小田嶋隆のレビュー一覧

  • その「正義」があぶない。

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    いいコラムは読者の思考を促します。何度も立ち止まらせます。小田嶋さんのコラムはまさにコレ。お高く留まって天の声を下々に伝えんとするコラムとは違います。オープンマインド。風通しが良いともいえるかもしれません。
    小田嶋さんのことは、雑誌で何度かコラムを読んだことがあり、「面白いことを言う人だなぁ」とかねて思っていましたが、単行本を買ったのは先月の「場末の文体論」(日経BP)が初めて。いや、大変に面白かったです。
    で、すっかり癖になって「その『正義』があぶない。」を購入。他にも著作はたくさんありますが、自分は正義を振りかざすことに激しい抵抗を覚えるタイプなので、これを選びました。
    結論は言わずもがな

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    2013年05月12日
  • 場末の文体論

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    やっぱり小田嶋隆さんは天才コラムニストであることを再確認した次第です。
    世間の耳目を集める論件があって議論百出したとします。でも小田嶋さんが書くと、パッと全く異なる風景が立ち上がり、思わず膝を打つ。
    コラムニストではありませんが、内田樹さんは同じタイプでしょう。実際、お二人は共鳴していて共著も出しています。
    コラムといえば、私は新聞で読むことが多いのですが(世間一般からするとかなり精読している方かと…)、正直言って心を動かされたという経験が数えるほどしかありません。
    ひねくれているためか、真っ当なことを大真面目に書かれると辟易し、甚だしい場合に至っては「このコラムニスト、これ書いた後、呑みに行

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    2013年04月24日
  • その「正義」があぶない。

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    最近の領土問題見てると、国力の衰えた国が周りからチョッカイかけられるのは歴史の必然かなあ、と思います。もちろん一国民としてハラ立つけど。
    当の日本人も「失われた10年」とか言われて余裕なくしてる状態で、どうしても反応が敏感になりがちな昨今です。

    そんな時やからこそ、肩の力抜いて何が問題の本質なのか考えましょうや、てのが本書のテーマだと思います。たぶん。この本の「正義」は「独善」のことやろね(-_-)

    正義の対極は悪ではなくて別の正義、いうのは誰が元ネタやったかなあ。

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    2013年02月19日
  • その「正義」があぶない。

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    ● 何かを変えるためには、自分が座っている木の枝を切り落とすみたいなタイプの決断が要る。

    ● 二兎を追う者は虻と蜂の両方に刺されて悶絶することになる。間違いない。

    ● で、われわれは、自分たちがしなくなった相撲という仕事を、アウトソーシングしている。もう少し別の言い方をするなら、われわれは、自分たちの国技を外国人の派遣労働者に丸投げしているのだ。

    ● ただ、本当に徹底したコンプライアンスを求めるのなら、それなりの時間とコストを覚悟すべきで、当然、リスクも負わなければならない。とすれば、リスクを負う覚悟もなく、コストを支払うつもりも持っていない通りすがりの部外者は、黙って見守るべきだ。

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    2012年11月05日
  • パソコンは猿仕事(小学館文庫)

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      内田樹・平川克美さんのメルマガで推薦されていた本の一冊。

     とにかく、パソコンに弱いおじさんをおちょくっていて、おもしろい。

     小田嶋氏もそこそこでレベルで、まあ、自分くらいの年格好なので、パソコンに対する違和感も同じ感じ。
    (1)パソコンができないと、部下から排除された感じがするのもわかる。でも、子供のころからパソコンを使っていた、若者には根っこのとこから勝てない。

    (2)パソコンや携帯ゲームもついていけない。ぼくなんかブロック崩ししかやったことないので、電車の中でみんなが、任天堂、ソニーや携帯でゲームをしているのが全く理解できないい、ついていけない。

    (3)電話機が家に一台しか

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    2012年09月19日
  • その「正義」があぶない。

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    日経ビジネスオンラインのコラム「ア・ピース・オブ・警句〜世間に転がる意味不明〜」の書籍化第2弾。

    真面目な問題を真剣に斜めから叩き切っていて、つい笑い、笑った後考えさせられる。

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    2012年02月16日
  • その「正義」があぶない。

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    日経ビジネスオンラインでの連載は定期的に読んでいたけれども、この本に収録されているものすべては読んでいなかった。

    また、時期を外して、今になってまとめて読んでみるとその時期の出来事を振り返れて面白い。

    リアルタイムで読んでも著者の視点は自分と異なっていて面白いと思っていたけれども、あとから出来事を振り返ってみるとその差が大きくなっていてますます違和感のようなものが出てくる。

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    2012年01月16日
  • その「正義」があぶない。

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    独特の語り口調で文章を綴るライターだと思う。とっつきにくいかもしれないが、内容はオルタナティブな考えとして許容できると思う。鋭い指摘もあり、個人的には賛同できる部分も多かった。

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    2013年11月08日
  • ア・ピース・オブ・警句 5年間の「空気の研究」2015-2019

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    連載時に読んでたものもあったがあらためて再読

    この本でピックアップされていた話はそこまででもなかったが、切り口が好みに合っていて、今後新しいものが読めないのはとても残念

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    2024年06月16日
  • 諦念後――男の老後の大問題

