あらすじ
その一手が、法の論理を照らし出す!気鋭の法学者が導く、知の冒険
「私はなぜ、それを当たり前だと考えたのか?」
自身が常識人であり、「当たり前」を共有していると信じている人ほど陥りがちな、思考や文章の「甘さ」。ときにその甘さは、「最善解」をも遠のけてしまう……。
常に厳しい思考が要求される「法的思考」のスペシャリストは、なぜ「将棋」を愛するのか?
気鋭の法学者であり、自身も三段の腕前を持つ木村草太氏が、将棋を題材にして思考の組み立て法を説く!
東京都立大学にて10年の歴史を誇る人気講座を完全書籍化!
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Posted by ブクログ
TBSラジオセッションなどで舌鋒鋭く政治を斬る憲法学者木村草太氏の新書。
将棋好きとは聞いていたが、将棋と法を絡めた本を出すとは。
視点は面白い。将棋と法の共通点、、、
私も子供の頃は将棋を指したことはあるがとんとご無沙汰。
10年ほど前に小学生相手に大苦戦、ほとんどの駒を取られたものの、
最後に大逆転したのが最後だったかな。
ということで将棋にはさして思い入れがなく、、
「人をなぜ殺してはいけないか」は直接法では規定していないとか。
法は案外柔軟なのだと。
まあ考えてみればそうか。環境によって人間のふるまいは変化するわけで、
そのふるまいを一部縛って、皆が折り合えるものがルールなのだから、
そんなガチガチであってはまずいわけだ。
そして、、、国会議員というのはそのルールを作ることのできる人たち、のはず。
立法府とはそのことで。
しかし今そんな気概のある議員がどれだけいるのやら。
権限を貰って偉くなったと思っている議員ばかりに見えてしまう。
世襲議員にしても、野心家にしても。
立法する権限、って、選挙で選ばなきゃいかんのかね。
直接民主主義は無理かねえ。
法ってのはシンプルだけど奥が深い
第1章 なぜあらかじめ定められた法で考えるのが楽しいのか?
第2章 将棋とはどのようなゲームなのか?
第3章 解釈論の面白さ:法の支配と人の支配の狭間で
第4章 将棋の楽しさ
第5章 日本の法律はどうやって出来上がっているのか?
第6章 将棋における分岐の考え方
第7章 法的思考をしてみよう
第8章 法的思考における選択の積み重ね
第9章 将棋の自戦記・観戦記の構造
第10章 実定法学のレポートの書き方
特別付録 プロ棋士と考える「将棋の思考」