遠田潤子のレビュー一覧

  • 雨の中の涙のように

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    ネタバレ

    人生の苦しみから救ってくれるきっかけはは幸せを手に入れることだけではない。心の傷がいつか天使となって救ってくれるのではないか。そう信じたくなる作品でした。
    葉介が自分の呪いから解放されて、「どこへでも」と答えた最後に希望を感じます。

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    2026年03月15日
  • 天上の火焔

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    父との葛藤、子との葛藤、普遍的なテーマだけど、備前の窯元という極めつけの伝統職人の成長の世界を描きながら、その葛藤を赤裸々に語る。親父っていうのはずるいなと思いつつ、そう思う自分もずるい親父になるからなぁと、どうしても自分にも重ねてしまう。とても読ませる物語です。

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    2026年03月11日
  • 天上の火焔

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    プロローグ

    芸術は爆発だ!の一冊
    爆発と言っても、ベクトルは内から外ではなく
    外から内にだ

    窯の中の温度と己の脳内の温度が共にある種の
    到達点に達しようとしている

    予測のできない未来に只々静観を決め込んだ己と
    対峙した!


    本章
    『天上の火焔』★5
    これまたブク友さん高評価の一冊
    そして、これまたお初の遠田さん♪

    いゃ〰素晴らしいの一言

    親、子、孫、(ひ孫)に渡る歪な家族の物語
    飛び抜けた芸術家は、ある意味人間としては
    欠落している
    欠落している箇所が多ければ多いいほど、それは
    突出するのかもしれない、、、

    ただ、それらが瓦解した時、本当の“家族”
    本当の“愛”を知りそして、“人

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    2026年03月03日
  • ミナミの春

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    最初は暗い話だなあと思いながら読んだけど、徐々に話が繋がってきて最後はピタリと着地。
    傑作と思います

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    2026年03月02日
  • 二周目の恋

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    全部の話が読みやすく、おもしろかった

    特に、綿矢リサさんの「深夜のスパチュラ」は、バレンタイン前夜の片想いする女の子の焦る心情の文章が共感すると共に引き込まれてた。

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    2026年02月23日
  • 天上の火焔

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    備前焼窯元一家の再生と継承を描いた物語。

    伊部の町の天上火窯の窯元で祖父は、人間国宝・深田路傍として名を馳せている。
    祖父の器は遊びとゆとりがあり、気持ち良くて心が浮き立つ。
    父・深田天河の器は、綺麗だけど哀しいと感じてしまう。

    城は祖父に可愛がられいたが、父は冷たく話すらしてくれなかったことに悩み苦しんでいた。

    陽と陰のような祖父と父の間で悩み苦しんでいた城は、祖父が亡くなり、祖母も亡くなって父も病に侵されていることを知り、高校卒業後京都の大学へ行ったままだったが、卒業後に伊部へ帰る。

    やがて、身体の動きがままならなくなった父からこれまでのことを聞き…。

    なんとも不器用な男たちだ…

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    2026年02月20日
  • 天上の火焔

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     感動しました❢

    「優しい言葉、温かい言葉、泣かせる言葉、無責任に褒めたり励ましたりする言葉には気を付けろ。大きな声で大きなことを言ったり、人を安心させたり気持ち良くさせたりすることを言うやつは胡散臭いんだ。君という人間に向けてではなく、たくさんの人間に向けて喋るやつは信用するな」

     「人を成長させてくれるのは気持ちのいい言葉じゃない。いつまでもそこにとどまっていたい、浸っていたいと感じる優しい世界じゃない。君を成長させてくれるのは優しく染み込んでくる言葉じゃなくて、疑問を持った言葉、違和感を言って憶えた言葉、もっと言うと君を不快にし、苛立たせる言葉だよ」

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    2026年02月10日
  • ミナミの春

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    女性漫才カサブランカのチョーコとハナコを軸に2回の大阪万博の間の人間模様を描く短編6作。
    カサブランカに憧れて漫才を始めたはんだごてのハルミは震災で亡くなった。その娘の彩の結婚式にはんだごてが復活する。これが全体の大きな流れ。
    そこに、さまざまなエピソードが挟まる。
    母の復讐。
    一曲だけヒットした作家と歌手。
    戎橋で出会った3名の女子。
    重い父親の愛情。

