中野京子のレビュー一覧
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ネタバレレオナルド・ダ・ヴィンチの絵はミステリーを見ているみたいで、パーツが符号していく瞬間に快感を覚えずにはいられない。まだ色々な謎や秘密が隠されているのではないかと前のめりになってしまう魅力がある。
アンソールの絵にはグッとくるものがある。描かれた仮面には表情がある。その仮面こそ人間らしいのかもしれない。敵意と自己陶酔と自虐性が複雑に入れ替わる感情があらわされた作品のように感じる。
ゴヤの絵は、見て感じた思いを上手く言葉にできない。実物を見たら離れられなくなるかもしれない。
この本を読んでいくうちに、絵画の楽しみ方の、自分なりのコツが分かってきた。時折、画家の意図に射抜かれるような感覚にハッとする -
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「名画」というのは、映画ではなく絵画のほう。
怖い絵の本をたくさん出している中野さんだが、この本はちょっとユーモラスだ。
女性のファッションについては語りつくされた感があるので、男性のファッションに注目してみる、という形で絵画を楽しんでみましょう、ということ。
主に14世紀から19世紀くらいの間、特に、宮廷で男も孔雀のように着飾っていた時代が多い。
いつもは、「そういう時代だから」とあっさり流したり「名画だから」とありがたがって、あえて突っ込み入れないのだが、たしかにファッションというものは、流行が変わってみると、「何であんなものがはやったんだろうね」と、気恥ずかしくなってしまうものだ。
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移動するまで地下室で待てと言われ、大人しく地下室で待っていたら
銃を持った男たちが乱入して来た。男たちの銃が一斉に火を噴く。
夫と妻、4人の娘とひとりの息子は全身に銃弾を浴びた。それだけは
終わらなかった。彼ら一家の身元が分からぬよう、顔には硫酸がか
けられた。
ロシア帝国最後の皇帝、ニコライ二世一家の虐殺で一時は世界に
その富を誇ったロマノフ家は終焉を迎えた。
リューリク朝のイヴァン雷帝を前史に置き、広大ではあるけれど
厳しい自然環境に置かれたロシアで300年続いたロマノフ家の
歴史を、絵画から読み解いたのが本書だ。
実は著者によるシリーズ物であり、本書はその第3 -
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ハプスブルク家のものと続けて読みました。中世から近代にかけてのヨーロッパ史を学ぶ上でキリスト教についてはある程度把握をしましたが、やはり様々な歴史書をよんで引っかかるのが家柄。今まで面倒くさくてほどほどにしていましたが、ちょっとスイッチが入ったので、ライトな者からでも手を付けていこうと本書を取りました。結果よかったです。何よりも文章が素晴らしい。それぞれのエピソードはあまり深くは語られないですが、人と人の関わりを大切にし、単純明快、豊かな日本語で語られています。ブルボンといえばルイ14世とベルサイユ宮殿の華やぎから、フランス革命のギロチンに消えたドラマチックなエピソードで有名ですが、知れば知る
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2016/12/04
ダンブラウンの天使と悪魔を読み終えて、キリスト教のことがものすごく知りたくなって、聖書を読もうかと思って手にとってみたら、難しすぎて買うのを断念!そして代わりに選んだのがこの本。キリストの生い立ちが名画とともに分かりやすく物語のように紡がれていて、1日で読めた。キリスト教をどうこうという前に、キリストの生い立ちは物語としておもしろい。って書いちゃうと語弊があるか…でも、これを読んで日本がいかに恵まれている環境にあるか思い知らされた。過酷な状況下に置かれた人々にとって、慈愛に満ちたキリストの教えは唯一の救いだったのだろう。もちろんいろんな解釈があるだろうから、これからも宗教 -
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不幸になってはじめて、ひとは自分が何者かを知るのです。
マリー・アントワネットはようやく自分が何者なのかを知る。しかしそれは遅すぎた。
運命の歯車はもう止まらない。
時間は戻せない。
華やかで幸福だったマリー・アントワネットは、大切なものを次々と失っていく。
友達も子供も夫も、自分の地位も名誉も、最後には自分の命までも。
歴史において何かを成し遂げたわけでもない平凡な女性であったマリー・アントワネット。
それでも歴史上の女性の中で最も有名なひとり。
ルイ16世とマリー・アントワネットが断頭台で命を落としても、一度起きたフランスの動乱は収まらない。
国民から王室が否定されたことを表すこと -
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歴史上には、その人物には相応しくない役回りを演じることになるひとがいる。その中でも有名なひとりがマリー・アントワネットだろう。
マリー・アントワネットは偉大なオーストリア女帝マリア・テレジアの娘として生まれる。
愛らしく上品なマリー・アントワネットは未来のルイ16世と婚姻してフランス皇太子妃になる。
ルイ15世の崩御と共にアントワネットは、自分が一体何者なのか、自分にフランス国民の生活がかかっていることも自覚出来ず責任も持てないままフランス王妃となる。
上巻では不穏な空気に包まれはじめたヴェルサイユで、マリー・アントワネットよりも自らの生命を選んだ貴族たちがアントワネットの周りから離れ亡命