小田嶋隆のレビュー一覧
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「友達」という存在は、自分の年齢と共に変わってきます。
特に濃密なのは、中学・高校時代でしょうか。
「青春って、すごく密なので」という、仙台育英高の監督の言葉にみんなが共感したのは、そういう理由もあずかっているのだと思います。
小田嶋隆さんは、「友達」についてどう考えているのでしょうか(故人なので、過去形にすべきなのでしょうが、まだ受け入れられていません)。
小田嶋ファンにとっては、とても興味深いテーマです。
まさか賛美することはあるまい。
でも、じゃあ、どのように定義、位置付けをするのでしょうか。
位置づけをした上での距離感も含めて、大いに関心があります。
本書で小田嶋さんは、「友達」という -
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この本をまさに読もうとしたときに、訃報を知った。
本当に残念、悲しく寂しい。
コラムニスト、いや文筆家として、誰よりも才能にあふれている人だと、私はいちばんに尊敬していたのです。
あの辛口エッセンスが大好きだったのだ。
この本も洒脱の効いたエッセイと思って読み始めたところ、なんと小説ではないか!
(実は文京区から読み始めたので、まだ小説だとは気づかなかった(^^;)
まさか小説にも挑戦していたとは・・・この先が続かないのが本当に残念無念。
岡康道さんとの長い付き合いでの掛け合いも好きでした。岡さんの訃報を知った時もびっくりしたのに、まさかでした。
ご冥福をお祈りいたします。 -
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平成元年は1989年、「ベルリンの壁」の撤去が始まった年であり、その後の東西ドイツ統一、ソ連を含めた東側陣営の崩壊、東西冷戦の終結へと向かっていく最初の年であった。また、この年の12月29日には、日経平均株価が38,915円の最高値をつけ、バブル経済の絶頂を迎えている。この年が絶頂であったということは、平成の時代を通じて、日本の経済は停滞あるいは衰退を続けていったということだ。
平成が終わったのは、平成31年、2019年のことだ。昭和が終わり平成が始まったのは、昭和天皇のご崩御によったわけであるが、平成が終わり、令和が始まったのは、平成天皇・明仁天皇が自ら退位の意思を示されたからであった。
平 -
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残念ながら先日亡くなられてしまいました
CMプランナーの岡康道氏と、人気エッセ
イストの小田嶋氏は高校の同級生なのです。
その二人の対談集です。
でも同級生同士の対談なので、思い出話か
らスポーツネタまで、あっちこっちと話が
飛びますが、二人とも世界を見る洞察力が
非常に高いです。
しかも高校生の頃から世間をナナメに見て
いて、流行に流されるわけでもなく、一人
の世界に入り込むのでもなく、歩むべき
人生を歩んできたのだなあと感じます。
当時還暦も越えたお二人ですが、特に小田
嶋氏にはもっともっとこれからも世間を
ナナメ切りしてほしいと願います。 -
Posted by ブクログ
敬愛してやまないコラムニスト、小田嶋隆さんの新刊です。
小田嶋さんがライフワークにしているツイッターに投稿した短文をまとめ、新進気鋭のライター、武田砂鉄さんの解説を付けたのが本書。
投稿した期間は、2011年~2020年。
つまり、東日本大震災から現在のコロナ禍までという「災いの間」。
これが本書のタイトルになっています。
いや、読み応えがありました。
ソフトカバー、366ページに、おびただしい量の小田嶋さんの投稿が載っています。
その中から、「これぞ小田嶋節」というのを、独断と偏見でご紹介します。
【2011年】
・テレビや新聞などの既存メディアを相対化するところまでは理解できる。問題点を指 -
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中高生にとって必読の書であるのはもちろん、私たち大人も読んでおくべき1冊。
以下、印象に残ったフレーズを。
「この世に『最低の学校』というのがあるとすれば、それは教員全員が同じ教育理念を信じ、同じ教育方法で、同じ教育目標のために授業をしている学校だと思います(独裁者が支配している国の学校はたぶんそういうものになるでしょう)。でも、そういう学校からは『よきもの』は何も生まれません。これは断言できます。」(p10:内田樹)
「疑うというのは『排除する』とか『無視する』ということとは違います。『頭から信じる』でもなく、『頭から信じない』でもなく、信憑性をとりあえず『かっこに入れて』、ひとつひとつ