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    感想
    何をすればいいのか。仕事以外にすることがない。この娯楽が溢れている時代に?することなどない。終わりまでの暇つぶし。楽しくぼちぼち。

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    2024年06月10日
  • 東京四次元紀行

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    ちょっとアウトローな庶民の群像劇として読みました。章ごとに主人公が入れ替わるような構成。

    劇的なことは起こらないけど、他人の人生を覗き見しているような感覚に陥って、ついついページをめくってしまった感じです。

    初めて読んだ作家さんですが、他の著作も読んだことがあるかどうか、読む自分がどんな心理状態かで、感じ方が変わりそうな印象でした。

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    2024年05月19日
  • 場末の文体論

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     自らと世の中の過去を振り返って書かれたコラム集。青少年の頃に影響を受けたという北杜夫や立川談志。ソニー製品、大学、タバコ。最後は津田大介との北区をめぐる対談で終わる。集団は野蛮さを内包しているという指摘のあと、「早い話、わたくしども浦和レッズのファンも、あぶない時はあぶない」(p107)と書かれている箇所は、著者の死後2023年8月2日に起きた出来事と照らし合わせたとき、更に苦味を増す。

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    2023年09月30日
  • 東京四次元紀行

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    2022年6月に亡くなった小田嶋隆さんの絶筆。
    日経ビジネスで連載していた「ア・ピース・オブ・警句」の世間に阿らない、かつユーモアのある主張が好きで、亡くなったのがとても残念に思う。
    本書はエッセイではなく、作者も初めて書いてみたという小説(短編集)である。小田嶋さんから世界がどう見えているかの一端が分かるような分からないような。あとがきで、書いていて楽しかった、もっと早くから書いていたらなあ、というのがジンワリ来る。

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    2023年06月07日
  • 諦念後――男の老後の大問題

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    定年後の過ごし方を、著者が色々試している体験記で、面白いです。時に、毒を含んだ物言いで本音で書いていることが感じられます。
    万人受けするような本ではないと思いますが、ひねくれ者の私には面白かったです。

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    2023年04月29日
  • 諦念後――男の老後の大問題

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    自分が読んだことのある氏の他の著作とは、少し趣を異にする本作。とはいえ、独特の視点はここでもガッツリ健在。自分もこれから歩んでいくことになる老後を、多少なりシミュレート出来た気になる一冊。

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    2023年04月04日
  • 諦念後――男の老後の大問題

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    「ガンで死ぬことは、特急券を確保することに似ている」「還暦の男は多くの場合、独善的なオヤジに仕上がっているもの」「老後で大事なのは単純作業に身を投じること」「先送りこそ人類が生み出した最高のノウハウ」「結局、死というのは本人にとっては一瞬の通過点でも、残された人間にとっては膨大な残務処理の集積体」「無意味であれ、無駄であれ、悪あがきであれ何らかの活動を。動かない生活が病気を呼び寄せる」「視野を狭くするのは見栄だ」心に留めておきたい言葉に溢れている。合掌。

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    2023年03月15日
  • 小田嶋隆の学歴論

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    自分も奥の部分で学歴に拘泥している自覚はあるから、それを言語化されると、ちょっと緊張する。勉強は、その仕方の不器用を自認しているけど、それをいくらか効率よくやれたとしても、青春謳歌との両立は不可能だったと認識している。なんか実力不足を可視化したみたいな気がするけど、まあそういうこと。あと、確かにプロフィールの学歴は気にします。それによって棚に戻したりすることも、はっきりいってあります、ハイ。

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    2023年02月07日
  • 東京四次元紀行

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    短編集。23区を舞台とし、各区での異なった
    人物同士のエピソードが連なる。
    同じ人物が現れることもあるが、基本的に
    繋がりは気にせず読める。

    最初は一つ一つの短編が繋がっていくのかと
    思っていた。実際前半は登場人物が関わった人物の
    過去やその後が描かれるなどしているので
    そういった考えもあったように感じるが、
    後半は一話完結したエピソードが多い。

    描かれるストーリーはどれもなんとなく
    寂寥感が漂う。道でばったり出会った変人、
    愛憎絡まる親子、人に言えない過去を持つ少年。
    話は展開するでもなく、収束するでもなく、
    日記の一ページのような出来事で終わり、
    それから10年後20年後というように

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    2023年01月22日
  • 東京四次元紀行

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    東京23区をテーマにした短編小説。一つ一つが微妙につながっていたり、全然つながってなかったり。
    日経新聞の書評か何かで面白そうだったので読んでみた。
    一つ一つが短いので、まぁ短編だからしょうがないけど、なかなか共感までの行かなかった。
    一方で、自分も40年以上首都圏に住んでいると、23区は何某かの形で行っているわけで、それを思い出しながら自分の思い出や経験を日記みたいに書いて残してみようかな、という気にはなった。

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    2022年12月16日
  • 小田嶋隆の学歴論

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    「人はなぜ学歴にこだわるのか」の焼き直し。
    日経ビジネスオンラインの関連記事を少しだけ付けたしただけ。
    ご遺族への寄付、というほどの意味合いか…

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    2022年12月06日