遠田潤子のレビュー一覧

  • アンチェルの蝶

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    ドヴォルザークの新世界を思わず聴きながら読みました。辛い内容でしたが、過去に何があったかが明かされていき、読むのが止まらなくなりました。

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    2023年06月07日
  • 銀花の蔵(新潮文庫)

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    ネタバレ

    醤油蔵の跡取り息子をお父さんに持つ、銀花。
    銀花の複雑な生い立ち、彼女が当主になるまでの醤油蔵の存続。家族の紆余曲折が描かれています。
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    初めての作家さんでした。
    めちゃくちゃ,良かった
    時は、1960年代。大阪万博へ行くシーンがありました。
    生まれてきたこと、育った環境に抗えなさ。彼女には、次々に試練が、、
    電車の中で読んでいて、ほろっと涙がこぼれました。
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    家族とは、血族とは?
    深く考えさせられる一冊でした。
    遠田さん、もっと読みたいです!
    おすすめあれば,是非!
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    ネタバレあり備忘録
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    銀花ちゃんお母さんの窃盗障害。
    お父さんの画家として生きたいという苦悩。義母の長年言えなかった子供の生い立ちの苦しみ。
    銀花ちゃん、剛くん、あなた達の苦悩が痛いほどに伝わる。

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    2023年05月29日
  • 蓮の数式

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    ネタバレ

    凄い作品だった。

    人間の厭らしい所と素晴らしい所が随所に散らばっていて考えさせられる事がいっぱいあった。

    ストーリー背景は何故か昭和をイメージしてしまう。携帯電話とかネットとか出てくるのにも関わらず登場する人物達が何故かその雰囲気を醸しだしている。

    ミステリーというよりは官能的であり文学的だと感じた。

    「コンプレックス」がテーマになるだろうか?
    各々のコンプレックスが積み上げられ、過去が継続して現在に至り、苦しみの中で更に苦しみを重ねる。
    勿論希望もある。しかし希望に希望を重ねる事はしない、それをしてはいけないという抑止力がそうさせる。
    弱さが顕著には出せず、理解の薄い人間関係の中で飲み込むしかないようにその弱さを溜める。そして苦しむ弱い者達が更に弱い者を苦しめる。なめあおうとしない。
    究極の人間らしさなのかもしれないと感じた。

    最後は投げかけられるような、問いかけられるかのような終焉。

    まるで自分に言われているみたいな感覚を覚えた。

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    2023年04月28日
  • ドライブインまほろば

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    ネタバレ

    優が月明かりの下で激しく震えながら泣く場面がいちばん切なかった。銀河、流星の双子の話には嫌な気持ちになったが、比奈子が愛娘を亡くした悲しみから目の前にいる子供たちを必死に守ろうとする強い気持ちが切なくも感動した。子供は死んではいけない。なにはともあれ優が生きてて良かった。

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    2023年04月13日
  • 銀花の蔵(新潮文庫)

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    面白かったです。最初、読み始めた時は、ミステリー好きの私が、なぜこの本を買ってしまったのか、後悔しましたが、中盤に差し掛かってきたらどんどん面白くなってきました。

    父親がいなくなってしまったところから、急かされるように次を求めて読み進めていった感じです。銀花の人生が、非常にドラマチックで、不幸が次々と襲ってくるので、何処で、休憩を挟もうか、悩みながら読んだくらいです。

    話は主人公の銀花を中心にか語られていきますが、過去を振り返る場面などが印象深かったです。彼女以外の視点で語られる事実が、銀花視点からの事実と違っていて、それを擦り合わせて、分かる真実の残酷さに何度も心揺さぶられました。

    そして、最後。幸せな気持ちで終わりました。何よりも、彼女を取り巻く家族の形が好きだなと思いました。

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    2023年03月05日
  • 雪の鉄樹

    購入済み

    遠田さんらしく重苦しいお話でしたが、ラストがとにかく良かった。
    普通の場面なのに、本作ではとても感動する場面。

    #泣ける #切ない #深い

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    2023年02月27日
  • 雪の鉄樹

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    登場人物達の感情が濃ゆい! そしてどこか壊れた人間ばかり。雅雪の祖父がそもそもの、この悲劇の引き金のような気がする。この壊れた祖父さえいなければ、雅雪の父もああはならなかったし、舞子の家族に深入りすることもなかった(そもそも雅雪も庭師になってなかったかもしれない)はず。何とも気色の悪い人物。それと文枝! なんじゃこのババアは。腹が立つ。しかし、最後は希望を持たせる終わり方で良かった良かった。

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    2023年02月25日
  • ドライブインまほろば

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    遠田潤子さんの作品は読み始めるのに気合いが必要で、いつもやりきれない絶望感をほんのわずかな希望で持ちこたえながら読んでいる。今作ももうやめて!という悲しい出来事が続いたけれど、最後一筋の光で暖かな気持ちで本を閉じた。

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    2022年11月27日
  • ドライブインまほろば

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    親に虐待されて育って「生まれていいことなんか何もなかった」と語る憂。極悪人に見える親やその兄も苦しみを背負い、そして大切にしたい存在を抱えている。 
    ストーリーに引き込まれて一気読み。

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    2022年07月12日
  • ドライブインまほろば

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    一気読み。
    連鎖する虐待を止めることはできないのか?
    何が正しいのか?
    自分を救うために親を殺すのがそんなにいけないことなのか?
    ずっと「なんとかしたってくれ」と祈りながら読んだ。
    誰も悪くないかもしれないけどみんな罪人。
    普通の人との違いなんて紙一重だなと。
    この作家さんの作品は初めて読んだけど、またもうひと作品読みたくなった。