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    2026年02月02日
  • 天上の火焔

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    期待を裏切らない重厚な遠田劇場。

    舞台は岡山県備前市・伊部。

    包容力があり温厚な人間国宝の祖父・路傍。
    冷徹で体温を感じさせない轆轤の名手、父・天河。

    正反対の二人の狭間で育った城の視点から愛憎と葛藤が描き出されていく。

    1300度の炎がうねる窯とは裏腹に親子の関係は凍りついたまま。
    天河が一人息子に向ける非情な言動には、思わず怒りすら込み上げた。

    だが終盤で明かされる真実に心を揺さぶられ胸が締めつけられる。
    求めていたものは皆同じで何一つ違わないのに。

    静謐な筆致の奥に情念が静かに燃え続ける。

    熱と余韻が長く心に残る一冊。

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    2026年01月22日
  • 天上の火焔

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    備前焼の窯元一家の物語。人間国宝の祖父、轆轤の名人の父は陽と陰。子どもながらに確執を感じながら、その狭間で苦しむ息子の城。
    三世代の対照的な男の人生が、焼き物を通してドラマティックに描かれていて、その世界にぐんぐん引き込まれていった。
    三人の中で一番興味をひかれたのは父の天河。家庭内でほとんど口もきかず、一人を好む。それなのに、外では意外と気遣いも出来ていて…
    次第に明らかになる彼の境遇を知るにつれ、冷酷さの裏にある苦悩が伝わってきて切なかった。
    また、城を形容する言葉が、幼い頃の「ぐにゃぐにゃ」から「ふにゃふにゃ」に変わっていく表現が印象的だった。
    こんな抽象的な言葉が、作中のその場面ではす

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    2026年01月18日
  • 天上の火焔

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    大満足の☆5です〜それ以上♪
    何作か前から作風変わった?と感じていた遠田さん

    変わらないのは登場人物、主人公の置かれた状況や苦悩、悲しみが中盤までこれでもかと謎なんです
    遠田ワールド全開なんですよ〜

    この作品は備前焼の人間国宝の祖父を持ち、父親も陶芸家。主人公は祖父の愛を一身に受け父親からは拒絶されるという少年です。
    何故?何故そんなに父親に拒絶されるの?
    その理由が明かされるまでが焦ったい!
    そんな焦ったさに中毒性があるのよ笑

    だがしか〜し!
    この理由が分かるともう感動(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)

    お父さん!あなたが主人公でしたか!!
    深田天河最高です。゚(゚´Д`

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    2025年12月19日
  • 天上の火焔

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    はぁぁぁぁぁ…
    ふぁぁぁぁぁ…
    すごいぃぃぃ…
    心が揺さぶられる作品に出逢ってしまった


    日本六古窯の一つに数えられ、備前焼の町で知られる岡山県備前市伊部
    備前焼の窯元を舞台にした、父子三世代の家族の愛憎と葛藤を描いた物語──


    城は偉大な人間国宝の祖父・路傍に可愛がられて育つ
    だが、孤高の轆轤名人である父・天河からは氷のように冷たく無関心な態度をとられ、その間で悩み苦しみ続ける


    なぜ、そのような歪な親子関係になってしまったのか?

