遠田潤子のレビュー一覧
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ネタバレ登場する映画を知っていれば、より一層楽しめたと思いますが、わたしが知っていたのは「長七郎江戸日記」と「忠臣蔵」だけでした(笑)。大洲の町並みや、臥龍山荘の景観の美しさも、思い浮かべることができて、第一章は想像とが現実がうまい具合に相まって、景色が流れるように読めたのがよかったです。アイドルの握手会は、見たことなかったので、うすぼんやりとしか想像できませんでしたが。
どの章にも、登場人物が基本的に、一回なんかしら暗い過去があって、それに捕らわれているんですが、それを昇華して気力を取り戻していくために切っ掛けになった人物が描かれています。ちょっとずつ出てくる過去が繋ぎ合わさって、一人の人物になっ -
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大阪、奈良、和歌山にまたがる深い山の中に紅滝という美しい滝がある。
その滝には運命の恋と信じた相手に裏切られ捨てられた姫の哀しい伝説が残されていた。
瀧口屋は、秘境の宿として雑誌にも取り上げられた。
この瀧口屋の長女が紅姫様を慰めるお祭りをやった年に…。
この現代から次の章には、過去になり大正、江戸、安土桃山、南北朝時代へと〜
二人は出会いを繰り返す。
悲恋物語だが、死と哀しみだけでなく周りも辛くなるほど…。
運命的な出会いだが、決っして結ばれることのないという残酷さにやりきれない。
この絶望感が何度も何度も繰り返されるのはたまらない。
それでも愛する人はただひとり。
泣きたくなるほどの -
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うっとりするようなお話が多かった。全ての作品にその人らしさが浮かんでいて、それも良かった。窪美澄さんの「海鳴り遠くに」が1番好きだったなあ。女性同士の恋愛をこんなにも美しく描けるなんて。
p.290 「無事に、行きなさい」桜木紫乃
学校なんて現代的にY染色体を理解したいなって。実際のY染色体っていうのは、すごくちいさくて、ほとんど遺伝子が乗ってないんです。唯一の働きは生物をオスにすることくらい。XXYもきれば、XYYもいるとなると、もはや性別というのは見える部分の肉体差異なんです。性染色体っていうのは、もともと異常が起きやすい部分なんですよ。だから、本来真っ二つに割るのは難しいんです」見か -
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『緑陰深きところ』が良かったので他の作品を読んでみたくなった。
読み始めて、『緑陰深きところ』と構成が同じでがっかりして、テンプレかと思った。
でも読み始めたからには読み切ろうと思い直してページを捲る。すると、1/3くらいから面白くなって、結果的に一気読みしてしまった。
内容はかなり突飛というか、なかなか居ない立場の登場人物ばかりに思えたけど、殺人事件や事故や自殺は頻繁に起こるのだから、私の周りで起こっていないだけで世の中には作品の中のようなことが多々起こっているのかもしれない。悲しいことだけど。
認めることと頼ることはとても大事だと改めて思う。 -
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読んでいてつらい気持ちになるのに、ページをめくる手が止まらない。読む進んでいくと、どんどん泥沼にはまって行くような気がする。この先に救いはあるのかと不安になる。登場人物すべてに死亡フラグが立っているのだ。
クズのような人物でも、好きでクズになったわけではない。大人たちが彼らをクズにしたのだ。文章の端々に当人の繊細な部分が描かれていて軽蔑しれきれない罠を仕込んでいる。
ドライブインのオーナーの比奈子は大人である責任を感じて、行く当てのない子どもたちを守る。しかし過去の悲しい事件では実母を許せない自分の未熟さと葛藤する。
人間の煩悩が複雑に重なりあい悲劇を生んでいく。
それが最終的に吉と出るか凶と