遠田潤子のレビュー一覧

  • 蓮の数式

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    不妊は病気ではないと思うが治療で苦しむ千穂が、算数障害という病に苦しむ透と結びつく。辛い人生の中でどうやって生きる意欲を見つけていくかという旅をしているかのような物語だった。スリリングというよりは、ドロドロとした粘っこいストーリー展開が胸に刺さる。文庫化で書き直したという終章はちょっと違和感ありかしら。

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    2020年12月08日
  • 蓮の数式(分冊版) 【第1話】

    購入済み

    厳しい内容ですが読ませます。

    子供が産めないこともあり夫と義母に蔑ろにされ続けている主人公が、計算能力のみに障害のある青年と知り合います。全編ギスギスドロドロした人間関係の中で、緊張感のあるストーリーが展開しますので、読んで楽しい内容ではありませんが、中々に惹き付けられます。

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    2020年11月04日
  • アンチェルの蝶

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    父親が営む居酒屋「まつ」を継ぎ、客とはほとんど口をきかない藤太と、幼なじみで弁護士の秋雄の二人がずっと想いを寄せていた、いづみ。
    中学を卒業以来、音信不通だった秋雄が、小学生の少女を連れて現れた。
    その少女は、ほづみ。いづみの娘だった。

    時代や環境もそうだが、やっぱり子は親を選べない。
    いづみは、藤太との淡い思い出だけを大切に辛い環境を生きてきたのかと思うとやりきれなくなる。
    ほづみが来てから、まつの常連客も、店の中も何より全てに壁を作ってきた藤太が、少しずつ変わっていくのが良かった。
    数年後は、小綺麗になったまつで、忙しく手を動かす藤太と、ハンチングや常連客に、バレエの話を聞かせているほづ

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    2020年10月30日
  • あの日のあなた

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    初読みの作家さんです。暗く、苦しい作品なのですが先が気になって止められなくて一気に読んでしまいました。別の作品も読んでみようと思います。

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    2020年10月19日
  • 蓮の数式

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    婚家から虐げられ孤立する女が出会ったのは、自らの生い立ちと算数障害に苦しむ若い男だった。愛を忘れた女と愛を知らない男の逃避行を描く長編作品。
    一年に一度美しい花を咲かす蓮も、一年のほとんどはただの泥田。その蓮に希望を見出だすのか、それとも人生の辛苦を重ねるのか。千穂も透も感情移入できる人物ではないが、何故か逃避行を支えたくなる。

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    2020年10月13日
  • アンチェルの蝶

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    遠田さんの書く主人公て、こうも救われない人ばかりかと言いたくなるくらい破滅型の人が多く。
    自暴自棄になって、救われての繰り返しで、読んでて辛くなるが、最後まで読ませちゃうのは、小説としては、素晴らしいのでしょう。

    ほずみちゃんがいて、何とか少しは未来が切り拓かれたのが救いですね。
    どなたかも書かれてましたが、最後のアクション?みたいなドタバタは余計な気が。

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    2020年10月12日
  • オブリヴィオン

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    森二が刑務所を出た日、塀の外で二人の「兄」が待っていた――。
    自分を責め、他者を拒み、頑なに孤独でいようとする森二。
    うらぶれたアパートの隣室には、バンドネオンの息苦しく哀しげな旋律を奏でる美少女・沙羅がすんでいた。
    森二の部屋を突然訪れた少女・冬香の言葉が突き刺さる──「私、あの夜のこと、憶えているんです。
    あなたは私の目の前でお母さんを殺しました」。
    森二の「奇跡」と「罪」が事件を、憎しみを、欲望を呼び寄せ、人々と森二を結び、縛りつける。
    更に暴走する憎悪と欲望が、冬香と沙羅を巻き込む! 森二は苦しみを越えて「奇跡」を起こせるのか!?


