遠田潤子のレビュー一覧
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暗くて重くて辛くてたまらないのに、遠田さんが紡ぐ物語の最後にはいつも必ずかすかな光が見えます。
想い合っていた女性と無理やり引き離されたうえに、彼女を奪い去った兄によって彼女とその娘が殺されてしまった。その兄から半世紀近く経って届いた葉書を見て、兄を殺しに行く決意をする主人公。そしてなぜだかその地まで同行することになる若者。
主人公ほどには歳を取っていませんが、同じく昭和から令和を生きている者として、さらには登場する大阪に馴染みがある者として、こんな話が実際にあるわけはないけれどあるかもしれないと思わされます。
これもひとつのハッピーエンド。
余談ですが、『ボックス!』と舞台がかぶって -
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以前読んだ著者の『雪の鉄樹』が重苦しい展開だったこともあり、本書もその傾向かと読み始めた。
そんな思いを裏切るような話が続く。
第2章など、ハッピーエンドなハートウオーミングな物語。
各章に端役的に顔を出す俳優の堀尾洋介は、ずば抜けた容姿と才能の持ち主で、人気のアイドルグループから独立して俳優としても確固とした地位を築いている。少しも気取ったところのないそれでいて完璧なスター。
彼の訪ねた店は、スターが訪れた店との評判で行列の賑わいとなり、周りの人びとに幸運をもたらす天使のような存在。
しかし、中盤から彼の家族が描かれ始めると、次第に不穏な雰囲気が漂いだし、最終章の「美しい人生」では彼の知られ -
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因習村といえばそうかもしれない。いま巷で話題だし。私はそれに詳しくないけど。
普通の人間にはそこまで馴染みがなく、だからどこかファンタジーに見てたものが、終盤畳み掛けるにつれ「ここまでとは」という気持ちになるのが、ファンタジーを越えられたような感覚になってよかった。
ファンタジーが過ぎるとどこか身を引くような気持ちになるのだけど、代助は始終正しくあろうとし聡く、聡くあろうとするだけの人間だった。彼を囲むものと彼自身の生々しさとのギャップが面白さの一つだと思う。
ミステリー部分も面白かったし、人間関係も非常に満足で終えられた。自分勝手な人間がいるし真っ当なふりして許されざる事を宣う人間もいるけど -
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どんだけ不幸自慢すんねん!って感じの不幸な人ばかり…
まぁ、自慢したい訳やないにしても…
メインの登場人物だけで…
親にひどい虐待されて、親を金属バッドで…小学生
ひどい親に育てられ、援交クラブみたいなので荒んだ生活を送ってる兄弟、で弟は殺され、自分も人殺し…
最愛の娘を事故で亡くすけど、事故を起こした当事者が自分の母親…ツラい
何か、不幸の、オンパレードやけど、この先も、これが続くとなると、やりきれん…
しかし、小学生に
「…生まれてきて…なんにもいいことなかった」
「僕はなんで生まれてきたんやろ。なんで…」
「生まれてけえへんかったらよかった」
って言われてしまう育て -
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たらしの家系って…
どんな家系やねん!
多少、羨ましくもないではないけど^^;
努力せんと、家系だけでモテるのなら!笑
主人公の周り、ココロが壊れてる人ばっかり…自身も含めて。
おじいちゃんなんか、情が分からんって、サイコパスか?
ある殺人事件(無理心中)が原因で、自身を含め、周りの皆んな崩れていく…
しかし、凄い空回りというか、12年もの償いは、何やったんやろ…
自身が起こしたというより、自身も傷を負った1人とも言えるのに。
自己解釈やけど、償いやないんやろうな。自分の居場所というか、そういうのを求めてやってた気がする。
事件とか起こす前に防ぐとしたら、あのおじいちゃんを覚醒させんとあ -
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妻殺しの罪で服役して、シャバに出てきても、もう何もないって感じ。
人とかかわりたくない、ひとりで生きていく!そう決心したはずやけど…
しかし、かかわる人、かかわる人、訳あり過ぎる!
実兄は、893。
妹を殺された義兄は、真面目な大学の先生のはずが…
更にお父ちゃんを待つ隣りの娘。
自身は、特殊な能力がわざわいして、ギャンブル依存症の父親を…
やっぱり、変にお金に変えられるような能力とかあると、
それを利用しようとする人
嫉妬する人
色々、絡んでくる。
自身の希望と関係なく…
関係ないけど、それが原因で不幸の連鎖…
こんなんなら、自分の存在自体を否定したくなるな…
自身は一度、底辺から抜け -
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算数障害物(ディスカリキュリア)と無国籍
二つの原因が絡み合って、27年間果てのない苦しみに縛られてきた透
結婚して13年 、子を産めなかったと理由だけで、夫と義母から一度も人間として認めてもらえなかった千穂
あることがきっかけでふたりは出会い、愛を知らない男と愛を忘れてしまった女の逃避行がはじまる
なぜ命に価値があるのか
なぜ生は善いことで、死は悪いことなのか
命の大切さなんて当たり前のことのように言うけど、それを知らないものにとっては当たり前じゃない
人を殺しながら生き続けた、逃げ続けた暮らしに幸せはおとずれるのか
蓮のつぼみが朝日の光の下、笑うように、嬉しそうに花弁を開くのだろう