【感想・ネタバレ】ア・ピース・オブ・警句 5年間の「空気の研究」2015-2019のレビュー

あらすじ

桜を見る会、検事長定年延長、新型コロナ対策。
延々と続く無責任体制の空気はいつから始まった?
現状肯定の圧力に抗し続けて5年間
「これはおかしい」と、声を上げ続けたコラムの集大成。

「五輪と政権に関するあまりによく似た事件の繰り返しに慣らされ、
感覚を鈍磨させられた、それが日本の私たちの、この5年間だった。
自分たちがいかに狂っていたのかを、その狂気の勤勉な記録者であったオダジマに教えてもらうという、
得がたい経験を本書から得ることになる。ぜひ、ご自身の記憶の消えっぷりを確認してほしい」(まえがきより)

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Posted by ブクログ

小田嶋隆が、日経ビジネスの電子版に連載していたコラムを一冊の本にまとめたもの。コラムニストとしては、内田樹と並んで、この小田嶋隆は好きだ。空気を読まなずに自分の考えをきちんと書く正直さと誠実さを感じるし、何より、ユーモラスで諧謔的な内容と文体は、それだけで面白い。

内容とは関係がないが、このコラムが日経ビジネスに連載されていたというのは、面白い。内容は、ビジネスとはほとんど関係のないものだ。
が、実は日経のビジネス「以外」の記事には意外と面白いものがある。
武智さんのサッカー記事や、大岡山通信、王座戦の観戦記、岸本葉子さんのコラム、土曜日の読書欄、B 級グルメ記事、など、面白い記事が沢山ある。言えば、「私の履歴書」もビジネスマンばかりが登場する訳でもないし、時に林真理子のなかなか色っぽい小説が連載されたりする。
誰か、そういう人選に長けた人がいるのだろう。

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2020年11月23日

Posted by ブクログ

連載時に読んでたものもあったがあらためて再読

この本でピックアップされていた話はそこまででもなかったが、切り口が好みに合っていて、今後新しいものが読めないのはとても残念

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2024年06月16日

Posted by ブクログ

メロドラマに感動するというのは、普段の自分より賢くなるということではなく、自分の規矩を取っ払い眠っている思い切り愚かな感情を解放させること。オペラでも義太夫でも、そこでは誰もが感情過多で、大袈裟で、身勝手で、常に自己憐憫の虜になっている。しかも、彼らは、たやすく激発し、ことあるごとに自暴自棄に陥っている。不穏極まりない激情、ちょっとしたことで腹を切るだの死ぬだのといった直情径行が日常の中で普通に展開されているのだ。でも、この理屈では説明できない愚昧な感情の体現が、時代を超えて人の心を打ち続けてきている。距離をとり斜に構えて客観視を気取る賢しらへの強烈な警句が実に心地よかった。

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2020年06月13日

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