【感想・ネタバレ】むずかしい天皇制のレビュー

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Posted by ブクログ 2022年05月09日

日本特有の集団の意思決定法「空気」について明解な解説がある。また河合隼雄の中空構造日本にも通底する見方が示されている。

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Posted by ブクログ 2023年08月10日

天皇という存在の不思議さ、ユニークさ、将来性に対する不透明さを社会学者と憲法学者が語る内容が実に斬新に感じた。女性・女系天皇を認めたとしても、今の少子化時代にあっては天皇家の絶滅はかなり有り得ること、天皇や皇室には基本的人権がなく、むしろ内閣の奴隷的な存在であり、その犠牲の上に日本国が成り立っている...続きを読むこと、将来、天皇になることを悠仁親王や他の皇族が拒否することも何ら不思議でない、将来は悠仁親王妃になる女性がいるのだろうか?など、なるほどと思う問題提起ばかり。将来途絶えたときには誰を天皇にして制度維持するのだろう!?憲法改正が必要になる!過去の「万世一系」が危うい内容であることや、国民が天皇に敬意を払ってきたとは長い歴史()の中で言えなかったと思われること(実は昭和天皇の時代にも、明治初期にも、むしろ江戸時代には嘲笑対象)、そして日本国憲法の成り立ちが天皇を如何に表現するかが最大の関心であり。どのような民主主義を実現するのか、また9条の平和主義なども素通りで決まってきたと思われることなど、一々頷ける刺激的な本だった。リベラルな憲法学者の木村が天皇制が「外交面で国際公共価値を高めることに役立っている」と指摘していることは実に面白い指摘である。長谷部恭男氏は「みんなが天皇を象徴だと思わなくなったら、憲法第1条は意味がなくなる!」と解説しているとは愉快な話。別に憲法に書いているからではなく、事実だから憲法が象徴と書いているということだそうである。

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