小田嶋隆のレビュー一覧

  • 小田嶋隆の友達論

    Posted by ブクログ

    「友達」という存在は、自分の年齢と共に変わってきます。
    特に濃密なのは、中学・高校時代でしょうか。
    「青春って、すごく密なので」という、仙台育英高の監督の言葉にみんなが共感したのは、そういう理由もあずかっているのだと思います。
    小田嶋隆さんは、「友達」についてどう考えているのでしょうか(故人なので、過去形にすべきなのでしょうが、まだ受け入れられていません)。
    小田嶋ファンにとっては、とても興味深いテーマです。
    まさか賛美することはあるまい。
    でも、じゃあ、どのように定義、位置付けをするのでしょうか。
    位置づけをした上での距離感も含めて、大いに関心があります。
    本書で小田嶋さんは、「友達」という

    0
    2023年01月14日
  • 東京四次元紀行

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    昭和も平成もずいぶんと遠い。私が子供のころの戦時中より遠い。ちょっと泣きたい。堅気じゃない人書かせるとうまい

    0
    2022年12月05日
  • 東京四次元紀行

    Posted by ブクログ

    いろいろな試作的短編を集めたもの。断片集とでも言えるかも。残念ながら著者が死んでしまったため、このあとどういう方向に向かうことになるのか知ることはできない。

    0
    2022年12月03日
  • 東京四次元紀行

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    著者の遺作となる最初で最後のショートショート。
    著者が生まれ育った東京で見たり聞いたり経験したりしたことが再構築されて小説化されている。
    夫々の作品は、一部を除いて著者の子供時代からの経験や記憶が基になっていると思われるが、内容は違っても自分自身も似たような経験をしていたような気がする。
    おそらくこの小説の読者は、皆が似たような感覚を持つのではないだろうか。
    それだけ普遍的な内容を含む作品だと思う。

    0
    2022年09月25日
  • 東京四次元紀行

    Posted by ブクログ

    ゆっくりな日も。進む日も。
    まるで晩酌のように、好きな区から気の向くまま楽しみました^^

    知ってる東京と知らない東京。
    その中で生きる登場人物たちは、みんなそれなりに不幸だった。その仕方ない人間くささが切なくて魅力的で、ジタバタしてばかりの自分も励まされたような気持ちになりました。

    小田嶋さんの書く文章はとても素敵でした。
    特に私の育った区の表現は言い得て妙で、小田嶋さんと地元トークをしているかのような親近感がありました。

    ふとした時にまた読み返したいなと思います。 

    0
    2022年09月08日
  • 日本語を、取り戻す。

    Posted by ブクログ

    はじめて著者のコラムを読んだのはバグニュースというパソコン雑誌だった。80年代半ばで高校生の頃だった。独特の語り口と考え方にすぐ夢中になったが、就職してからは疎遠のままであった。
    訃報を受け、久々に著者の作品を手に取った。題材は社会的なニュースになり、より広範な人たちに向け警鐘を鳴らすような内容に変わったが、切れ味のある論評と小粋なユーモアは変わらない。
    冥福を祈ります。

    0
    2022年09月18日
  • 東京四次元紀行

    Posted by ブクログ

    この本をまさに読もうとしたときに、訃報を知った。
    本当に残念、悲しく寂しい。

    コラムニスト、いや文筆家として、誰よりも才能にあふれている人だと、私はいちばんに尊敬していたのです。
    あの辛口エッセンスが大好きだったのだ。

    この本も洒脱の効いたエッセイと思って読み始めたところ、なんと小説ではないか!
    (実は文京区から読み始めたので、まだ小説だとは気づかなかった(^^;)


    まさか小説にも挑戦していたとは・・・この先が続かないのが本当に残念無念。

    岡康道さんとの長い付き合いでの掛け合いも好きでした。岡さんの訃報を知った時もびっくりしたのに、まさかでした。

    ご冥福をお祈りいたします。

    0
    2022年06月28日
  • 街場の平成論

    Posted by ブクログ

    平成元年は1989年、「ベルリンの壁」の撤去が始まった年であり、その後の東西ドイツ統一、ソ連を含めた東側陣営の崩壊、東西冷戦の終結へと向かっていく最初の年であった。また、この年の12月29日には、日経平均株価が38,915円の最高値をつけ、バブル経済の絶頂を迎えている。この年が絶頂であったということは、平成の時代を通じて、日本の経済は停滞あるいは衰退を続けていったということだ。
    平成が終わったのは、平成31年、2019年のことだ。昭和が終わり平成が始まったのは、昭和天皇のご崩御によったわけであるが、平成が終わり、令和が始まったのは、平成天皇・明仁天皇が自ら退位の意思を示されたからであった。

    0
    2022年06月11日
  • 人生の諸問題 五十路越え

    Posted by ブクログ

    岡康道さんが鬼籍に入られたことが残念だが、「ショーケンの全盛期の短さが天才的だった」ことに通じる思いを抱く。

    0
    2022年01月08日
  • 超・反知性主義入門

    Posted by ブクログ

    人間が感情生物であるからこそ
    「社会的な障壁を貫く本音」なるものが、判官贔屓とはまた違った意味で下駄を履き、SNSで闊歩する羽目になっているのかもしれない。

    0
    2021年10月11日
  • 街場の平成論

    Posted by ブクログ

    内田が、編集した各界の有識者による平成論集。

    日本がアメリカの属国であるということをモチーフに戦後のステージを整理し、かつ平成を総括した内田の洞察には恐れ入った。そして、自分なりの平成論を書いてみたいと思った。

