名画で読み解く ブルボン王朝 12の物語

名画で読み解く ブルボン王朝 12の物語

ビジネス・実用
1,078円 (税込)

5pt

世継ぎの混乱と血みどろの宗教戦争に彩られた王朝の誕生から、19世紀、ヨーロッパ全土に吹き荒れた革命の嵐による消滅まで、その華麗な一族の歴史を12枚の絵画が語りだす――。2010年、「名画で読み解くハプスブルク家12の物語」の姉妹編として出版された、シリーズ第2弾が待望の電子化。新書での累計部数35万部のベストセラー『名画で読み解く』シリーズ5冊は、本書をもって電子化が完了。

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名画で読み解く ブルボン王朝 12の物語 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    かのルーベンスが描いた神々しい存在感放つ絵が、ただ絵を見た時には感嘆するばかりだったのに、いざ解説を読むと急に人間らしい愚かしさが前面に出てきて、この絵から感じてた威厳もただ大仰なだけに見えてくる。

    時代の途中から始まる貴族による享楽の時代の話などは、具体的な当時の状況や詳しい解説を読んでいると心底あきれかえると同時に同じ人間として思わず己も省みてしまう。
    途中挿しこまれるフラゴナールの「ぶらんこ」がすごい良い味だしてる。
    また、そんな享楽の果て国庫が火の車と化しても尚変わらない宮廷生活について説明している著者の言葉が痛烈で好き。

    それ以外にもブルボン王朝についてを表した「自滅の様相を呈しての終演」「世界に対するフランス文化の優位性」といった一連の言葉と文章があまりに的確でうならされた。
    あとタイトルにもある通り、全12章から構成された本書の最後12章のタイトル絵がドラクロワ「民衆を導く女神」なのが、なんだかすごいドラマチックで、絵とタイトルを見た瞬間しびれた。

    今まで知らなかった作品で、ユベール・ロベールによる「ルーヴルのグランド・ギャラリー改革案」と「廃墟となったルーヴルのグランド・ギャラリー想像図」の2作が特に感銘を受けた。こんなにも希望と零落の滋味を味わえる作品があったのかと衝撃。
    あと当時の美術館の感じも伺えるのが嬉しい。

    0
    2026年10月08日

    Posted by ブクログ

    読書録「名画で読み解くブルボン王朝
        12の物語」5

    著者 中野京子
    出版 光文社新書

    p68より引用
    “ 第一難関はクリアした。だからといっ
    て思うままに男児を授かるわけではないの
    だから、ここでアンヌの、ひいてはフランス
    の、強運のほどがわかるというもの。
    「奇跡の子」ルイ十四世は、九月に元気な
    産声を上げた。”

    目次より抜粋引用
    “ルーベンス『マリーのマルセイユ上陸』
     リゴー『ルイ十四世』
     カンタン・ド・ラ・トゥール
    『ポンパドゥール』
     ダヴィッド『ナポレオンの戴冠式』
     ドラクロワ『民衆を導く自由の女神』”

     作家でドイツ文学者で、欧州の歴史に造詣
    が深い著者による、フランス黄金期を築い
    た王家の栄枯盛衰を名画に絡めて記した一冊。
     血で血を洗う争いの後の王朝の始まりか
    らその血脈が途絶えるまで、フルカラーで
    掲載される名画や由来ある地の写真と共に
    語られています。

     上記の引用は、太陽王ルイ十四世の母・
    アンヌ・ドートリシュについて書かれた項
    での一節。
    世界は、ほんの少しの運不運で大きく変わっ
    てしまうものだと、思わざるを得ない出来事
    です。しかし、ルイ十四世の出生について
    は、どうにも疑わしいところが多いようで
    す。面白いと見るか、いい加減と思うか、
    今となっては昔の物語として楽しむだけで
    すが。DNA鑑定のない時代であればこその、
    出来事なのでしょう。
     p41辺りには、マリー・ド・メディシスと
    息子・ルイ十三世の不仲について書かれて
    います。
    母はいつまでも、息子を無能と呼び続けて
    いたとのこと。そんな風に接していたのな
    ら、反乱で追放されるのは自明の理と言え
    るのではないでしょうか。
    大切に扱わなかった身内に、大切にされる
    はずはないのは、当たり前かと。
     p54に記される、チャールズ一世の失敗を
    みると、厳しい状況にある時は、適当にや
    り過ごすというのも手段の一つとして、覚え
    て置きたくなる。そんな逸話です。
    いい加減とか、テキトーと言うと悪い印象
    を受けがちですが、丁度良いという側面を
    忘れないようにしたいところです。
     ほんの少しの運の差で、何がどうなるの
    か分からないのなら、しぶとく粘るという
    のはとても大事な事なのでしょう。
    それが突然出来なくなることも、もちろん
    あるでしょうが、それこそ運不運、致し方
    なしです。
     欧州中が憧れて真似たきらびやかな文化
    だそうですが、先頃執り行われたパリオリ
    ンピックのセーヌ川の様子を知った後だと、
    先にやるべき大切な事があるとしか思えな
    くなります。
    今と昔とでは、人口密度が違うのでしょう
    けれども。現在は解消されつつあるみたい
    ですね。
     教科書の副読書として、学校で紹介され
    たら、世界史に興味を持って向き合えてた
    かもしれない。そんな面白いシリーズです。


    ーーーーー

    0
    2026年06月20日

    Posted by ブクログ

    元々、美術館に赴いて絵画を鑑賞するのが好きだったが、この本で今まで見てきた絵が数倍魅力的に視えるようになった。ついこの間まで受験で世界史の勉強をしていたが、ここまで面白く感じたことはなかった。

