしめるコアの一つが欲望・・切り取る視点がそれなので面白くないわけがない。一つ一つが短いが私には決して軽い内容とは思えず、齧り応えがある。
知っている画家の知らない絵が有る、知らない画家のが有る・・てなわけのせいか中野さんの本を結構読んでいるけれど、全くだれた感じが無く「あ~~、面白い」という読後

個人的に、ボスとレーピンが好きなので解説も絵も素晴らしい。フェルメールのこの絵画はかなり有名ということもあり、手に取りたくさせる。

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2021年06月18日

Posted by ブクログ

絵画解説本
面白かった。やはり、時代背景とか、知識があると見え方が全然違う!
一つ一つの分量が多くないから、ちょこちょこ読んでいくのにちょうどよかった。

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2021年03月28日

Posted by ブクログ

多くの西洋絵画がただ芸術のために描かれたのではなく、注文主があった。注文主の意図、画家の思惑、絵に含まれる数多くのシンボルや寓意。それらを手短に解説している。
惜しむらくは、新書版で絵が小さく細部がよく見えない。

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2019年12月12日

Posted by ブクログ

数時間あればサクサクと読める。
怖い絵シリーズに出てきた絵画も数点あったが、新しい絵画と出会う事ができた。
内容もそこまで難しくなく、他の作品同様面白い。

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2021年07月17日

Posted by ブクログ

年に何冊出すんだろうねこの人は。基になる知識がしっかりしているためか、いずれも面白いのは流石だなぁ。
今作は雑誌の連載をまとめたものということだけど、かなりの加筆をしているようで割と別物なんじゃなかろうか。某クイズ番組のようなチラ見せも、たまには良き。

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2021年06月13日

Posted by ブクログ

中野さんの本も、何冊か読んでくると同じ作品がかぶってくる。それでも読ませてくるあたりはさすがとしか言いようがない。
他の著者と違って、作品の背景や細かい点についても丁寧に説明がされており、作品を見る→文章を読む→作品を見るの順で見ると「こんなところにこんな意味が!」と言った新たな発見がある。まさしく目から鱗な気分を味わえる。
こういった説明を小出しにしないで、あらゆる作品について、総覧的にひとまとめにしてくれたら絶対に買うね。そしたら一家に一冊の必需本にするのに。
中野さんの解説も分かりやすいので、学生の副読本としても推薦したいくらい。美術の授業や、世界史の授業で使えば、学生たちの理解の助けになって良いと思うのだが…

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2020年07月25日

Posted by ブクログ

雑誌の連載をまとめたもの。
絵の云われを教えてくれるし、その絵が描かれた社会的背景なども説明されていて、いろいろ勉強になる。まずは絵を何も知らず見てみる、それから絵の背景を知るってなれば美術鑑賞の楽しみが倍になるな。

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2020年07月11日

Posted by ブクログ

中野京子さん、本を出しまくるわ、展覧会は開くわ、乗りまくりだね。この本も、量産中にもかかわらず面白い。西洋絵画のなかの一部分、片隅にちょこっと描かれているものを切り口に、その絵画にまつわる人間模様を映し出していく。ユーモアの味付けもさりげなくていい。

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2019年12月03日

Posted by ブクログ

まず絵画の一部分のみ取り上げて興味を引き、そこから全体の話へと展開する……他のシリーズ作品とはまた違ったアプローチの仕方で面白かったです。
解説は軽め。
だから普段絵画に触れてない方でも、取っつきやすい話だったと思います。
有名な絵も結構ありましたし。
個人的には「生存本能」の章が強く印象に残っています。
特にレーピンの絵が、新書サイズながら凄まじい迫力でした。
解説を読んで更に鳥肌という。
人間そのものを見つめた彼の絵は本当に一見の価値あり。

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2019年10月12日

Posted by ブクログ

人間の愛情、執着、野心、悪徳、生存本能など、様々な欲望をテーマとした絵画を紹介。怖い本よりも解説は少なめな分、名画の数が多いためサクサク読める。いきなり絵の全体を見せず、一部だけをクイズ形式で先見せするアイディアも面白い。

個人的には、ボスの「守銭奴の死」が好きだ。メメントモリ…

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2025年02月18日

Posted by ブクログ

はじめに

第1章 愛欲
     復讐するは我にあり ドラクロワ「怒れるメディア」
     驚きの理由     ジェローム「フリュネ」
     清らかな乙女の死  ミレイ「オフィーリア」
     白蛇のごとく    アングル「グランド・オダリスク」
     スキャンダルの嵐  ピアズリー「踊り手の褒美」
     裏切者はどこに?  ダ・ヴィンチ「最後の晩餐」 
第2章 知的欲求
     才女を妻に持てば     ラ・トゥール「ポンパドゥール夫人」
     ホモルーデンスたち    ブリューゲル「子どもの遊び」
     美の規範         ラファエロ「サン・シストの聖母」
     グランド・ツアーで教養を ゾファニー「ウフィツィ美術館のトリブーナ」
第3章 生存本能
     ヴォルガ川で船を曳く   レーピン「ヴォルガの船曳き」
     眠りと死は兄弟      ゲラン「モルフェウスとイリス」
     家を背負った橋      ラグーネ「ノートルダム橋の槍試合」
     死にゆく子を抱きしめて  カリエール「病気の子ども」
第4章 物欲
     いとも豪華な新年祝宴
            ランブール三兄弟「ベリー公のいとも華麗なる時祷書」
     二人の関係は?      エッグ「旅の道連れ」
     両替商を否定?      マセイス「両替商とその妻」
     ベートーヴェン讃歌    
            クリムト「ベートーヴェン・フリーズ 敵対する勢力」
     謎めいたフェルメール   フェルメール「真珠の首飾りの女」
     強欲すぎると       ボス「守銭奴の死」
第5章 権力欲
     テューダー朝の大スター  ホルバイン(子)「ヘンリー八世」
     革命の高揚感       ドラクロワ「民衆を導く自由の女神」
     我に祈れ         ファン・エイク「宰相ロランの聖母」
     ロココ時代のモンスター
            メンツェル「フリードリヒ大王のフルートコンサート」
     笑える絵画        ルソー「フットボールをする人々」
欲望の果てに
     地獄はすり鉢       ボッティチェリ「地獄の見取り図」

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2024年06月28日

Posted by ブクログ

中野京子さんの絵画についての本はどれも多くの絵画をコンパクトに深く解説してあり、理解が深まって楽しく読める。
この「欲望の名画」は、愛欲、知的欲求、生存本能、物欲、権力欲といった章立てて、人間の欲を描いている西洋絵画を紹介している。

絵画の点数は多いものの、割と無理やり欲望と繋げられている絵画も多いし、時代もバラバラ、連載をまとめたものなので解説も他の中野さんの著書と比べると少なめ?で、少し物足りなく感じる。故に星は3つ。

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2019年09月17日

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