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名画に秘められた人間心理の深淵――。憎悪、残酷、嫉妬、絶望、狂気を鋭く読み解き、圧倒的な支持を得てロングセラー中の「怖い絵」シリーズ。文庫版だけの書き下ろしも収録!
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Posted by ブクログ
周りを警戒しなかったがために処刑されたイングランド最初の女王「レディ・ジェーン・クレイの処刑」。 描いているのは労働の崇高さと夫婦愛の美しさ、それとも亡き子に祈り悲しむ姿か。どちらにしても寂しげな印象を受ける「晩鐘」。 崇高なる血を濃くし続けた一族の咎を引き受けざる得なかった少年王「カルロス二世」。...続きを読む 幸福に満ちた時間を提供するために道化として他者の優越感の犠牲になる者の怒りを描いた「ラス・メニーナス」。 一つの平面としてなら違和感がないのに、複数は成立できない。本当は存在しているのに私たちが見えないだけだろうか「相対性」。 今回も中野さんの知識に唸った。
怖い絵展で個人的に1番印象に残っていた作品の解説を読めたり、とても充実感のある本となりました。 正直、タイトルの"泣く女篇”というのが関係ないと感じる作品は多かったが、比べると1番初めの『怖い絵』より内容がとても良く、印象深さも強かったと感じました。本当に様々な"怖い"...続きを読むがあると学んだ。
洋画の絵解きをエッセイとして楽しめる本だ。シリーズものだが、私としてはこの本から入った。怖い絵というのだが、何が怖いのかをエッセイの中で明かしてくれる。 私たちが恐怖を感じるのは説明のできない何かを感じたときなのかもしれない。理解不能の事実を突き付けられたときに恐怖は生まれる。本書で紹介されてい...続きを読むる絵画にはその意味での様々な意味不明が登場し、明かされていく。 一つの作品をどのように解釈するのか、鑑賞するのかは個人の自由だと思う。ただミレーの「晩鐘」をダリが解釈した見方はどう考えても邪道であり、絶対そうではないと思う。しかし、その作品がそういう幻想を抱かせたのなら、少なくとも鑑賞者の心象は虚偽とは言い切れない。 絵の怖さはさまざまな憶測を人々に想起させ、無責任に人をひきつけ続けることにあると感じた。
歴史の勉強になる。中身が充実している。 趣味悪い類の本ではあるが、嫌いではない。 こういうものの言われや裏話は好き。 また、せっかちな自分にとっては、 ゆっくり絵画を鑑賞できて、歴史も学べて良かった。 やはり日本史より世界史が好き。
表紙の「ジェーン・グレイの処刑」の解説からどんどん読み進めてしまう。絵の隅々まで描かれている内容そして絵が描かれた背景など、解説を読んで始めて知ることばかりでとても面白い。
怖いよー。 でも面白いよー。 著者の博識と洞察力と文章力でとても興味深く読ませてもらった。 特に怖かったのはカレーリョ・デ・ミランダの『カルロス二世』 妙に生白い男が立っているだけなんだけど、初めて見たときゾクッとするほど怖かった。 その男の背景を教えてもらうとまたさらに怖い。 テレビやネットの演...続きを読む出感ありありの『心霊映像』を観るくらいならこの本読んだらいいのに...と思った。 怖いついでに歴史や想像力も学べる気がする。