    一通り読み終わり、いろいろな視点があるものだと思う。
    中でも面白いのは、
    日韓平成史
    ポストヒストリー
    消費者主権国家
    個人から群れへ
    といったあたりか

    0
    2021年07月27日
  • 日本語を、取り戻す。

    Posted by ブクログ

    それぞれ連載時に読んだものも多かったが、このように1冊にまとめられると、しみじみ日本語を壊され続ける日々であることが実感できる。指摘しようが責めようがどんどんひどくなる。政治家、官僚、企業経営者…
    日本語が壊されることは日本が壊されること。こんな国、さっさと捨ててしまいたいが、ちょっと海外へ、さえもできない日々。なんとかこの国を持たさないと自分が持たない。小田嶋さんのコラムを読んで溜飲下げてるだけではダメなのだ。

    0
    2021年03月20日
  • 日本語を、取り戻す。

    Posted by ブクログ

    タイトルはどうあれ、いつもの小田嶋氏のエッセーである。過去5年くらいの中で政治、経済、芸能まで、多彩なボキャブラリーで評論が展開される。独特の語り口が次も読みたい、という衝動に駆られるのがすごい。

    0
    2021年02月27日
  • 災間の唄

    Posted by ブクログ

    小田嶋さんのTwitterをフォローしたのは2015年ごろか。知人が勧めてくれた。今まで誰かのTwitterのフォローを勧めてくれたのは彼女しかいない。とても感謝している。
    いつも横書きで読んでいるので、最初わりと読みにくかった。横書きの本は嫌いだが、これこそは横書きにしてほしかったような。
    1ページに詰まっている情報も多い。140字に凝縮されているtweet、それをまた厳選してあるわけだから。こちらも思い出しながら、考えながらなので、そう簡単に進まない。
    「災間」まさに災間の10年だったのだなぁ。

    0
    2021年02月15日
  • 日本語を、取り戻す。

    Posted by ブクログ

    いちいちごもっとも!
    さすがコラムニスト!
    言葉に敏感ですね。

    一番強い印象は「安保関連法案に対する理解が進んでいない」というクダリ。
    何となく聞き流していたけど、国民を確かにバカにしているよね。ちゃんと理解していたから、反対した人がたくさんいたんだよ。
    憲法改正(改悪?)議論もそんなふうに片付けられたら、声を上げなくてはならない!

    0
    2021年01月19日
  • 人生の諸問題 五十路越え

    Posted by ブクログ

    残念ながら先日亡くなられてしまいました
    CMプランナーの岡康道氏と、人気エッセ
    イストの小田嶋氏は高校の同級生なのです。

    その二人の対談集です。

    でも同級生同士の対談なので、思い出話か
    らスポーツネタまで、あっちこっちと話が
    飛びますが、二人とも世界を見る洞察力が
    非常に高いです。

    しかも高校生の頃から世間をナナメに見て
    いて、流行に流されるわけでもなく、一人
    の世界に入り込むのでもなく、歩むべき
    人生を歩んできたのだなあと感じます。

    当時還暦も越えたお二人ですが、特に小田
    嶋氏にはもっともっとこれからも世間を
    ナナメ切りしてほしいと願います。

    0
    2020年12月25日
  • 災間の唄

    Posted by ブクログ

    敬愛してやまないコラムニスト、小田嶋隆さんの新刊です。
    小田嶋さんがライフワークにしているツイッターに投稿した短文をまとめ、新進気鋭のライター、武田砂鉄さんの解説を付けたのが本書。
    投稿した期間は、2011年~2020年。
    つまり、東日本大震災から現在のコロナ禍までという「災いの間」。
    これが本書のタイトルになっています。
    いや、読み応えがありました。
    ソフトカバー、366ページに、おびただしい量の小田嶋さんの投稿が載っています。
    その中から、「これぞ小田嶋節」というのを、独断と偏見でご紹介します。
    【2011年】
    ・テレビや新聞などの既存メディアを相対化するところまでは理解できる。問題点を指

    0
    2020年12月15日
  • 日本語を、取り戻す。

    Posted by ブクログ

    新聞の書評で知った本。辛口ながらユーモアたっぷりのコラム満載。
     人は言葉で考え、その考えを言葉で伝える。改めて、言葉の重要性を再認識した。政治の世界でこれほど言葉が乱れている事に驚くと同時に、もっと自分自身興味を持たなければと思った。

    0
    2020年11月18日
  • 転換期を生きるきみたちへ

    Posted by ブクログ

    中高生にとって必読の書であるのはもちろん、私たち大人も読んでおくべき1冊。
    以下、印象に残ったフレーズを。

    「この世に『最低の学校』というのがあるとすれば、それは教員全員が同じ教育理念を信じ、同じ教育方法で、同じ教育目標のために授業をしている学校だと思います(独裁者が支配している国の学校はたぶんそういうものになるでしょう)。でも、そういう学校からは『よきもの』は何も生まれません。これは断言できます。」(p10:内田樹)

    「疑うというのは『排除する』とか『無視する』ということとは違います。『頭から信じる』でもなく、『頭から信じない』でもなく、信憑性をとりあえず『かっこに入れて』、ひとつひとつ

    0
    2020年05月14日
  • 人生の諸問題 五十路越え

    Posted by ブクログ

    両氏は僕よりちょっと上ですが、生きてきた時代感はほぼほぼ同じで共感できるエピソード、センテンスが多くありました。「やっぱ、そうだよな〜」と思えて、なんとなく勇気をもらえたような気がします。一方、東京出身者や、さらには早稲田OBの方が読んだらもっと面白いんだろうな、とも。

    0
    2019年10月10日