遠田潤子のレビュー一覧
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歌詞のない旋律を母音のみで歌う歌手として絶大な人気を誇る実菓子
実菓子は人間じゃない人間じゃない、外道だ!
容姿は吐き気がするほど美しい
その声も
まさに、美しいカラヴィンカ、迦陵頻伽だ
そんな実菓子が自伝を出すことになり、そのインタビューの相手として選ばれた多聞
二人は幼い頃同じ家で育ち、実菓子の夫は多聞の亡兄
インタビューのために多聞と実菓子は回想に入る
さぁ、ここから遠田ワールドの始まりだ!
いつの時代かと思わせる村社会のしきたりに、時代錯誤の家父長主義、妻妾同居
モラハラで暴君の父
我が物顔に振る舞う女
黙って耐える家族
無視される多聞
そして起きる事件
どんどん出てきます -
Posted by ブクログ
遠田潤子『月桃夜』新潮文庫。
第21回日本ファンタジーノベル大賞受賞作にして、デビュー作。新潮文庫nexから刊行された作品を加筆修正したようだ。
やはり、遠田潤子にはファンタジー小説は似合わない。遠田潤子の小説なら『アンチェルの蝶』『雪の鉄樹』などハードな小説の方が断然面白い。
薩摩の支配下にあった奄美で孤児のフィエクサは父親を失った少女サネンと兄妹の契りを交わす。二人は砂糖黍から砂糖を作る奴隷のようなヤンチェという身分だった。
やがて、フィエクサは囲碁を習い、その才能を開花させる。一方のサネンは美しい娘に成長し、薩摩の役人から妾になることを要求される。
二人を待ち受ける過酷な運命… -
Posted by ブクログ
再読。カレル・アンチェルとチェコ・フィルの9番を聴いた後で、改めて読みたくなったのだが、前回読んだときとは、また異なる思いを抱くことになりました。
藤太、秋雄、いづみ、この三人の人生は再読でも、とても痛々しく、思わず目を覆いたくなるような、筆舌に尽くしがたい悲しみに加えて、その要因が、それぞれの親なのだから、余計にやるせない。
しかし、それでも私は、アンチェルのあの出来事と、彼らの悲しみを比較するのは違うと思うし、それは、どちらがより辛いとかの概念ではなく、そもそも比べる事ができるような、そんな単純で軽いものじゃないでしょ、人生って。
ただ、それを生きる為の希望と感じられる事も、本書から