小田嶋隆のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
私が、AIにクリティカルシンキングをさせる時のペルソナは、小田嶋隆だ。
この本は、2011年の東日本大震災から、2020年の新型コロナウイルスまでの期間の小田嶋さんのツイート(そう、Twitter時代の当時はまだポストじゃなかったのだな)を、砂鉄さんが選んだリミックス。最古は今から14年も前のことなので、今さら読み返す価値が果たしてあるのかと少し疑問にも思いつつ、小田嶋さんの書く文章はよく読んでいたので、今さらながらページをめくってみた。
確かに忘れかけて・忘れていた出来事も多いのだけれど、読み進めていくと、今の出来事まんまのことが想像以上に次々と出てくる。無責任な政治、憎悪とヘイトによる -
Posted by ブクログ
(2016/10/15)
中高生に、とあるが、我々大人が読んでも十分学べる内容。
物事の考え方を、平易なことばでみごとに説明してくれている。
小田嶋さんの成功者村上龍への食いつきは面白い。「会社員」という仕事がないと。
村上龍は成功しているから会社員をはずしていると。
確かに、13歳のハローワークに上がっている仕事で食っていける人はごくわずか。
みな「会社員」として何とか生きている。
白井さんの「意味」には際限はない、というのはなるほど。
本能的欲求は限度があるが、誰も持っていないものを持つ、という欲求には切りがない。
そこにはまったら最後だな。
戦争中における「国」とは、国民でなく国体 -
Posted by ブクログ
一言、面白かった。
小田嶋さんの書物は初めて。コラムニスト独特の出来事に対する切り口、感じかた、その変化球的な伝え方は、他のコラムニストでもありますが、ユニークさと自虐的なこと、相手をいじり、ここぞというときはこれでもかと言うくらい書きのめす。
「日本を取り戻す」は、安倍元首相が使ったフレーズ。主語や目的語等何もない。とは言え、戦後進駐軍に押し付けられた憲法は、彼にとっては(お祖父さん)出来損ないと考えていたのでしょう。で、憲法改正を高らかに唱えることを、少し逸らして言ったフレーズなのでしょう。
これに限らず、安倍元首相から発する言葉は、エモーションに訴えるものが多く、実はさっぱりわからな -
Posted by ブクログ
人気コラムニストの単行本ですが、2022年と
なっては若干古い気がする、安倍政権につい
で書かれた内容が大半です。
なのでタイトルの「日本語を取り戻す」とい
うのも、安倍政権のキャッチコピーであった
「日本を取り戻す」をもじっています。
しかし岸田政権の今であっても読むに値する
内容です。
それは著者の主眼は「日本語を取り戻す」こ
とを目的としているからです。
政治家を筆頭にマスコミも含めて、ここ10年
ばかり、言葉がぞんざいに扱われている、と
著者が感じているからです。
政治家は意味不明な答弁、マスコミは些細な
言葉の揚げ足取り、と言葉を大切にしていな
いと著者は嘆きます。
それ -
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Posted by ブクログ
ネタバレー私たちが暮らす世界では、なぜ〝ことば〟がここまで空疎なものになってしまったのか!?ー
この紹介文に惹かれて手に取った。おそらく、安倍政権の政策に対する批評本、と言う紹介文だったら手に取らなかったと思う。なぜなら、私は「日本語」に興味があるから。政治・経済よりも「言葉」。
正直、政治も経済もよく分からない。最低限、社会人なのだからと自分に言い聞かせて、いくつかのニュース番組を見たり、新聞を読んだりはするが、何が問題になっているのか、いまいち理解できなかったり、用語がわからなかったりすることもある。
だから、安倍さんの政策について、正しく賛同も批判もできないと自覚している。
それでも、適切に表現 -
Posted by ブクログ
ここ数年の間に、雑誌などに書かれたものを集めたコラム集。安倍前総理をはじめとする、政治家、あるいは政治そのものに関すること。また、マスコミ、メディアに関することが多く書かれている。
森友学園問題、加計問題、中央官庁の障がい者雇用水増し問題、色々な事件でのデータや記録改竄・廃棄問題、麻生大臣の武漢ウィルス発言問題、等々。他にも同程度の問題が沢山。
本コラムは、こういった問題に関する記録にもなっているが、あらためて、これらに関するコラムを読んでみると、一つ一つの案件のひどさ・馬鹿馬鹿しさについてが思い返されると共に、殆どのことについて、既に忘れてしまっていたことに驚いた。もちろん、コラムで読んでみ -
Posted by ブクログ
小田嶋隆が、日経ビジネスの電子版に連載していたコラムを一冊の本にまとめたもの。コラムニストとしては、内田樹と並んで、この小田嶋隆は好きだ。空気を読まなずに自分の考えをきちんと書く正直さと誠実さを感じるし、何より、ユーモラスで諧謔的な内容と文体は、それだけで面白い。
内容とは関係がないが、このコラムが日経ビジネスに連載されていたというのは、面白い。内容は、ビジネスとはほとんど関係のないものだ。
が、実は日経のビジネス「以外」の記事には意外と面白いものがある。
武智さんのサッカー記事や、大岡山通信、王座戦の観戦記、岸本葉子さんのコラム、土曜日の読書欄、B 級グルメ記事、など、面白い記事が沢山ある