木村草太のレビュー一覧

  • 将棋で学ぶ法的思考

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    一見無関係に思える「法学」と「将棋」ですが、どちらも分岐点で選択肢を比較し、結論を導くという共通点があるとのことで、興味深かったです。

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    2025年09月23日
  • テレビが伝えない憲法の話

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    (20151112)
    何かと問題になる憲法第9条を「国際法にあるものを明文化しただけ」とばっさり。
    「自衛戦争」はどの国にも許されず、それを9条はうたっているだけと。
    そして、国際法上は個別的自衛権、集団的自衛権は「戦争」ではないので国際法上は認められているが、
    日本国憲法は、他国のために軍を出すことは許しておらず、個別的自衛権にとどめるべきと。
    ・・・ここがちょっとわかりにくいけど、なんとなくわかる。

    憲法という、身近なはずだがなかなか近寄りがたいものを、
    非常にわかりやすく料理してくれた。
    というか、草太さん言葉が躍りすぎ。
    たとえ話がぶっ飛んでて、たとえなのかなんなのかわからない。

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    2025年06月26日
  • 集団的自衛権はなぜ違憲なのか

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    (20151112)
    荻上チキのセッション22に頻繁に出演し、堂々と集団的自衛権を斬る論戦を張る
    気鋭の憲法学者木村草太。囲碁も愛するおちゃめなところがある。
    何と1980年生まれ、まだ34歳。
    podcastで聴いているとその話はものすごく説得力がある。
    ということで今回著作を読んでみたのだが、、、
    聴くと読むとではずいぶん感じが違う。
    聴くだけだとどうしてもその迫力に頷いてしまうが、
    読んでいると自分で考えるせいか、
    どうもよくわからないところが出てくる。

    現憲法、9条があっても個別的自衛権を認めると解釈できるというのはその序文や13条から読める、
    しかし集団的自衛権は無理というのは非常

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    2025年06月26日
  • 「差別」のしくみ

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    章数が多く内容も難しいですが、かなり丁寧かつ簡潔にまとめられており読みやすい一冊でした。
    差別されない権利、差別と区別の違いなど身近なテーマ(同性婚、異性婚)を基に論じられており、とても参考になり勉強になりました。不合理な区別が差別に繋がる、差別者は差別してる自覚がないといった言葉が印象に残ってます。
    定期的に読み返したい本だなと思いました。

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    2025年05月05日
  • 「差別」のしくみ

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    法律の文を多く扱っていて読み慣れない部分はありましたが丁寧な解説で理解できました。
    差別感情やマイクロアグレッションなど、その時の人間の心理を勉強したくていくつか差別に関する本を読み始めようと思い、本書が1冊目でした。タイトルで買ってしまったので、読み進めて法律や人権の話ばかりで戸惑いました。しかし、差別感情という心理に目を向ける前に、実際に世の中はどうなっているのか?差別問題に人々はどう立ち向かってきたのか?そして何が差別で何が差別でないのか?と言ったことを論理的に理解することができ、差別そのものを理解するために視野がひらけたため、私にとって差別を勉強するための一冊目としては適当だったと思い

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    2025年01月26日
  • 「差別」のしくみ

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    第1章の「はじめに」で本書の意義を、「差別から個人を守るために必要な法理論を検討する」とある。
    これは差別という行為が、たびたび「差別の意図はない」という狡猾な抗弁で追及を逃れようとするからと告発する。
    この差別主義者の行動パターンを第3章で類型化したものは興味深い。
    ・事実の無視:常に一方向
    ・制度の濫用:リーガルハラスメント
    ・差別利益と陳腐な言い訳
    ・両論併記:土俵に立つこと自体が目標
    第4章以下では差別が歴史的に強者の弱者に対する侮辱ないし個人の尊厳を認めない点に由来することを米国の奴隷解放~黒人差別、更にアファーマティブアクション、日本の戦前の家制度、男女不平等の歴史からひも解く。

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    2024年12月14日
  • 「差別」のしくみ

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    差別の根源は、個人を特定のグループ、属性に括ることに端を発していると思う。
    男だから、、、日本人だから、、、
    そのグループに対して、過去の経験値から、男はこうだ、日本人はああだ、
    と決めつける。経験値は個人のものから、通念的なものまで幅広い。
    質の悪いのは通念レベルまで行ってしまったものだ。
    この本の事例にもあったが、「黒人にしては理知的だ」酷い言葉だ。
    黒人は理知的ではない、と決めつけている。
    個人として見れば理知的、それでいいはずなのに、黒人にしては、がついてくる。
    これが差別だ。
    これはまだましな方で、、結局その人自身の評価をしているから。
    質の悪いのは、その人の属性だけで、中身を見ずに

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    2024年08月05日
  • 「差別」のしくみ

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    ひとことで『差別』と表されることも分解して考えるとひとつのことではなくて、複雑なものであることがわかる
    差別に限らず物事にアプローチする際に大事な観点に気付かされました

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    2024年04月02日
  • ほとんど憲法 下 小学生からの憲法入門

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    すごくおもしろくて、もっと読みたかった。特に、作者の木村さんの小学校時代の体験談がおもしろかった。不満なのは、上下しかなくて、中がないこと!
    気になったのは、「義務教育はどこまで無しょうなのか」。確かに、教科書は無料だけど、体育着とか上ばきとかはは自分で買っている。中学に入るときは、10万円をこすくらいのお金がいると、友だちのお母さんがお母さんに話していた。制服は自分で買うもの(教科書みたいに「必ずいるもの」じゃないということ)だけど、ぼくはいらないのに、買わなくちゃいけないのがいやだ。(小6)

