遠田潤子のレビュー一覧
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ネタバレ醤油蔵の跡取り息子をお父さんに持つ、銀花。
銀花の複雑な生い立ち、彼女が当主になるまでの醤油蔵の存続。家族の紆余曲折が描かれています。
初めての作家さんでした。
めちゃくちゃ,良かった
時は、1960年代。大阪万博へ行くシーンがありました。
生まれてきたこと、育った環境に抗えなさ。彼女には、次々に試練が、、
電車の中で読んでいて、ほろっと涙がこぼれました。
家族とは、血族とは?
深く考えさせられる一冊でした。
遠田さん、もっと読みたいです!
おすすめあれば,是非!
ネタバレあり備忘録
銀花ちゃんお母さんの窃盗障害。
お父さんの画家として生きたいという苦悩。義母の -
Posted by ブクログ
ネタバレ凄い作品だった。
人間の厭らしい所と素晴らしい所が随所に散らばっていて考えさせられる事がいっぱいあった。
ストーリー背景は何故か昭和をイメージしてしまう。携帯電話とかネットとか出てくるのにも関わらず登場する人物達が何故かその雰囲気を醸しだしている。
ミステリーというよりは官能的であり文学的だと感じた。
「コンプレックス」がテーマになるだろうか?
各々のコンプレックスが積み上げられ、過去が継続して現在に至り、苦しみの中で更に苦しみを重ねる。
勿論希望もある。しかし希望に希望を重ねる事はしない、それをしてはいけないという抑止力がそうさせる。
弱さが顕著には出せず、理解の薄い人間関係の中で飲 -
Posted by ブクログ
面白かったです。最初、読み始めた時は、ミステリー好きの私が、なぜこの本を買ってしまったのか、後悔しましたが、中盤に差し掛かってきたらどんどん面白くなってきました。
父親がいなくなってしまったところから、急かされるように次を求めて読み進めていった感じです。銀花の人生が、非常にドラマチックで、不幸が次々と襲ってくるので、何処で、休憩を挟もうか、悩みながら読んだくらいです。
話は主人公の銀花を中心にか語られていきますが、過去を振り返る場面などが印象深かったです。彼女以外の視点で語られる事実が、銀花視点からの事実と違っていて、それを擦り合わせて、分かる真実の残酷さに何度も心揺さぶられました。
そ -
Posted by ブクログ
遠田潤子『銀花の蔵』新潮文庫。
数奇な運命を背負った女性の半生記という感じでストーリーは展開するのだが、その実は主人公の女性が醤油蔵を守り続ける一族の業と宿命を乗り越えて、本当の家族を造る姿を描いた何とも重厚な物語であった。
失念していた。遠田潤子の小説は一筋縄ではいかないのだ。
画家を夢見ていた父親の尚孝が実家の醤油蔵を継ぐことになり、父親と母親の美乃里と3人で大阪から奈良に引っ越し、新たな環境の中で暮らすことになった娘の銀花。意地悪な父親の妹で銀花の一つ年上の桜子、母親の盗癖、祖母の多鶴子と父親の不仲、自らの出生の秘密に悩みながらも銀花は成長していく。しかし、銀花が中学3年生になった -
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読後に感じたのは「悪い夢から醒めたよう」だった。
初手に提示された謎は程良く回収されては新たな疑問を残していく。とにかく息をつく間がなく物語に惹き込まれてしまった。
モノローグと回想で物語は進むが時系列が乱れる事がなく非常に読み易い。もし本作が推理小説であったなら3人の語り部は同じ事象を違う視点から伝える役割を担ったかもしれない。が、実際は三者三様の物語があり飽きにくく謎解きの必要性も感じなかったので没入感が強かった。
登場人物の誰1人として完全に物語の真相を知らず、読者も同じ様にピース繋いでいく楽しみがあった。その際、現在と過去の対比が舞台となる廃墟と相まって物悲しい本作独自の雰囲気を -
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長年の不妊治療と四度の流産と、高圧的な夫、姑との苦しい生活から逃れたのは、年下の影のある青年、高山透との出会いだった。
そろばん塾を経営していた千穂は、彼が算数障害を抱えて苦しんでいることに気づく。
浮気を疑う夫に暴行され、それを止めない姑。ボロボロになった千穂が頼ったのは、透だった。
罪に罪を重ねて、二人の逃避行が始まる。
久しぶりの遠田作品。
毎回読む前からわかっているのに、ズンと気持ちが凹む。これでもかという程、理不尽な目に合い、闇を抱えた主人公につい感情移入してしまう。
逃げて、逃げて、逃げ切って欲しいとラストまで一気に読んだ。
終章の恵梨視点の内容に唖然とし、無性に腹が立つ。子供だっ