遠田潤子のレビュー一覧
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彼女の本を読むのは2冊め。
1冊目の「雪の鉄樹」では、思わず涙があふれましたが、
今回は、読み終えた後に、ほぅ~。。。というため息に似た感動が。。。
歌詞のない旋律を母音のみで歌う人気歌手、実菓子。
彼女の自伝インタビューをすることになった、ギタリストの青島多聞。
2人は幼い頃、同じ家で育ち、
さらに、実菓子の夫は、多聞の亡兄だった。。。
読み初めて、多聞が彼女を避けているのがわかり、
過去に、何か複雑な問題があったことがわかってくる。
それでも、断れないインタビューの仕事をこなそうとするのだが、
そこで語られる、おぞましく悲しい出来事に、驚愕する。。。
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あまりに凄絶な、愛憎渦巻く家族の物語。いわくありげな人間関係が少しずつ小出しに語られるので、それに引っ張られて読む手は止まらず。どろどろしてひどい物語なのに、それでもぐいぐい惹きつけられて一気読みでした。そして実はミステリ……だったのだけれど。凄まじいまでの物語に引き込まれるあまり、どのあたりが事件であり謎であったのか全然気づかなかった! 愕然としてしまいました。
登場人物にどうも醜悪な人間が多くて、えげつない物語ではあったのだけれど。読後感はそう悪くないし、印象としては美しい物語という気がしました。しかし実菓子の願いがそういうものだったとは……それもまた、あまりに凄絶。「幸せ」という言葉の重 -
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備前の伊部が舞台と聞いて、それだけで紐解いた。備前焼のことに詳しくもなければ、伊部の場所は知っているけど、あまり詳しくもない。遠田潤子さんは初読み。けれども、なんとも懐かしい景色と世界だった。
父子の確執は、漫画「美味しんぼ」や多くの小説で描かれた永遠のテーマである。まさか、ここまでストレートに描いているとは思わなかった。もっとどろどろとしたり、陰湿な作風かと思っていた。3代に渡る父親と息子の愛憎。それを見守るおばあちゃん、死に別れた母親、付き合い成長してゆく同級生、という3人の女性。物語は土と火の芸術、作陶が形を作ってゆく。
伊部(いんべ)を歩き回ったことはないが、親戚家があったこともあ -
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あけましておめでとうございます。
本年も宜しくお願いしますm(_ _)m
新年1冊目は、まことさんのレビューで気になり、一休さんのレビューでノックアウトされたこの作品。みんみんさんも高く評価されており期待大で読みました*( ᵕ̤ᴗᵕ̤ )*
この作品は備前焼の里・岡山県の伊部を舞台にした父子三代の家族の物語です。
物語は、主人公の城(じょう)が、大らかで優しい祖父 路傍(ろぼう)と、冷たく無関心な父 天河(てんが)という対極的な家族の中で育っていくところから始まります。
幼い頃に母を亡くしていた城は、愛情を渇望しながら、父への想い、認められたいと言う思いに悩み苦しみ、それでももがき自分 -
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ネタバレ遠田潤子の作品はいつも、重くて辛くて痛い。
それでも、読み終わった時不思議に嫌な気持ちにはならない。
今回も、そういう読書だった。
小学6年生の憂は、母の再婚相手を殺し、異母妹を連れて家から逃げ出した。
逃げ込んだ先の「ドライブインまほろば」を経営しているのは、2年前に5歳の娘を事故で亡くした比奈子。
憂が殺した流星の双子の兄・銀河は、憂を探して「ドライブインまほろば」にたどりつく。
そこで三者は…。
憂の人生が壮絶で、胸が潰れそうになる。
両親も義理の父も、誰も憂を愛してはいない。
ただ憂さ晴らしをし、家事などをさせるためにそばに置いているに過ぎない。
「なんのために生れたんだろう。生