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    2023年05月22日
  • ほとんど憲法 上 小学生からの憲法入門

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    実際のできごとを元に、憲法について説明してくれるからわかりやすい。笑っちゃう。憲法しか書いてないとあきちゃうけど、これは一気に読めた。
    昔の学校生活についてわかるのもいい。
    下巻も絶対読みたい。(小6)

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    2023年05月14日
  • ほとんど憲法 下 小学生からの憲法入門

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    毎日小学生新聞に掲載された分をまとめた本。

    身近な話題や木村さんの小学生時代のエピソード(フィクションも多いですが)から、その話にまつわる憲法の条文紹介に展開していきます。
    朝倉世界一さんのマンガもあるので、憲法って何なのか?という入門書、導入として最適だと思います。

    なお、深く憲法について学びたい人には、あまり向いていないと思います。

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    2022年10月16日
  • 増補版 自衛隊と憲法

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    論点がとても上手く、わかりやすくまとめられてて、頭にスッと入ってきた。憲法改正議論において確認したいことがある場合、目次から確認したい事項を容易に探せそうで、今後の議論に際して手元においておきたい本。

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    2022年10月07日
  • ほとんど憲法 上 小学生からの憲法入門

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    憲法学者の木村さんの、毎日小学生新聞の連載をまとめた本です。

    小学生に身近(?)なエピソードを交えて、その話とリンクする憲法を優しく解説しています。
    全くお堅い本ではなく、憲法が身近な生活に関わっていることがよく分かる本です。
    憲法って何だろうという学習の導入部分に、最適です!

    朝倉世界一さんのふわっとしたやわらかで面白いマンガも、さらに読むのが楽しくなります。

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    2022年09月25日
  • 憲法の創造力

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    ネタバレ

    やっぱりファンになれる(以下略)。
    楽しい。わりと初期の本のせいか、前はこう考えてたけど違うことに気づいた、とか、この文を読んでこう考え直した、とかいう木村先生自身の勉強とか思索の痕跡が有体に描かれてて面白い。
    身近にいそうで、いたら敬して遠ざける面倒臭い理屈屋臭が素晴らしい。楽しい。

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    2022年07月15日
  • むずかしい天皇制

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    日本特有の集団の意思決定法「空気」について明解な解説がある。また河合隼雄の中空構造日本にも通底する見方が示されている。

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    2022年05月09日
  • 憲法問答

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    ロザンの楽屋で、宇治原さんがおすすめしてたので。
    めっちゃおもしろい。

    ①憲法は極めて実務的で、国家権力をどう動かすのかを定めるものです。p35
    ⭐︎だから、家族は仲良くしなければならない、みたいなどうでもいいことは書いてはいけない。そういうことを書くと、家族が仲良く協力していないため、公的な補助は受けられません、のようなことが起こる。これがとてもわかりやすかった。
    そこからの2人の深堀りもまた面白い。 
    そもそも憲法は、国が守る義務。国民に押し付けるものではない。納税の義務とか教わっているから、どうしてもそういうものだという思いがありがちだけれど、そうではないらしい。

    ②ですから立憲とい

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    2022年01月30日
  • 未完の憲法

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    202112/

    私は、日本国憲法には三つの顔--言い換えれば三つの性質があると考えています。/
    第一に、「法技術的文書としての性質」です。公法(個人と国家の関係を規律する法律)の一番の基礎となる法ではあるけれど、憲法もまた法技術的文書の一つであり、国内法典の一つであるということです。/
    第二に、憲法には諸外国に向けた「外交宣言」としての性質もあります。「サンフランシスコ講和条約」に連なる戦後の国際秩序の中で、「日本もそれに沿った行動をしいます」という宣言としての性質ですね。憲法九条や前文についていえば、法的な意味よりもそちらのほうがむしろ重要なのかもしれません。/
    第三に、日本神話に象徴され

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    2021年12月27日
  • テレビが伝えない憲法の話

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    憲法についての正しい理解と学ぶ楽しさを説く。平易な表現で随所に楽しい例や喩えが盛り込まれているので、飽きずに読めた。何より憲法の意義や大切さを学べ、憲法の復習に一念発起した自分にとってもってこいの入門書になったように思う。人々にとって権力は必要であることを認めつつ、現実の国家が正しく権力を扱うように定めた最高法規が憲法だという観点は、政治や外交といったどこか対岸と感じてしまう問題だけではなく、日々の生活で感じるアイデンティティに根差す問題を考えることの大切さを教えてくれる。
    その他、国民主権と三権分立が正しく国家が機能するための優れた制度であること、憲法制定の背景には(悲惨な過去を含めて)歴史

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    2021年08月29日
  • 子どもの人権をまもるために

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    たぶん3年くらい積ん読してたけど、早く読んどくんだった。
    子どもに関わる人は読んだ方がいい。

    「子どもの権利」って言ってもとっつきにくい感じがするが、
    こうして具体例を項目ごとに並べられ、
    しかもその分野の専門家が実例を挙げて書いているため、
    各分野の入門的な知識を得られる。
    実際、共著者の著作を改めて読みたくなったし。

    まぁ仕事柄、第二部「学校」をみんなに読んでほしい。
    この国でどれだけ「子どもの権利」がないがしろにされてるか、
    たくさんの人に知って欲しい。

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    2021年07月01日
  • 学問の自由が危ない

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    どの論考にも強い危機感が示されている。なかでも内田樹氏の論考はもっとも説得的だった。私が近年感じている「政権はまじめにやっていない」という印象はなぜ引き起こされるのか、これを読んで得心した。異議申し立てという人間の力を奪う数々の営みが粛々と進んでいる。

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    2021年02月28日