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    2022年06月18日
  • オブリヴィオン

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    ネタバレ

    森二は最初から破滅の匂いが漂っていた。(結果は予想外でホッとしました)
    ボタンの掛け違いで森二が妻 唯を殺してしまうのだが、冬香の実の父親が誰かということを考えると、やり切れない事件ではあった。
    森二含めた残された家族が少しでも幸せになることを望みます。

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    2022年06月09日
  • 廃墟の白墨(はくぼく)

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    読後に感じたのは「悪い夢から醒めたよう」だった。

    初手に提示された謎は程良く回収されては新たな疑問を残していく。とにかく息をつく間がなく物語に惹き込まれてしまった。

    モノローグと回想で物語は進むが時系列が乱れる事がなく非常に読み易い。もし本作が推理小説であったなら3人の語り部は同じ事象を違う視点から伝える役割を担ったかもしれない。が、実際は三者三様の物語があり飽きにくく謎解きの必要性も感じなかったので没入感が強かった。

    登場人物の誰1人として完全に物語の真相を知らず、読者も同じ様にピース繋いでいく楽しみがあった。その際、現在と過去の対比が舞台となる廃墟と相まって物悲しい本作独自の雰囲気を作り出している。

    未回収の謎が幾つか残ってしまったものの、ほぼ同じ建物内で進行する物語で中弛みせずに読み切れたのはこの雰囲気の良さに寄るところが大きいと思う。

    登場人物の殆どが愚かで救いようのない話にも思える反面、どこか理想郷として憧れる部分もあった気がする。

    最後のオチは好みが分かれる部分で個人的には蛇足だったがイヤミスへの中和剤だと考えれば作者の温情だと受け取れる様に思う。



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    2022年05月02日
  • ドライブインまほろば

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    最初から最後まで読む手を止められなかった。
    それぞれの立場で考えると、自分も決してそうはならないという自信がない。それだけに救いを求めながら読み続けた。
    結末も無理なく、嫌な感じもなく読み終えることができてよかった。

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    2022年04月24日
  • アンチェルの蝶

    購入済み

    愛でした

    素晴らしい作品でした。読みながら藤太とほづみの幸せを願うのにそちらに向かう結末が見えない。どうして子どもがこんな思いをしなければならないのか、どうして子どもがこれほどの罪を背負わなければならないのか。そしてなにより悔しく辛いのはこのようなことが完全なフィクションとは言い切れず、実は似たような、もしくはもっと酷い地獄の環境で育っている子どもが想像以上にいるということです。

    #感動する #泣ける #切ない

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    2022年06月26日
  • オブリヴィオン

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    とても重々しい気持ちで読み切った。傷ついた人との接し方。人なんてどんな傷を背負っているかわからない。やり直しの効かない人生なんてない。

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    2022年02月23日
  • アンチェルの蝶

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    人生を諦め切った人間が、一人の女児の存在により再生していく姿を、見事に描いている。とても感動しました。

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    2022年02月19日
  • 蓮の数式

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    算数障害の男とそろばん塾の女の逃避行
    ってことになるのかな
    女は既婚だが夫と姑に挟まれて・・・
    あの展開はしょうがないよなぁ
    でもやりすぎ
    流れの中で徐々に明らかになる男の過去
    そして男を追う男たち
    引き込まれました

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    2021年10月19日
  • 蓮の数式

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    長年の不妊治療と四度の流産と、高圧的な夫、姑との苦しい生活から逃れたのは、年下の影のある青年、高山透との出会いだった。
    そろばん塾を経営していた千穂は、彼が算数障害を抱えて苦しんでいることに気づく。
    浮気を疑う夫に暴行され、それを止めない姑。ボロボロになった千穂が頼ったのは、透だった。
    罪に罪を重ねて、二人の逃避行が始まる。
    久しぶりの遠田作品。
    毎回読む前からわかっているのに、ズンと気持ちが凹む。これでもかという程、理不尽な目に合い、闇を抱えた主人公につい感情移入してしまう。
    逃げて、逃げて、逃げ切って欲しいとラストまで一気に読んだ。
    終章の恵梨視点の内容に唖然とし、無性に腹が立つ。子供だったとはいえ、麗を更にあの環境にしてしまった罪は重いはずだ。
    娘にも申し訳ない気持ちがあったから、父が真実を伝えてないだけで、読み手の自分はなんだこいつ?!と怒りが・・・・笑
    今回も遠田ワールドにどっぷりはまってしまった。

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    2021年09月27日
  • アンチェルの蝶

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    素晴らしかった!この稀有な物語に、心からの喝采を。
    丹念に、一人ひとりの人間の影を深く鋭く描きながら、最後にあてたスポットライトの光に、まだ小さな蝶が高く浮かび上がる。それは未来で、希望だ。
    藤太とほづみだけでなく、秋雄もいづみも、その光の眩さに救われるのだ。
    本作は、間違いなく、遠田さんの到達点のひとつであろう。
    今後の躍進を大いに期待している。

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    2021年09月09日
  • オブリヴィオン

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    ネタバレ

    どうしようもない暗さにどんどん気持ちが沈むけれど、救いのないまま終わることはないのが遠田潤子だとわかっているから、その一条のひかり見たさに最後まで。

    ある特殊な才能のせいでギャンブル狂の父親を死なせてしまった主人公。ようやく掴んだ幸せも自らの手で終わらせてしまう。出所後の彼を待っていたのは、自分に敵意剥き出しの娘と、切れないしがらみ。

    非科学的なその才能が遠田作品の中にあっては異質に感じられましたが、特異な才能のせいで虐待を受ける子どもはいるかもしれません。

    最初と最後では実兄を見る目が180度変わる。泣いた。

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    2021年05月04日