    はい!始まった瞬間から遠田先生ワールド炸裂です(*

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    2020年10月10日
  • 冬雷

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    ネタバレ

    時間があったこともあり一気読み。
    そこまで面白いわけではないけど、淡々とテンポよく読みやすい。

    田舎の何とも言えない因習や人間関係。
    主人公に対してやったことはひどすぎるけどね。でもそれが現実なんだろうなー。

    ラストは・・・こうなって欲しかったような、つまらないような。

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    2020年09月28日
  • 冬雷

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    大阪で鷹匠として働く夏目代助。ある日彼の元に訃報が届く。
    12年前に行方不明になった幼い義弟・翔一郎が、遺体で発見されたと。
    孤児だった代助は、日本海沿いの魚ノ宮町(おのみやまち)の名家・千田家の跡継ぎとして引き取られた。
    初めての家族や、千田家と共に町を守る鷹櫛神社の巫女・真琴という恋人ができ、幸せに暮らしていた。
    しかし義弟の失踪が原因で、家族に拒絶され、真琴と引き裂かれ、町を出て行くことになったのだ。
    葬儀に出ようと故郷に戻った代助は、町の人々の冷たい仕打ちに耐えながら、事件の真相を探るが……。


    遠田先生独特の走り出し。
    周りが何も分からないまま、今起きている事件の様子だけが分かる。

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    2020年09月13日
  • 冬雷

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    ネタバレ

    第1回未来屋小説大賞受賞作。

    物語は2016年に孤児の夏目代助30歳が、18歳の時に養子として暮らしていた家に、弟だった千田翔一郎の遺体がみつかり、葬儀に出席するところから始まります。

    18の時まで代助が養子だった千田家は冬雷閣という市内でも最も大きな家であり、養父であった千田雄一郎はやり手の実業家と鷹匠としての顔を持っていて、11歳の時まだ子供のいなかった千田夫妻に引き取られた代助は鷹匠となるべく、会社も継ぐべく、数年間育てられました。

    雄一郎の弟の倫次の婿入りした加賀美家は神社で、家の女性は代々、巫女として一生を終えるしきたりでした。
    その家の娘で代助の従姉妹にあたる真琴は代助と懇意

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    2020年08月21日
  • 冬雷

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    先が気になり一気に読みました。
    それぞれの人間模様が凄く描かれてて
    凄く面白かった。
    最近読んだなかでは、一番面白かったです。

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    2020年08月16日
  • 冬雷

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    ネタバレ

    冬雷館の男が鷹を飛ばし
    鷹櫛神社の女が舞う
    小さな村のたったそれだけの古い慣習に縛られる大人たちと
    そんな大人たちに縛られる子どもたち

    犯人に察しはついた状態でも
    そこに行き着くまでの
    代助たちの幼少期、事件が起きるまで、
    12年後に全ての解に辿り着くまでのストーリーが楽しめて
    寝る間も惜しんで一気読み

    だけど、作者の意図とは異なるだろうけど
    自分は
    結局ぜんぶ愛美が悪いだろって思ってしまう
    愛美が代助に横恋慕しなかったら
    例え代助が冬雷館を追い出されたとしても
    真琴と結婚できたし
    翔一郎は死ななかったし
    多少の遺恨はあっても利もあって
    ここまで拗れる事はなかっただろうに

    愚鈍な女、

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    2020年08月14日
  • 蓮の数式

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    長い不妊治療と子なしをいたぶる姑、愛のない行為、抑圧された結婚生活。
    ディスカリキュア数字障害と無国籍、いじめと無関心。
    親切という名のお節介を通り越した善意の押し付け。
    親から必要とされていない寂しさをどこで解消するのか。
    肉体の距離感と精神のつながり。
    産めば満足?
    物凄く濃ゆい問題のカオスが最後は澄み渡った感じ。
    人間って難しいね。揺れ動く。人の気持ちは分からない。でも信じたい。守りたい。蓮の花をベースにする事でドロドロの内容が浄化されるイメージが持てているのか。

