遠田潤子のレビュー一覧

  • ミナミの春

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    大阪ならではの話。お笑いと人情コテコテ。ちょいちょい出てくる禅の言葉が馴染みがなくて違和感があった。

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    2025年09月19日
  • 人でなしの櫻

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    私には登場人物の心情は理解できないけど、先が気になって読むのをやめることはできませんでした。
    みんな傷ついて傷つけて生きていて、読むのが辛くて、でも読まずにはいられない、そんな本でした。

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    2025年09月14日
  • 雨の中の涙のように

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    ネタバレ

    最終章で知れた、俳優でない堀尾葉介がよかった。
    実はトラウマ級の過去を持っていたなんて。
    明らかに今までと口調が違うし、翼を救って自分も救えた。

    時代劇うんぬんから始まって、
    時代劇、、いつの話だろこれ、ついていけるかな、と思ったけどそれは最初だけで、結果普通に読めた。
    強いて言うなら、どの章もピシッとしまって終わるわけではなく、ふわ〜と、この章に出てくる人たちの人生はこれからも続くんだな〜という感じで終わった。それがこの本の特徴なんだろうけども、たまに物足りなさを感じた。
    炭で作った木琴を堀尾に渡すのはちょっと意味不明だったかも。自己満すごい。

    堀尾葉介、一般人に声かけられて返事しちゃうの、良い人すぎるよ、
    現実世界の芸能人で言ったら誰だろ?と思ったけどあんまり思い浮かばなかったなー

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    2025年08月08日
  • アンチェルの蝶

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    大阪で居酒屋を営んでる主人公藤太(とうた)の元に、幼馴染の秋雄が少女(ほづみ)を預けに来た
    少女の母いずみと藤太と秋雄 
    過去に何があったのかという話

    今の生活と、昔の少年時代と交互に話が展開
    ある事件をきっかけに忌まわしい方向へとねじれていく

    父親は仕事をせず、酒に酔って子どもを殴り、賭け麻雀をして借金をつくり、子どもを借金のカタに売る
    そんな親たちのもとで育つしかなかった藤太たち

    藤太 秋雄 いずみ 
    三人の過ごした時間はかげがえのないものなのに
    最低の夏休み それでも最高の日々

    蝶の羽化の失敗も
    まるで人生の行き詰まりのようで
    悲しくてやりきれない

    後半の展開はスリリングで
    少年時代のトラウマがそれぞれ暴走
    主人公は投げやりに生きていたけど
    生きると決め
    ほづみを守りきった
    それだけが救い

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    2025年08月07日
  • 冬雷

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    初めての遠田潤子氏の作品。鷹匠として養子になった代助。神社の巫女・真琴と恋仲になる。しかし養子先に実子が生まれ、疎まれる代助。ついに実子殺しの汚名を背負わされ、追い出される。18年後に新たな展開が待っていた。日本海側の曇り空、冷たい雨風、古くから伝わる因習、そんな独特の世界観がある。ラストはページをめくる手が止まらない。面白かった。

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    2025年07月26日
  • 雪の鉄樹

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    ネタバレ

    ⭐️3.5くらいの気持ち。

    ただひたすら重かった。
    文枝と郁也、双子の母親がどうしても好きになれない。

    雅雪に関しては当人でもないのに何もそこまで贖罪する必要は無いんじゃ…って気はしたけど不器用すぎる人なんだろうな。祖父が悪い。

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    2025年07月15日
  • ドライブインまほろば

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    全体的には、辛いストーリーだった。

    どんな悪人にも愛はあるんだな。
    というか誰も悪人になりたくてなるわけじゃないんだ。

    信用できる人に出会うことや、人を信用することは難しいかもしれないけど、、それでも誰かと語り合うことは大切なんだ。

    誰かの言葉でココロが動く。
    話すことでココロが動く。

    希望も絶望もあるけど、希望は人を強くし、未来を明るくする。


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    2025年06月01日
  • オブリヴィオン

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    ネタバレ

    ・「いつか」と「今さら」は似ている。どちらも辛い現実から逃避する呪文だ。「いつか」と唱えれば現実から眼を逸らすことができる。「今さら」と唱えれば現実を諦めることができる。

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    2025年03月04日
  • 雨の中の涙のように

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    遠田さん、相変わらずとても良い作品を書きます。今まで読んだことのないような視点から、それぞれの登場人物によって1人の男性にまつわるストーリーが語られていて興味深かった。最後の終わり方も考えさせられるものがありました。

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    2025年01月23日
  • 二周目の恋

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    二周目の恋ということで、ほろ苦い大人の恋物語を想像したけど、全ての短編がそういうわけではなかった。「海鳴り遠くに」の描写が綺麗だった。

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    2024年12月15日
  • 二周目の恋

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    小説のアンソロジーというものを初めて読んだけど、新鮮な感覚だった。当たり前だけど一作一作作者が違うから作風も文体も全然違っていて1冊のなかで色々なテイストを楽しめてよかった。
    特に一穂ミチさんと窪美澄さんの話が好き。

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    2024年12月08日
  • 冬雷

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    2017年第1回未来屋小説大賞受賞
    そして、初めての遠田潤子さん