    親と子の関係は天命なのです
    たとえ、それがどのような関係であっても


    天河は城を愛していないわけではなかったのだ
    天河自身も苦しんでいたのだ

    その苦し

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    2025年12月08日
  • ミナミの春

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    ミナミの街の匂いがする小説。宮本輝の道頓堀川を彷彿させる。泥臭く貧しい日常の人々の人情がミナミにとても合ってる。いい作品だなぁ。

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    2025年12月07日
  • 天上の火焔

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    読後、すぐにドヴォルザーク第十番を検索。
    幸せに包まれる夢「焼き芋の夢」
    誰にでも、気づかないけれど
    そんな記憶があるのかもしれない。

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    2025年12月06日
  • 二周目の恋

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    ネタバレ

    かなりおもしろかった。個人的に好きだったのは最初のバーの男との話、お母さんに食べ物は残すなと言われて大食いを強制されてた女性の話、最後の海の同性愛の話でした。

    短編ものなので面白い話と面白くない話と私には共感できないな、と感じる話もありましたが、どれも楽しく読むことが出来ました。
    読みやすくわかりやすい読み物でとても良かったです。読み終わったあと、好きな人に会いたくなりました。

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    2025年11月30日
  • 天上の火焔

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    備前焼の窯元を舞台に、陶芸に身を捧げる三世代の親子を描いた長編。

    生後すぐに母親を亡くし、人間国宝の祖父に愛されながら育った主人公は、冷徹な父親との関係に幼い頃から悩み苦しむ。が、その父親もまた、長年苦悩を抱えていた。
    父親や恋人との関係や、陶芸への思いなど、主人公の青臭く屈折した感情が、陶芸の窯の熱とともにひしひしと胸に迫ってくる。

    作者の作品は、これでもかと悲惨な境遇に置かれ苦しむ主人公が多いが、今回はそれを乗り越えて成長していく喜びもあって、重いながらも胸を打たれる読み応えのある1冊だった。

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    2025年11月27日
  • 天上の火焔

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    ネタバレ

    弱さで傷つけられるのは強さで傷つけられるよりずっと辛い。だからこれ以上弱さで人を傷つけないで。弱さという武器を振りかざす人間にはならないで。でも弱さを失わないで。それは城の強さだから

    大切なことは小さい声で信頼できる人へ

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    2025年11月14日
  • 天上の火焔

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     感想になってない気がしますが、
    読み終わった直後の今書きたくなりました。
    私事ですが、一昨年ALSで義兄を亡くしました。
    病名が判明してあっという間に病状が進み、わずか4ヶ月でした。
    大河さん最後まで頑張りました。
    そのこととも相まって、涙なしでは読めませんでした。
    家族間の愛情って本当に難しいですね。
    一気読みしてしまったくらい面白かったです。
    香月さんが撮った写真が見えるようでした。
    読み終わった後、城さんの心情を思うと、自分も夕焼けを見てるように心が温まった気がしています。

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    2025年11月06日
  • 天上の火焔

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    備前焼の人間国宝である深田路傍の孫に生まれた深田城。城の父深田天河。
    城の母の七瀬は阪神淡路大震災に遭い城を出産後すぐに亡くなっています。

    城の住む伊部の町に小学6年生のとき、東京から浜本香月が転校してきます。
    城と香月は陸上とゲームを通して親しくなり同じ中学、高校へと進みます。

    城は祖父に大変可愛がられて育ち、「お祖父ちゃんみたいになりたい」と言って粘土をこねます。
    しかし祖父はくも膜下出血で城が中学の時に亡くなります。

    父の大河は城が幼いころから全く城に構ってくれませんが城に大学に行くお金は出してくれます。

    一方とあることをきっかけに香月は城の前から姿を消します。

    そして城はなぜ

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    2025年11月01日
  • 天上の火焔

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    人間国宝である祖父の路傍と、轆轤の名手である父の天河。備前焼の窯元に生まれた城は、歪な家庭環境に悩んでいた。優しい祖父に対し、父は冷淡で会話すら交わすこともほとんどない。父の才能に憧れながらも父を恐れ忌み嫌う城は、自らの進む道も分からなくなっていく。つらい読み心地だけれど目が離せず、だけど最後には心に熱いものがこみ上げる物語です。
    城の家庭環境は決して悪いものとは言えないのだけれど、父との断絶が彼の人生に及ぼす影響は甚大なものだと感じました。城が魅せられる天河の作陶の冷徹なまでの完璧さもまた、畏怖としかいうほかなく。彼らの過去にいったい何があったのか、恐れおののきながら物語を読み進みました。城

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    2025年10月30日