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    2020年08月03日
  • オブリヴィオン

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    遠田さんの小説は、設定が重く救いようがないものが多い気がします。
    この主人公も、最愛の妻を自分で殺してしまい、兄はヤクザ、育ってきた家庭も荒れすさんだ家庭でした。
    重苦しい展開の中、次はどうなるのかと気になり、読み進んでしまいました。
    自分だけは自分自身でいることをあきらめちゃいけない、と思える本。

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    2020年07月14日
  • オブリヴィオン

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    妻を殺害し、出所したところから物語は始まり、なぜ殺したのかわからないまま、進行していきます。過去を振り返りながら、読み手はそれまでの空白の時間を徐々に知ることになります。罪に苛まれながらも生きなければならない人達の痛みや再生が描かれていて、なぜそうなったのか理由を知りたいと思いつつ、グイグイ引き込まれました。

    要となるのは、妻を殺害した動機です。それにより、翻弄される登場人物達が描かれていて、骨太な作品になっていました。

    全体として、陰湿な雰囲気を醸し出していました。実の兄や妻の兄、娘の昔と今の変貌ぶりに冷酷さが加わって、主人公の目線に立つと、絶望という文字が浮かび上がり、この先どうなるん

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    2020年06月20日
  • 冬雷

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    ネタバレ

    伝統を引き継ぐことが時には人の命よりも重きを置かれる町。鷹匠の跡継ぎとなるために施設から引き取られた主人公。跡取りの自覚を持って鷹と向き合ってきたのに、不妊だった師匠夫妻に予期せず子どもができて、たちまち蚊帳の外。痛ましい事件が起きて犯人扱いまでされ、町を出て行くことになります。

    終盤は駆け足でバタバタした感があり、遠田さんの作品でいちばんのお気に入りとは言えないけれど、ビジュアルに訴えかける力が凄い。どのシーンも想像できてしまう。慣習と因習は紙一重なのだと思わずにはいられません。映像化を望みたい作品。

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    2020年06月18日
  • カラヴィンカ

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    まんま解説のとおり、読まされてしまった。
    遠田作品は重くてしんどくなるので、ここのところ敬遠してたけど、何故かまた読んでしまった。笑
    やっぱり重くてしんどい話だったけど、あれよあれよと読まされて、なんだかんだで今後も気になる作家さんの一人だなと。
    ごんぎつね、何十年ぶりかに思い出したらせつなくなった。

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    2020年06月13日
  • オブリヴィオン

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    『雪の鉄樹』『アンチェルの蝶』『オブリヴィオン』と立て続けに読んだ。どれもすごくおもしろい。
    徐々に明かされる秘密と衝撃の事実。そしてかすかな希望が見えるラスト。ページをめくる手が止まらない…のだけど、テーマ、人物のキャラが同じすぎて、おなかいっぱいになってしまった。
    壮絶な生い立ちを背負った主人公。ろくでなしの親との確執。過去の傷。ピュアな子ども。救いの音楽…。
    3作品の主人公たちが、3人で1つの人格に思える。キャラが一緒。
    でも、作品ごとには読み応え充分で完成度も高いのだ。もうまもなく文庫化する『冬雷』も買ってしまうだろう。

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    2020年03月28日
  • アンチェルの蝶

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    遠田さんの作品は、本当に登場人物の境遇が激しい。
    実際にこういう世界はあるのだろうか?
    普通の当たり前の暮らしがいかに幸せか思い知った。
    待つだけでは幸せは手に入らない。
    あの結末になる前に、動いてほしかった。
    読み終わりは悲しい。

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    2020年03月27日
  • カラヴィンカ

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    『鳴いて血を吐く』の改題とのこと。

    であれば、体力のある時に再読するか…

    感想の言葉を書けないまま、だけれど星は4つ。
    魔的な力がある。

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    2020年03月18日