小田嶋隆のレビュー一覧

  • 脱グローバル論 日本の未来のつくりかた

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    日本の未来を考えるために、参院選を前に読んで良かったと思う。「でもどうせこの閉塞感は変わらないんだろうし…」なんて気分でいましたが、これを読んだら、まだまだ可能性のある未来は切りひらけるかな?と希望がもてました。その「可能性」は、アベノミクスに代表されるようなものとは全く別のものだけれど。まだ手遅れじゃない、はず!
    私と同世代、あるいはもっと下の世代の人たちの中に、内田先生や平川先生と同じような考えを持つ人がいるというのは、なんだかうれしい。

    0
    2013年07月09日
  • 場末の文体論

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    Web連載(日経ビジネスオンライン)で全部読んだはずの記事であったけれども、このセレクトでこの順番に並べて書籍化すると、なぜか筋の通った一つの自然な本になっている。

    単発の繋がりのないコラムでありながら、底に「文体」の筋が通っているからであろうか?

    日付が古い文章を読んでも、当時を思い出すことはあっても、文章が陳腐になっておらず昔話を、とならない不思議。

    0
    2013年06月23日
  • その「正義」があぶない。

    Posted by ブクログ

    日経ビジネスでのWEB記事をまとめたものですが、WEB記事を読んでてもやっぱりまとめ読みしたくなりますし、読んであらためて面白かったと思います。
    小田嶋さんはいろいろなトピックを取りあげられますが、今回は「硬派」なネタが多かったのではないかと。それだけに、自分たちの生活に近いところでの話なので、興味深く読めます。
    やっぱり感心というか、すごいと思うのは、話の切り口です。その話題を「そこから切り込む?」という論理の展開はすばらしいです。

    0
    2013年06月04日
  • パソコンは猿仕事(小学館文庫)

    Posted by ブクログ

    『Bug News』の連載が切り口鋭く、本当に楽しみでした。

    本書は、それよりずっと後の、書き下ろしなので初めて読みます。

    エッセイ集なのですが、表題の「パソコンはビジネスを猿仕事にしてしまった」は業界人なら読むべしです。少し引用すると、

      世界中の証券マンが、誰もゆっくり眠れなくなったということが、世界経済を少しでも豊かにしたのであろうか?
      たとえばの話、阿波踊りの生産性向上を企図した徳島の商工会議所が、お囃子の店舗を倍速にアップしたら、確かに祭りは半分の時間で終わるようになるだろう。が、そんなことに何の意味があるだろうか?


      家事なら話は別だ。
      マイコン制御

    0
    2012年04月30日
  • イン・ヒズ・オウン・サイト

    Posted by ブクログ

    捻くれててエッジが効いててなぜかキュート。こんなんが大好きな私って性悪なんだろなwwわかってますはい。すげーかっこいいです!

    1
    2010年03月20日
  • 諦念後――男の老後の大問題

    Posted by ブクログ

    「老人たちが病気のために動けなくなるのではなくて、むしろ、動かない生活が病気を呼び寄せる」
    そうならないためには何らかの活動をしなくてはならない。
    そば打ち、断捨離、同窓会参加、盆栽、非常勤講師、そして入院。
    5年後か10年後に読み直したい。

    0
    2025年11月09日
  • 街場の平成論

    Posted by ブクログ

     内田樹篇の平成を振り返るエッセイ集。最初に内田氏が言っているように、自由に書いてもらったので統一感はないが、それぞれの書き手の専門分野に応じて、いろいろな平成の断面が見える。中には内田氏ファンである読み手の存在を忘れているのではないかと思われるものもあったが、総じて興味深く読めた。面白かったのはブレイディ氏の英国的「ガールパワー」と日本的「女子力」が全く真逆の意味になるという指摘だった。前者は、女が、女たちの支持を得て女たちをインスパイアすることだったが、後者は、女が、男たちの支持を得て男たちに愛されてほかの女たちより上に立つことだという、なるほど、双方の国民性の一端を垣間見せてくれている。

    0
    2025年10月13日
  • 転換期を生きるきみたちへ

    Posted by ブクログ

    『13歳のハードワーク』がいちばん興味深くわかりやすい内容。これを最初の章に持ってくるべきでした。本当に中学生に読んでほしいと思うなら、まず読みやすい文章から載せるのがいいと思います。「こんな難しいこと書いてるオレってすごいでしょ、みんなついてこれる?」って思ってる大人の文章から始められると読もうとする気持ちがなくなります。
    中学生は小説以外の文章を読む機会が少ないし、意外とまじめなので本は常に最初から読もうとします。興味のあるところから読もうとは思いません。

    そしてこれを書いているおじさんたち、子どもがいるなら精一杯育児に関わったでしょうか?中学生、高校生の息子、娘にしっかり向き合ったとい

    0
    2025年09月20日
  • 小田嶋隆の学歴論

    Posted by ブクログ

    学歴と言うある人からすればある事で得た利益に対する恥や罪責感、ない人からすればない事で不当に簒奪されてきた事に対する怒りや告発と言った、同じことを語っていても意味の異なるテーマについて論じた本でした。

    残念ながら明確な結論はありませんでしたが、後半の広末の早稲田入学のあたりから面白くなり、特に学歴とは商品そのものではなく値札である。と言うところは、同じ物の値段を見ても人によって安いと感じるか高いと感じるかはその人次第と同じ事、つまり個人の主観の問題で他人との議論で答えの出るような話ではないんだなと改めて感じました。