「怖い絵」を紹介した中野京子さんの人気シリーズ。今年は美術展も予定されているので楽しみ。副題が関係していない作品も多いように思いますが、内容は安定の面白さです。印象的なものだけ抜粋。 ベラスケス『ラス・メニーナス』 一枚の絵画に詰まった情報量。俯瞰して眺めたような構図が以前から好き。あどけない表情...続きを読むを見せる5歳のマルガリータ王女を囲う従者たちと、バルボラの隠しきれない怒りと哀しみ。 ジェラール『レカミエ夫人の肖像』 はだけたドレスと艶っぽい線の細さの裏に潜んだ、女性の死をも恐れぬ美への追求。見方は180度変化し滑稽さすら感じる。 ブリューゲル『ベツレヘムの嬰児虐殺』 恐るべき改竄の事実。 ビアズリー『サロメ』 少し前にワイルドの『サロメ』を読んでいたのでより思い入れがある作品。小説のなかのサロメは無垢で猟奇的、恐れを知らない少女のイメージが強かったけれど、ここでは成熟した女性の終生の姿だった。妖艶なサロメと彼女を抱える異形の2人の対比に目を奪われる。 ルーベンス『パリスの審判』 三女神とパリスのやりとりが一枚の絵から十二分に伝わってくる。 ドレイパー『オデュッセウスとセイレーン』 セイレーンの登場により起こる船上の恐怖と混乱。本作では一見美しくも映る人魚セイレーンですが、彼女たちの目的を思い出すと湧き上がるのはやはり恐怖。ギリシャ物語の名シーン。 ファン・エイク『アルノルフィニ夫妻の肖像』 計算しつくされた構図のなかに込められた契約のかたち。 ベックリン『死の島』 黒々とした島の前にぼぉっと浮かぶ白装束の後ろ姿。この世のものではない、見てはいけない世界を前にしている気分に。
このシリーズは本当に面白い。読み返すたびに新たな発見とドラマを感じさせてくれる。旅のお供にもオススメな作品です。
絵の考察といっても作品の時代背景や著者のバックボーン・題材となった作品群などの説明含めて解説されているので、美術史・宗教史・歴史など一気に勉強した気がするぐらい濃密な一冊。 解説読み終えると画家たちの絵での表現力に圧倒されます。 ベラスケス作「ラス・メニーナス」の中に描かれているベラスケス本人の表...続きを読む情が印象的。〝これを見てどう思う〟とその絵に対峙する者すべてに訴えかけているよう…
中野京子さんの「怖い絵」シリーズ。 今回は泣く女篇。 泣く女とは、ピカソの作品のタイトル。 あの、物凄い迫力で泣いている、いかにもピカソなキュビズム作品。 今回収録されている作品は22。 有名な作品が多い。 ちょっと挙げると、ドラローシュ、ミレー、ベラスケス、エッシャー、ブリューゲル、ヴェロッキオ...続きを読む、ピアズリー、ボッティチェリ、ブレイク、ルーベンス、カルバッチョ、レンブラントなどなど一度は耳にも目にもしたことのある芸術家の数々。 正直、前に読んだ「怖い絵」の方が作品に隠された怖さとしては面白さが上なようにも思えるけれど、こちらはこちらで十分楽しめる。 ドラローシュ「レディ・ジェーン・グレイの処刑」 カレーニョ・デ・ミランダ「カルロス二世」 これらの歴史上の人物を描いた作品を観ると、まるで一冊の歴史書を読んだかのように感じる。 もっと深く知りたいと思わせる。 ブリューゲル「ベツレヘムの嬰児虐殺」 ヴェロッキオ「キリストの洗礼」 ピアズリー「サロメ」 ボッティチェリ「ホロフェルネスの遺体発見」 これらのような宗教画は、聖書を読みながら観てみたいと思う。 絵を観るとき、何の予備知識も持たずに、綺麗だなあとか凄いなあとか言いながら眺めることは、それはそれで楽しいことだと思う。 でも、もしその作品に隠された物語を知っていて観ることがあったら、今迄特に思うことなく通り過ぎてしまっていた作品であっても、心に何かを感じるのではないだろうか。 作家であれば、自分の思いを残らず文章することが出来る。 でも、芸術家と呼ばれるひとたちは文字を用いずに表現するしかない。 表立って言えないことや、社会情勢といったことを作品に載せているとしたら、言葉にならない言葉を聞きたくなる。 いつか本物の作品をこの目で観ることがあるといいなと心から思う。
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