    0
    2026年04月17日

    Posted by ブクログ

    ブルボン家は
    イギリス、フランス、スペイン、オーストリアに密接に関係して子孫を形成していく。
    近親婚も多く中には発達障害も見られて王は失望た様がある。

    華やかな時代から革命の時代そして共和制へ。
    生まれた時から政略結婚が決まっている、人質として差し出される、自分で決められることが少ない人たちの葛藤と歴史は奥深い。

    0
    2021年11月28日

    Posted by ブクログ

    新書でページ数が限られているのがもったいない、ブルボン王朝の王とそれに関わる人物たちの物語。ルイ14世のソフトパワーは凄まじく、未だにフランスの文化や芸術は世界中の人を魅了する。そしてルイ14世たちが飲んでいたよりも遥かに美味しいワインを現代の庶民は堪能している。
    強烈なビジュアルで印象を与える名画により、西洋史が視覚的にイメージされて親近感を与える。王の名前だけ見てもただのカタカナの羅列でしかないが、そこに凄腕の画家が描いた顔があると血の通った人間の営みが見えてくる。時代の趨勢を読めない王たちを残念に思う資格は我々にはきっと無いのだろう。後の時代からすると、現代人の思想も滑稽なものに映るに違いない。

    0
    2026年09月22日

    Posted by ブクログ

    本当にドラマチック!面白かった。
    自由の女神がフランスからの贈り物であることは知っていたが、歴史を見て、なぜそれをフランスが(しかも募金で)贈ったのかを知ると涙が出た。自由の国といえばアメリカだが、誰よりも自由の重さを知っているのはフランス国民なのかもしれない。
    1番好きなのはアンヌ・ドートリッシュ。まさに愛の人だと思った。
    わたしも人を無闇に憎まず、愛情を注いだものに執着せず、祈って死ねる様な人生にできたらいいなと思う。
    あとベルサイユのばらを読みたくなった。

    0
    2026年02月11日

    Posted by ブクログ

    ハプスブルク王朝を知ったら切り離せないブルボン王朝。
    隣あっていた両家は戦争ばかり繰り広げていました。一般的に有名な両家の関係性は、政治的同盟のためにルイ16世に嫁いだマリー・アントワネットのお話では?
    しかし、ブルボン王朝はとにかく「ルイ」が沢山。別名ルイ王朝。推し「ルイ」が見つけられるかも!?

    0
    2026年01月20日

    Posted by ブクログ

    「歴史とは斯くあるべし」と読みながら思った。
    絵画に込められた物語性を歴史として浮き彫りにするのは、そもそも歴史とは点でなく線であることを改めて思わせる。
    他のシリーズも読みたい。
    歴史が苦手だと思ってる人にお勧めしたい。そんな気持ちがあるが、やけに難しい単語が並んでるので、教養を必要とする読み物かもしれない。
    私にとって小難しい単語はむしろ荘厳さを醸すエッセンスになるが、初学者や苦手な人にとってそれは凶器にしかならない気もする。
    つまり、こんなに面白いのに初学者にお勧めしにくい。ナンテコッタイ。

    0
    2024年10月05日

    Posted by ブクログ

    12枚の絵画を通してフランス・ブルボン王朝の歴史を紐解く1冊。
    ちょこちょこ小説で読んでいる人物が絡んでくると、急に解像度増す気がするから歩楽しい。
    こういう自分の中にある知識の点と点が、読書中に線になって繋がってゆく瞬間がたまらなく気持ちいい。おそらくこの瞬間の気持ちよさのために読書をし続けているのだな、と思います。
    その瞬間は、読書中だけではなく、ゲームでも映画でもたわいのない会話中でも同じ。

    ふとした瞬間に、繋がる気持ちよさ。知識が繋がるのはとてもいいです。

    絵画は12枚だけでなく、各章ごとに補足するためにいくつか追加で紹介されています。知っていたのは「ガブリエル・デストロとその妹」乳首摘んでるやつですね。思春期には印象は強いですこの1枚。「ぶらんこ」スカートの中覗いているやつ。あの貴族に気づいてなんちゅう性癖絵画だと思った記憶。
    「ナポレオンの戴冠式」「アルプスを超えるナポレオン」「民衆を導く自由の女神」の有名すぎる3枚。
    「メデュース号の筏」極限の暗さ。

    世界史というかヨーロッパ史の複雑さは、各時代各国の婚姻関係にあると思います。
    これに比べたら、日本史の同じ感じ使用している名前(偏諱のせい)が多くて覚えられない、なんて戯言じゃないかと思うんですけどねぇ。まあ、覚えられないと言っている時点で覚える気持ちを半ば放棄していると思うので、死ぬ気で覚えるしかないのですが。テストなら丸暗記でいいのでしょうが、物語として楽しんでいる身としては、するする覚えたい。

    なので、点と点が繋がると気持ちがいいのです。あ、この知識がランクアップしたという感覚。他人にはわかりづらいでしょうが、楽しいのです。

    0
    2024年04月11日

    Posted by ブクログ

    新婚旅行でパリに行ったため、予習のため読んでいた。

    ロマノフ、ハプスブルクも読んできており、やっぱり中野さんの文章は読みやすいしとっつきやすい。

    ちょうどパリでルーブル美術館に行く予定があったため、本書が大いに役立った。歴史を学ぶという意味でも、絵画が描かれた背景を知るという意味でも。
    ルーブル美術館ではルーベンスの『マリー・ド・メディシスの生涯』を見ることができたし、なぜこの絵が描かれたのかという背景も事前知識として持っていたのが良かった。
    また、『ナポレオンの戴冠式』はルーブル美術館にもあるがヴェルサイユ宮殿にもある。なんとどちらも本物のようだ。この細かさと大きさの絵を2枚も描いたということ…。

    0
    2023年10月21日

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