遠田潤子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ2025/03/28予約 21
盛りだくさんのエピソードが少しずつまとまっていく。大阪に詳しくないが地元ならもっとリアルに楽しめたのかも。
1970年の万博から2025年の万博まで、大阪近辺の事件に合わせて売れっ子漫才コンビのカサブランカ、売れないコンビのはんだごて、に関わる人々。みんなどこかに親との関係を引きずっている。クセのある登場人物の中で一番共感できたのは、翼の養父である福永充。たくさんのプレッシャーの中、気を抜ける瞬間や場所はあるのかな。
遠田潤子作品にしてはスピーディーに読み進めることができた。
大阪に土地勘のある人に読んでほしいと思った。 -
Posted by ブクログ
大阪・ミナミを舞台に人の「あたたかさ」を描いた家族小説。
1995年から2025年の春までの連作短編集である。
要所に『カサブランカ』のチョーコ・ハナコの姉妹漫才師が出てくる。
○松虫通のファミリア〜ひとり娘のハルミが、漫才師になると出て行ってから、阪神淡路大震災でその娘が亡くなり、五歳の孫の存在を知らずにいた吾郎はそのことを元相方から知らされる。
○道具屋筋の旅立ち〜優美の母親が家族のために作り続けた大量の食事の悲惨な結末に感じたことは。
○アモーレ愛合橋〜杉本が歌手・柿原登に作曲家として作った「アモーレ愛合橋」はヒットしたが、その後転落の人生で43歳で亡くなった柿原。
唯一最後に愛す -
Posted by ブクログ
2017年第1回未来屋小説大賞受賞
そして、初めての遠田潤子さん
孤児であった主人公が、日本海側の小さな町の
大きな力を持つ名家に引き取られることになる
その家の跡継として優秀さを期待されて
長編ミステリーです
その町の立地、因習
その家の血脈
それらがミステリーに悲しく切なく許せない
といった感情を加えます
ミステリー以上に
主人公が孤児であったことを認識して
跡継として忠実な勤勉さで尽くしていく姿
それが、弟の事件が起きるや
親も町もあまりに冷たい仕打ちに苦悶する姿
が、記憶に残ります
本の紹介やあとがきに
「嵐が丘」のような物語という依頼がきっかけだとあります
私の嵐が丘知識は -
Posted by ブクログ
ネタバレ途中まではいらいらして読みました。主人公に全く共感できず、ひとりよがりの傲慢な老人の思考回路がめちゃめちゃ腹立たしかったです。暗くて重い人生を選んで、いつでも別の選択肢があったのにそれに気付かず、自分中心の道ばかり選んでいるのに、人の所為にしているし、浅はかにもほどがあると思いながら読みました。
それに比べ、周りの人の善良なこと。兄の死を知ったところからは、ざまあみろと思いましたね。ただ、共感は全くできませんでしたが、それだけ没入しながら読めました。遠田さんの作品としては、他の作品の方が好きですが、これはこれで面白かったです。