遠田潤子のレビュー一覧

  • ミナミの春

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    売れない芸人を続ける娘、⁡
    夫の隠し子疑惑が発覚した妻、⁡
    父と血のつながらない高校生…⁡
    大阪・ミナミを舞台に人のあたたかさを照らす⁡
    5つの群像劇。⁡

    各話の主人公は違えど、物語全体には⁡
    実の姉妹、チョーコとハナコの漫才コンビ⁡
    「カサブランカ」が話の主軸にいる。⁡
    1995年〜昨年の大阪万博が開催された⁡
    2025年までを描き、⁡
    およそ30年の物語が紡がれていく中で、⁡
    チョーコとハナコの人物像が分かっていく。⁡

    とくに父と血のつながらない高校生のお話で、⁡
    チョーコとハナコがそれぞれ高校生に伝えた⁡

    「親は愛情で子供を壊せる」⁡
    「一笑すれば千山青し」⁡

    この2

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    2026年05月05日
  • 邂逅(わくらば)の滝

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    新刊の書棚の隅っこにひっそりと佇んでいた本。瀧口屋と望月と、気がついたら時代はどんどんさかのぼりそうなのかーと なにがどうなってるの?と 壮大な物語いや 能の舞台を見ているような 荘厳な感じ。面白いかどうかは 別にして 非日常の世界に放り込まれる興奮と快感(あとがきより) は何とも言い難い読書体験でした。

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    2026年05月02日
  • 人でなしの櫻

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    ネタバレ

    うわーこれ、どういうことなんだろうと導入はよかったんですけどね
    私は治親伯父に魅力を感じました。

    清秀さんいくら何でも体力おばけ過ぎるやろ…
    余命間近で痛み止めで何とか凌いでる人が京都から山口まで数時間高速飛ばして、ガスも通ってないところに暮らす…
    健康な人間でもバテますよ
    あと、蓮子もよく風邪ひかんなあと、主題とは全く別のところが気になって最後は退屈になって飛ばし読みしちゃいました

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    2026年04月27日
  • イオカステの揺籃

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    ネタバレ

    どんなに馬鹿げた予言でも、母親から向けられた言葉は呪いとなってその子の一生を縛ってしまう。その怖さを教えてくれる物語。
    青川恭子が毒母と絶縁して呪いを断ち切るきっかけは何度かあったけれど、母から愛されたいって渇望が根底にある限り無理だったのかもと思うと苦しい。
    生まれてくる孫に執着して妊娠した美沙を監禁する恭子の異常性を息子の英樹も夫の誠一も認めながら、最後は結局良い母良い妻として終わらせてるのが愛でもあり怖くもあり…男って…わかってねぇな…。
    ネグレクトで車に閉じ込められた経験から鍵屋になった完の存在が秀逸。際立って印象に残った。

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    2026年04月18日
  • 二周目の恋

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    恋愛小説アンソロジー
    一穂ミチさんが好きだから買ったやつ。やっぱり一穂ミチさんのカーマンライン最高だった。辛い…。
    遠田潤子さんのやつが恋愛というか、まぁ恋愛なんだけどトラウマ刺激系で顔を顰めながら読んだ。どれも良かった

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    2026年04月06日
  • 雪の鉄樹

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    主人公は何かを背負って生きてるのだけれど、なかなかそれが何なのか明かされず、理不尽に1人の少年とその祖母に怨まれ続けてる様子が描かれる。
    献身的に世話をし真摯に過去の過ちを償っているように思えるのに、2人はひどい態度を取り続けるし、
    まわりの人間でさえ主人公のその償い方が少年をダメにしていると窘める。

    理不尽に感じるそれらは、事件の顛末が一から語られると納得に変わり、さらに読み進めると主人公の本当の思いに触れて涙が零れる。

    誰にも関心を向けてもらえなかった幼少期、ヤングケアラー、挫折…関係者たちが歩んできた残酷な運命に言葉を失う。

    そして、主人公が怨まれ続けても、甲斐甲斐しく少年の世話を

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    2026年03月05日
  • 天上の火焔

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    「備前焼」の窯元の一家の話、ということで。

    人間国宝の祖父、父、そして孫。

    物語の第一部〜第四部までは主人公の孫の、幼少期からの父、祖父との歪な関係性への、内面の葛藤が中心に物語は展開していく。
    そして恋愛、進学、身内の死、見えない将来など、普遍的な問題も現れるも、人間国宝の窯元の孫という立場、そして負けず偉大な父の存在、窯元の後継問題が常に主人公の前に大きく立ちはだかっている。
    第四部の終わりに大きな物語の転換点があり、それには非常に驚かされた。そして第五部からは主人公の父の独白が入り、一気に過去の真相が明らかとなっていく。
    最期の作品を焼き上げる場面は、読んでいてかなりの熱量、迫力があ

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    2026年02月14日
  • 二周目の恋

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    どれも普通ではない恋(と呼んでいいかもわからない)の話。でも部分部分で分かる感情もあって、よかった。

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    2026年02月09日
  • 天上の火焔

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    心理描写が胸に刺さる。
    主人公は城だけれど、私は父・天河の話しだと思った。じわじわと天河の悲しみが溢れてくる文章が印象的。

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    2026年01月23日
  • 天上の火焔

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     うーん、なんだろう。私には刺さらなかったなぁ。むしろ疑問の方が大きく頭を占めている。

     備前焼の窯元一家、親子三代に亘る物語。天真爛漫で人間国宝の祖父、路傍と轆轤の名人で冷徹な父、天河の元、歪な家庭環境で育つ城。

     城は路傍には可愛がられて育てられたが、天河には全く可愛がられることがなかった。

     路傍が亡くなり、天河も亡くなり、天河との葛藤も消え去り人間として、窯元として成長していく。

     そんな物語なのだが、天河の城に対する態度があまりにも理不尽だし不自然に感じた。路傍と天河の関係もあまりにも歪だ。まあ、世の中にはこういう関係もあるのかもしれないけれど、ストーリーよりも、なんとなくそ

