木村草太のレビュー一覧

  • テレビが伝えない憲法の話

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    第9条護憲派の筆頭として鉄板の理屈でその正当性を学べると大いなる期待をかけたが、それはさすがにも大きすぎたようだ。確かに国際法と国連憲章を基準にして見れば説得力があるように感じるが、肝心の国際法と国連憲章の正当性や理念はあろうとも、支配力や拘束力が現在ではあまりにも脆弱ではないか。少しばかり残念であった。

    大きく知見を得たのは憲法という生活にも倫理にもアイデンティティにも関わる大きなことに対して単純に感情論やわかりやすさや素朴さで臨むことはとても危うい行為だということ。著者は頻繁に「素朴さ」という言葉で柔らかく表現しているが、つまりは知識や歴史や熟議を疎かにした愚かものということだろう。つま

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    2021年05月09日
  • 憲法の創造力

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    日本国憲法についてわかりやすく述べられている。
    憲法全般を扱うというよりも、いくつかのテーマに沿って憲法と照らして解説するといった内容。
    判例なども豊富に紹介されていて、法律家の思考で憲法を学ぶことができる。

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    2021年05月07日
  • AI時代の憲法論 人工知能に人権はあるか

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    キリスト教徒でマル経の人はそういう風に考えるのね、というのは伝わってきた。説明にはなっていると思うが、正しいかどうかは、よく分からない。

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    2019年10月10日
  • 自衛隊と憲法

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    憲法学者の木村草太先生が分かり易く
    自衛隊と憲法についてまとめておられる本です。

    単なる学者の解説に留まらず、実務的に建設的な
    提案も随所に見られる冷静でバランス取れた著作
    だと思います

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    2019年06月15日
  • テレビが伝えない憲法の話

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    憲法は三原則に止まらず、それ以外に書かれていることこそ、っていう論旨だと思う。思うじゃいかんけど、どうも読み進める気が起こらんかった。今がその気分じゃなかったことかも知らんけど、とりあえず積読。といっても、読み直す機会は来ない気が…

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    2019年04月08日
  • 社会をつくる「物語」の力~学者と作家の創造的対話~

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    話題が多岐に渡り、深く、面白い。ただ、ちょっと消化不良。手元に置いておいて、余裕があるときにじっくり読んで、自分と社会の関わりを振り返りたいと思う一冊。

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    2018年10月28日
  • 憲法という希望

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    ・憲法=国家の失敗リストという定義が斬新。
    ・最高裁は「重要な憲法判断については、明白に違憲と言えない限り、法的判断を下せない」という態度をとるらしい。中立・公正な立場を貫く難しさが見て取れると同時に白黒つけないメリット(議論が深まる)にも言及されている。
    ・憲法は権力者の監視ツールとして認識していたが、考え方の異なる人同士が尊重し合う、合意を得るためのツールと捉えることもできる。

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    2017年05月07日
  • 憲法の条件 戦後70年から考える

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    憲法について騒がれることが多くなったので学びのために手に取った本。
    集団的自衛権、憲法9条といった世の中で騒がれているようなポイントだけではなく、憲法そのものについての基本的な考え方を学ぶことができる。
    ただ、法に対しての人の解釈が無数あるように、法そのものに対しての基本的な考え方も他にも多くあるのだろうという予感はしている。
    これはあくまで一つの意見ということで解釈している。特に初心者の私にとっては最初の一歩の本なので、これがすべてだと真に受けてしまうのは危ないなと。

    ただ個人的に大いに共感できる意見が多かったのも確かだ。
    憲法9条はどこの国にもない誇れるものだと思う。

    例えば1000年

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    2016年10月27日
  • テレビが伝えない憲法の話

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    法律に詳しい著者が日本国憲法について書いた一冊。

    読んでいて著者が日本国憲法について護憲派であることや96条や9条の改正についても、国際法や成り立ちなどの観点から現状通りでいい点を解りやすく解説されており非常に勉強になりました。

    また分かりやすい例えから入られたり、踏まえられたりしており、難しい憲法論の話だけでもなかったのもよかったです。特にアフガニスタンでアメリカ人が復興支援することと日本人が復興支援することの現地の方の心理の違いなどについては深く納得しました。

    専門的な話も多くあり、理解するためにもっと知識が必要だと感じる部分もありましたが、知れば知るほど深みにはまる憲法の奥深さを感

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    2015年11月27日
  • 集団的自衛権はなぜ違憲なのか