    孤児であった主人公が、日本海側の小さな町の
    大きな力を持つ名家に引き取られることになる
    その家の跡継として優秀さを期待されて

    長編ミステリーです
    その町の立地、因習
    その家の血脈
    それらがミステリーに悲しく切なく許せない
    といった感情を加えます

    ミステリー以上に
    主人公が孤児であったことを認識して
    跡継として忠実な勤勉さで尽くしていく姿
    それが、弟の事件が起きるや
    親も町もあまりに冷たい仕打ちに苦悶する姿
    が、記憶に残ります

    本の紹介やあとがきに
    「嵐が丘」のような物語という依頼がきっかけだとあります
    私の嵐が丘知識は ガラスの仮面の作中劇です
    しっかり知っていたら、より楽しめたかもしれません

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    2024年11月30日
  • 紅蓮の雪

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    ふたごの姉が20歳の誕生日に実家の裏山にある城から飛び降りた。自殺だ。親に愛されず二人でけで生きてきたつもりだった。理由を教えず、なぜ姉は死んだのか。
    主人公の青年は大衆演劇に身を投じて原因を探していく。両親も親に愛されず育った、許されぬ血のつながった関係。新たな事実が浮かび上がる。
    最後に姉の自分への気持ちに気づいた主人公が切ない。
    自分探しと大衆演劇。知らない世界が見えてなおかつ上質なミステリー。面白い。

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    2024年11月16日
  • 雪の鉄樹

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    重い、けどそこが引き込まれる。
    中盤までなぜこんな状況なのかが全く分からず
    読むほどに謎が深まっていくけど
    後半読めば読むほど状況が明らかになって
    苦しいのに読む手が止まらない作品でした。

    雅雪への感じ方は人それぞれだろうなぁ〜

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    2024年11月03日
  • 月桃夜(新潮文庫)

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    好きな作家、遠田潤子のデビュー作。現代の海のはなしと江戸時代の奄美の鳥のはなしで構成されたファンタジー。「これがデビュー作か⁈」というくらい、素晴らしい秀作だ。
    奄美の暗く、希望のない生活。囲碁という希望。禁断の愛に山の神、悪神。不思議な空気感と蜃気楼のように進む話。絶望で終わることなく、最後に前に進む道標を示す。
    「この世の終わりで、また」

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    2024年10月21日
  • 緑陰深きところ

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    ネタバレ

    途中まではいらいらして読みました。主人公に全く共感できず、ひとりよがりの傲慢な老人の思考回路がめちゃめちゃ腹立たしかったです。暗くて重い人生を選んで、いつでも別の選択肢があったのにそれに気付かず、自分中心の道ばかり選んでいるのに、人の所為にしているし、浅はかにもほどがあると思いながら読みました。

    それに比べ、周りの人の善良なこと。兄の死を知ったところからは、ざまあみろと思いましたね。ただ、共感は全くできませんでしたが、それだけ没入しながら読めました。遠田さんの作品としては、他の作品の方が好きですが、これはこれで面白かったです。

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    2024年10月05日
  • カラヴィンカ

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    しがないミュージシャンが歌姫の自伝の執筆を受けるところから物語は始まる。
    古い田舎の権力者、藤屋と斧屋を巡る因縁。父と母、親と子の因縁と確執。ここまで描かないと純愛は表現できないのか。
    面白い。一気読み。

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    2024年09月28日
  • 雪の鉄樹

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    祖父と暮らす庭師の男。恋人が犯した殺人事件を償うために不合理なまでの被害者の母の仕打ちに耐え子育てを手伝う。恋人が出所する日が近づく中、中学生になった子供が暴れ始める。
    複雑に絡んだ育ちと感情。
    面白い

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    2024年08月31日
  • アンチェルの蝶

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    親ガチャ
    どうしょうもない生活を強いられた子供たち。
    アルコール中毒、バクチ中毒、暴力中毒の下で暮らす子供たち3人の成人後の物語と子供時代の話が交互に語られる。
    大阪の下町で曲者相手に営業する汚い居酒屋に幼馴染の弁護士が現れて10歳の少女を置いていく。かつて3人のうちの1人の少女の娘だという。
    そこから3人の悲惨な過去が甦る。DV、育児放棄、借金のカタでの強要。その復讐。
    意外な過去が追いかけてきて悲惨な結末を迎える。
    人は強く生きられるけど脆い。純愛を信じる物語。
    面白く、凄い。

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    2024年08月25日
  • 緑陰深きところ

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    コンテッサ1300クーペに乗って兄を殺しに行く。
    物騒なロードノベルの始まりだ。そんな古い車で、70代の男がなぜいまさら兄を狙いに行くのか。しかも途中で追いかけて来た、金髪のひょろっとしたホームレスの兄ちゃんとともに。

    兄の征太郎が、幸せにすると誓った嫁が死んだからなのだが、復讐に出る弟の紘二郎にはそうするわけがあった。そして、追いかけて来たリュウは不良な中古車を売っただけの若者なのか。

    遠田潤子、やっぱり毎度のことながらその理由が気になって一気に読んでしまった。全員悪者ではないのに、どんどん人生の歯車が狂って行く様はすごい。

    先に逝くのは不幸だが、看取ってくれる人がいるのは幸せと言うのだろうか。

    そして幽霊医院の戸を叩いてみるのも悪くはなかったみたいだ。

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    2024年08月18日