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    2026年01月18日
  • ミナミの春

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    山田風太郎賞ということで、著者初読み。

    大阪を舞台に、バブル期から現代までを短編連作として描かれている。大阪の変遷はわからないけれど、同年代の作者の描写がよくわかる。

    しかし、カサブランカのチョーコを軸とした展開、いささかこじつけ感もあるけど・・・と思いつつも、禅の言葉が心に刻まれた。忘れないでインプットしとこっと。

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    2026年01月18日
  • ミナミの春

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    話題の作品で、時代はよう分かるし、お笑いの世界は分からんけど、ある程度大阪の様子も分かるんやけど、もう一つ入り込めなかった。いろんな話が絡み合って、最後ええ場面で終わるのは感心したけどね

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    2026年01月15日
  • 紅蓮の雪

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    皆様が 遠田さんの新作を読んでいるというのに…
    今ならすぐ読めるコーナーに差し込まれていた本作を。

    紅蓮とは、燃えさかる炎のように赤い蓮。
    激しい怒りや情念、苦しみが噴き上がるさまを表す言葉であり、
    仏教用語「紅蓮地獄」に由来する、激痛と怨念の象徴でもあります。

    渦巻く地獄に堕ちた親子。
    汚れた血脈は、双子の姉弟を幼少期から呪縛として絡め取っていく。

    久しぶりの遠田潤子作品。
    冒頭の展開は早く、あっという間に演劇の世界へ引き込まれた。ただ、あっという間すぎて
    そんなには上手くいくまいとは思います。
    歌舞伎でも繰り返し上演されてきた『三人吉三』の因縁が、物語の中に巧みに織り込まれていました

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    2026年01月13日
  • ミナミの春

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    大阪を舞台にした人情物語、連作短篇集。
    途中、登場人物に迷いそうになりながらでしたが、時代の流れを感じ、ラストはあたたかい気持ちになれました。
    装画がとても綺麗

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    2025年12月26日
  • ミナミの春

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    山田風太郎賞

    星3.5
     
    本を選ぶ基準の一つに、賞をとったということも置いているので、山田風太郎賞を受賞した本作を読んでみる。

    初読みの作家さん。他の方のレビューでは、本作は、今までの作風とがらっと変わったらしい。
    本作では、ビジネス街のキタではなく、ミナミの雰囲気が漂っているが、今までの作品はどうだったのだろうか。

    連作短編集であり、時代も1970年の大阪万博、1995年の阪神淡路大震災あたりから、2025年の大阪万博あたりまで。(1970年の万博開催中、天六の地下鉄建設現場で79人もが亡くなる大事故が起きていたとは!)

    当然、登場する人物も歳を重ねているが、一貫して関係するのは、

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    2025年12月07日
  • ミナミの春

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    漫才姉妹コンビ、カラブランカの「チョーコ」と「ハナコ」に関わる人とか、関係ない人とかの主に親子関係をめぐる連作短編集。

    1話目 カサブランカの後輩コンビ「はんだごて」。もう解散してしまったが、解散のきっかけは妊娠だった。ただ「はんだごて」ハルミは阪神大震災で娘を残して死んでしまい…

    2話目 母は家族のためにご飯を作った。吐きそうでも満腹でも、とにかく残すことは許されない。ぶくぶくと太る。父が心筋梗塞で死ぬまで食事の強制が続く。

    3話目 編曲家と売れない歌手の話

    4話目 男運の悪い女たちの話

    5話目 義理の父娘の話

    6話目 一夜限りの「はんだごて」復活

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    2025年11月14日
  • 雪の鉄樹

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    祖父、父と続く庭師の家系に生まれた主人公・曽我雅雪。祖父も父も女たらしで、付き合う女を頻回に変えている。しかし父には庭師の才能が無く、祖父には無視される。一方、双子の兄がバイオリニストを目指す真辺一家。その二つの家が混じり合う。解説に、悪人が一人も登場せずとも、人は不幸になるとあるが、まさにその通り。

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    2025年10月23日
  • 雪の鉄樹

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    ネタバレ

    愛憎劇という言葉がぴったりで、
    テレビドラマを見ているかのような感覚で、ページを捲る手が止まらない。

    庭師である雅雪は、遼平という親のない子どもを支援している。
    しかし、前半は支援している理由は明かされず、さまざまな痛い展開が満載。
    後半になってから、この物語は雅雪の成長と葛藤を描くものだとわかっていく。

    愛と憎しみ、持てる者と持てないものの埋められない溝。
    その中で苦しむ人たち。
    悩むだけでは先に進めない。
    でも、進んでしまったら後には戻れない。
    その先のちょっとしたボタンの掛け違いから起きる悲劇。

    他人の不幸は蜜の味。愛憎劇のメンターテインメント。

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    2025年09月24日
  • 雪の鉄樹

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    とにかく心が重かった
    なかなか先が見えてこず、歯痒くて
    これでもかっていうくらいのトラブルが
    続いていくのだが…
    これだけ長いと中弛みしがちだが
    最後まで一体どうなるんだろう?状態で
    読み終えた

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    2025年08月28日
  • 銀花の蔵(新潮文庫)

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    一人の少女が奈良の醤油蔵の当主になっていくところを描いた小説。ただ、お仕事系の話と言うより、複雑な人間関係がメインである。座敷童が登場し、日本の因習という点では筆者らしい。最後はみんなが悪役ではなくなっていた。読後感は良。

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    2025年08月15日