あらすじ
伊吹の最愛の双子の姉・朱里は20歳の誕生日を迎えた日、なんの前触れもなく自殺した。朱里の遺品の中から大衆演劇「鉢木座」の半券が見つかり、それが死ぬ前の最後の足取りであることを知った伊吹は、少しでも真相に迫るべく一座の公演に行った。公演後、座長に詰め寄る伊吹の姿を見た若座長の慈丹は、その容姿を見初め、入団を強く進めた。伊吹は何か手がかりが掴めるのではないかと入団を決意し、以降、訓練と舞台に追われる。そんなある日、ひょんなことから両親と鉢木座との繋がりが露見。それは鉢木座の過去に秘められた禁断の事実だった……。血脈に刻まれた因縁、人間の最果てと再生を描いた問題作。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
前に一度、読んでた時は、ただ面白いって思いながら一気に読めた。
今回読んだら、記憶にあった以上に胸糞話やった。
いや、面白いのは面白いねん。
伊吹が少しずつ鉢木座に馴染んでいけたり、慈丹との仲やったりとか。
でも、両親も、座長も、ストーカーの和香も、みんな自分勝手でそうなったらあかんやろみたいな。
理解が全くできひん人間たちで。
両親も座長も、過去を知っても一向に同情する気にならない。
和香も、話の中では伊吹が原因やみたいになってるけど、絶対違う。伊吹には伊吹の問題があってたまたま傷つけてしまったけど、その後はもう関係なくただただ和香の問題やし、ひたすらヒステリックになってる和香の母親もわけわからん。たぶん、和香の家もひどい。
2回目に読んだ時も、すらすらと2時間くらいで読めたから、面白いのは面白いねんけど、ちょっとひどい人が多すぎて、伊吹よかったねって簡単になれてない今です。
Posted by ブクログ
ふたごの姉が20歳の誕生日に実家の裏山にある城から飛び降りた。自殺だ。親に愛されず二人でけで生きてきたつもりだった。理由を教えず、なぜ姉は死んだのか。
主人公の青年は大衆演劇に身を投じて原因を探していく。両親も親に愛されず育った、許されぬ血のつながった関係。新たな事実が浮かび上がる。
最後に姉の自分への気持ちに気づいた主人公が切ない。
自分探しと大衆演劇。知らない世界が見えてなおかつ上質なミステリー。面白い。
Posted by ブクログ
大衆演劇に今まで触れたことがなかったが、伊吹の入団からの軌跡を一緒に見ることで非常に親近感が湧き、観てみたいと思った。序盤は謎なことが多く、伊吹の振る舞いにモヤモヤすることもあったが、きれいに伏線回収された最後には可哀想で居ても立っても居られなかった。救われてよかった、、
若座長が完璧な人間過ぎて、彼の舞台を観てみたくなった。ただ、きっと一度見たらお花をつけるために奔走してしまうんだろうなとも思った(笑)
情景が浮かびやすく、最後まで楽しめる作品でした。
Posted by ブクログ
皆様が 遠田さんの新作を読んでいるというのに…
今ならすぐ読めるコーナーに差し込まれていた本作を。
紅蓮とは、燃えさかる炎のように赤い蓮。
激しい怒りや情念、苦しみが噴き上がるさまを表す言葉であり、
仏教用語「紅蓮地獄」に由来する、激痛と怨念の象徴でもあります。
渦巻く地獄に堕ちた親子。
汚れた血脈は、双子の姉弟を幼少期から呪縛として絡め取っていく。
久しぶりの遠田潤子作品。
冒頭の展開は早く、あっという間に演劇の世界へ引き込まれた。ただ、あっという間すぎて
そんなには上手くいくまいとは思います。
歌舞伎でも繰り返し上演されてきた『三人吉三』の因縁が、物語の中に巧みに織り込まれていました。