    建前上は自由競争とされる学歴による階級や、場所による土地の価値の差など、誰

    0
    2025年04月30日
  • 災間の唄

    Posted by ブクログ

     「災間」とは、繰り返す災害と災害の間を生きていること、この本は2011年東日本大震災と2020年コロナ禍の間の10年です。
     この10年間に、コラムニストの小田嶋隆さんがツイートしたものを、武田砂鉄さんが選んで本にまとめられています。

    本の構成は、
    ・序文(武田砂鉄さん )
    ・その年の主な出来事(見開き2ページ、35行)
    ・その年のツイートを解説(武田砂鉄さん)
    ・選ばれた小田嶋さんのツイート一年分
    てな感じで、序文以外は10回繰り返します。

     小田嶋さんの「あとがき」を読むと、
    この本は「大傑作」だそうです。
     コラムはふつう2000字くらい、ツイートは140字。だからわりと簡単に読め

    0
    2024年07月28日
  • 日本語を、取り戻す。

    Posted by ブクログ

    面白い!東日本大震災からコロナ禍までのコラムを集めた、4年前発行の本。表紙の通り、当時の政権を斬り捨てていますが、ただ罵倒するのではなくユーモアや自戒を加える語り口はさすが稀代のコラムニスト。もっと長生きして欲しかった…

    0
    2024年05月12日
  • 日本語を、取り戻す。

    Posted by ブクログ

    2020年発行の本なので、話題が古いけれどおもしろい
    4年間って意外と多くのことが変わるんだなと思った

    0
    2024年04月20日
  • 日本語を、取り戻す。

    Posted by ブクログ

    この、安倍さんやその政権の諸々の担当者が作った無意味な日本語を垂れ流す事態は、その後の首相やその政権の担当者たちが変革し、日本語を取り戻すことができたのだろうか?
    いやいや、そんなことは決して無いのだろう。
    願わくば、この著者の遺志を継いだ人が同じテーマでこの本の続編を出してもらえないものだろうか。に、しても惜しい人を亡くしたものだ。

    0
    2023年06月22日
  • 諦念後――男の老後の大問題

    Posted by ブクログ

    読み手の世代を選ぶ本。アラ還の僕にはどの節の内容も響きました。その中でも、

    「同窓会に出席してみた。」
    「麻雀を打ってみた。」

    が面白かったし、刺さりました。

    ”老い”というのは自分が思っている以上にきちんとやってくるもんなんだろうなあ、と思わせます。

    0
    2023年06月16日
  • 諦念後――男の老後の大問題

    Posted by ブクログ

    小田嶋隆(1956~2022年)氏は、早大教育学部卒、味の素ゼネラルフーズ勤務後、TBSラジオのアシスタント・ディレクター、作詞家等を経て、コンピューター関連ほか、様々なテーマを論じるテクニカル・ライター、コラムニストとなる。
    本書は、集英社のPR誌「青春と読書」に2018年7月~2019年10月に連載された「諦念後 男の老後の大問題」をまとめ、2022年に出版された。
    内容は、還暦を超えた(=一般に言う「定年」を過ぎた)著者が、その境涯に直面するために、自主的に様々なことを体験し、それについて綴ったものである。具体的には、そば打ち、ギター演奏、スポーツジム通い、断捨離、終活、同窓会参加、麻雀

    0
    2023年05月31日
  • ザ、コラム

    Posted by ブクログ

    白地に黒い字でタイトルと著者名のみのシンプルな表紙。まえがきによれば「独り言に近い」自薦コラム集である本書が出版されたのは2016年。
    目次から既に大真面目にふざけているのが、カッコいいし笑ってしまうのだけど、社会を見る目の先見性は今なお通用するものばかり。
    Twitterが更新されなくなってからそろそろ1年になるけれど、ちょっと休んでいるだけのような気がする。

    0
    2023年05月13日
  • 小田嶋隆の友達論

    Posted by ブクログ

    著名コラムニストの過去の作品を再編集したもの。好みはあると思うが、本質をつき、議論を恐れない舌鋒にある種の爽快感と快感を得ていた読書は多いと思われ、あまりにも早い逝去が悔やまれます。著者のメッセージはいつ読んでも時代のギャップを感じないと改めて感じた。

    0
    2023年04月23日
  • 東京四次元紀行

    Posted by ブクログ

    コラムニストであった小田嶋隆氏が複数の雑誌に掲載してきたらし短編小説をまとめたもの。鋭いキレがある訳ではないが著者ならではの切り口や著者の実体験に基づくと想像される内容もあり楽しめる

    0
    2023年03月11日
  • 災間の唄

    Posted by ブクログ

    本の構成上何に言及しているのか前後関係がわからないものも多いので、具体のツイートをあえて抽象化して受け取ることになるのだが、著者自身が芥川の『侏儒の言葉』になぞらえるだけの味わいはある。

    0
    2023年02月11日
  • 小田嶋隆の友達論

    Posted by ブクログ

    もう、氏の知見を新たに拝見することは叶わない訳で、そんな中、新刊としてこういう書に触れられるのは僥倖。友達っていう、確かに考えてみれば曖昧な存在について、改めて立ち止まって考えてみるきっかけになりました。

    0
    2023年01月26日