遠田潤子のレビュー一覧
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閑古錐 八角磨盤空 壺中日月長し 惺惺着
一笑すれば千山青し 花開く万国の春
これらはこの小説の各章に出てくる言葉。禅の言葉だったりするようだ。その言葉に登場人物がこれらの言葉に自分を顧みる。
どれもなるほど、いい言葉ばかりだ。
物語は大阪の姉妹の漫才師が関わりながら展開していく。
最初は若くして亡くなったピアニスト夫婦の娘が芸人になり、その娘が最後の話を締める。
ファミリアの子ども服 懐かしかった。
私も大好きだった。娘と息子、お揃いで着せた。
でも、この亡くなったピアニスト、自分の夢を亡くなってまで娘に押し付けるのは娘にとって重すぎるのでは。
基本的に親のエゴに子ども達が振り回されてい -
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ネタバレ最終章で知れた、俳優でない堀尾葉介がよかった。
実はトラウマ級の過去を持っていたなんて。
明らかに今までと口調が違うし、翼を救って自分も救えた。
時代劇うんぬんから始まって、
時代劇、、いつの話だろこれ、ついていけるかな、と思ったけどそれは最初だけで、結果普通に読めた。
強いて言うなら、どの章もピシッとしまって終わるわけではなく、ふわ〜と、この章に出てくる人たちの人生はこれからも続くんだな〜という感じで終わった。それがこの本の特徴なんだろうけども、たまに物足りなさを感じた。
炭で作った木琴を堀尾に渡すのはちょっと意味不明だったかも。自己満すごい。
堀尾葉介、一般人に声かけられて返事しちゃう -
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大阪で居酒屋を営んでる主人公藤太(とうた)の元に、幼馴染の秋雄が少女(ほづみ)を預けに来た
少女の母いずみと藤太と秋雄
過去に何があったのかという話
今の生活と、昔の少年時代と交互に話が展開
ある事件をきっかけに忌まわしい方向へとねじれていく
父親は仕事をせず、酒に酔って子どもを殴り、賭け麻雀をして借金をつくり、子どもを借金のカタに売る
そんな親たちのもとで育つしかなかった藤太たち
藤太 秋雄 いずみ
三人の過ごした時間はかげがえのないものなのに
最低の夏休み それでも最高の日々
蝶の羽化の失敗も
まるで人生の行き詰まりのようで
悲しくてやりきれない
後半の展開はスリリングで
少 -
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ネタバレ2025/03/28予約 21
盛りだくさんのエピソードが少しずつまとまっていく。大阪に詳しくないが地元ならもっとリアルに楽しめたのかも。
1970年の万博から2025年の万博まで、大阪近辺の事件に合わせて売れっ子漫才コンビのカサブランカ、売れないコンビのはんだごて、に関わる人々。みんなどこかに親との関係を引きずっている。クセのある登場人物の中で一番共感できたのは、翼の養父である福永充。たくさんのプレッシャーの中、気を抜ける瞬間や場所はあるのかな。
遠田潤子作品にしてはスピーディーに読み進めることができた。
大阪に土地勘のある人に読んでほしいと思った。 -
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大阪・ミナミを舞台に人の「あたたかさ」を描いた家族小説。
1995年から2025年の春までの連作短編集である。
要所に『カサブランカ』のチョーコ・ハナコの姉妹漫才師が出てくる。
○松虫通のファミリア〜ひとり娘のハルミが、漫才師になると出て行ってから、阪神淡路大震災でその娘が亡くなり、五歳の孫の存在を知らずにいた吾郎はそのことを元相方から知らされる。
○道具屋筋の旅立ち〜優美の母親が家族のために作り続けた大量の食事の悲惨な結末に感じたことは。
○アモーレ愛合橋〜杉本が歌手・柿原登に作曲家として作った「アモーレ愛合橋」はヒットしたが、その後転落の人生で43歳で亡くなった柿原。
唯一最後に愛す