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    ネタバレ

    様々な媒体で発表したものを寄せ集めており、内容が重複する箇所も多いし、専門的すぎて表面だけなぞって読んだところもあるけれど、「集団的自衛権に関する7・1閣議決定とはなんだったのか?」は必読。法解釈には、①基準を立てる作業と、②具体例をその基準にあてはめる作業とがあり、閣議決定は「あてはめ」を変更しただけ。個別的自衛権の行使として正当化できる場合にのみ、集団的自衛権の行使を認めたにすぎない。ただ、首相や外相がその枠を超えるような発言をしているのは問題であり、今後しっかり監視していかねばならない。

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    2015年10月16日
  • 集団的自衛権はなぜ違憲なのか

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    自国内の安全を確保するための、個別的自衛権の行使として説明できるような武力行使は、消防活動や警察活動の延長にあって、行政権の一種と言うことになる。
    しかし日本国内の安全ではなく、外国のために、日本国外で武力行使を本格的にやると言うことになると、行政権の延長としては理解できない。集団的自衛権は、憲法73条のどこの事務なのか?

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    2015年10月12日
  • 集団的自衛権はなぜ違憲なのか

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    ネタバレ

    論理的に説明されている。しかし存立危機事態の解釈が表面的すぎるように感じた。法案が多く一国会で全てを通すというのには無理があるということには同感。違憲か合憲かの話なので必要ないのかもしれないが、個人的には何故諸外国が集団的自衛権を保持しているのかなどもう一歩進んだ解説があってほしかった。

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    2015年08月28日
  • 憲法の条件 戦後70年から考える

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    社会学者の大澤氏と憲法学者の木村氏の対談本。
    内容は興味深いが、対談形式だと、少し理解しにくい。
    個人的には、木村先生単独の作品のほうが、ギャグや小ネタが入っていて面白い。

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    2015年03月06日
  • テレビが伝えない憲法の話

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    総論は同意なんだけど、ちらほら引っかかる。現状分析とその論理的帰結と学問上で多数意見のあるべき姿と自分の思うあるべき姿が意図的かは分からんが混同されているような… 読んでて議論をずらされていると思う。

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    2014年12月25日
  • 憲法の創造力

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    1票の格差や政教分離など,憲法に関連する論点について,木村草太がわかりやすく解説している。もっと詳しく知りたい人のために参考となる本を薦めてくれているのもうれしい。

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    2014年11月13日
  • 憲法の創造力

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    最高裁や学説で用いられる抽象的な用語を具体的なレベルに落とし込んで説明されていてとても分かり易かった。

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    2014年08月03日
  • テレビが伝えない憲法の話

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    全体的に親しみやすさを重視して所々冗談も交えてるわけだが,あとがきには引いた…。もちろんそんな大袈裟な本じゃなくて,タイトル通りの軽い新書。
    「本書が憲法の全体系を覆う内容であることからすれば、古の大憲法学者の書名にあやかって『憲法撮要』とか『日本国家本義ヲ定ム憲法ノ真髄及ビ精義』といったタイトルを付けたいところだ」

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    2014年07月04日
  • テレビが伝えない憲法の話

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    憲法は3つの顔を持つ。国内の最高法規、外交宣言、歴史物語の象徴。どの側面からの議論かを意識すべし。

    再認&現状維持なのですが、まあそうかなと思いました。サンモール光洋台とか、カツラとネクタイの例がユニークでした。

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    2014年11月01日
  • 憲法の創造力

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    残念ながら「思わず膝を打つ!」とか「目からウロコが落ちる!」という感じではありませんでしたが、所々興味深い論述はあります。

    ・君が代の斉唱強要は「そうまでしないと斉唱を確保できないほど指示の弱い国歌だ」という印象を与える(P.45)

    ・裁判員制度は憲法16条の「苦役」にあたる(P.114)

    ・日本的多神教では数ある神を場当たり的に利用することができ、宗教利用が生じやすい(P.134)

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    2014年01月24日
  • 憲法の創造力

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    ネタバレ

    憲法の入門書。
    なぜか、章の冒頭に時々同級生の「トミナガ」が登場し、ユニークなエピソードが披露される。これに引き込まれ本論は法律解釈の専門的な議論から離れ、一般常識を使った想像力により、法律の解釈を創造するというアプローチ。
    もちろん、判例や通説も紹介されており、独善的な内容ではない。憲法にこんな考え方もできるのか、と新鮮な気持ちになった一冊。

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    2013年08月16日