香山リカのレビュー一覧
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この本のタイトルからみて分類がマスメディアというのは適切か、という疑問があるかもしれない。しかしナショナリズムというものが共同幻想にもとづくものだとすれば、その幻想を作りだし媒介しているものとして当然にメディアといいうものの存在が立ち上がってくる。それゆえに分類はマスメディアとさせてもらう。
本文の中では少年事件、石原新太郎発言、憲法といったものらが例示として出される。これらのことについて私たちにはある程度の前知識がある。それはとりもなおさずいわゆるマスメディアがそれらのことをこぞって取り上げたからである。
香山リカはこのことについての批判をする。各事件はかなり早い段階でわかりやすい価値観への -
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孤独死という言葉が使われる様になったのは意外と古く、1960年代には「孤独死老人ゼロ運動」なるものが存在し、当時から独居老人が独りで亡くなる事が社会問題化していたようである。太平洋戦争後の日本が戦後復興を目指す中、中核都市での第二次産業従事者の増加に伴い、子と親が離れて暮らす所謂「核家族化」の増加により社会問題化していったと見られる。近年では阪神淡路大震災で、問題が再び大きく取り上げられる事となる。
私は住宅不動産業と関わりが深いから、特に賃貸物件等での単身者(独居者)の孤独死については社会課題の一つとして関心度は高い。つい先日も会社の同僚の近親者が亡くなってから数ヶ月経過後に発見されたという -
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なんかいろいろストレスに感じることがあって家族の問題が中心なのではあるけど連鎖して自分の仕事のキャリアプランを考えたりする中で問題から逃げちゃいけない、無責任に放ってはいけないとか思っていたらえらく窮屈に頑張っている状況に感じてきてしまいそんな中で出会った本 。精神科医の香山リカ氏の著書はたぶん初めて読むが、メディアに出演していたときのイメージとはちょっとキラキラしてないかな(かなり個人の独断と偏見だと思うけど)という印象だった。
「逃げたっていい」という表現を「いかにストレスフリーに生きるか」と置き換えると、逃げる罪悪感を取り払うということに重きを置きすぎるノイズを除去して、著者が言い -
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20年前に書かれたものであるが、今でも十分通用する「いまどきの常識」。
6章から構成されているうちの『仕事・経済篇』では、
現実にそぐわなくなっているという憲法問題にも絡め、「現実」とは絶対的な絶対的な価値を持ち、何よりも優先すべきものなのだろうか、と。
『国家・政治篇』では、
かつて「国益」=国民の利益と安全だったはずが、いまでは国家の利益とすり替えられているのでは、と。
『社会篇』では、
反抗する若者が少なくなったことに関して、政治家や政府、あるいはマスコミなど権力を持つものに、疑問を持たずに感謝することには、気をつける必要があるのでは。偉い人に利用されている、いつの間にか支配され、自由を -
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ネタバレ発刊は2016年。香山先生このような本も書かれていたのですね。ノンママという呼称は流行りませんでしたが意味は伝わるし言いたいこともわかる。
p104、105 経験しないとわからない、子どもいない教師や医師は頼りにならないのか?という話が出てきます。
確かに経験しないとわからないこともあるでしょう。それは実感として体験してるかどうかという話なので体験できない人にはどうにもできないことです。
でもそれを言ってしまったら全て話は断ち切られて何事についても「わからないから話しても考えても仕方ない」というある意味思考停止、関係性の分断になると考えます。
自分も若い頃、早くに子どもを持った友人に「子供を -
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ネタバレ◆手に取ったきっかけ
タイトルの通り、考える力をつけたかった。
茂木さんをはじめ9名のその道のトップランナー、人生の先輩たちと対話できるような書き出しに惹かれた。
◆気になった項目
レクチャー2 箭内さん
流されるから遠くへ行けるという考え方
・自分の個性が分からない。つい、他人に合わせてしまう性格、相手を喜ばせたい性格が個性なのでは?という文章は自分に当てはまると感じた。
相手の言うことを全部聞いて、それを何倍にも膨らまして返す。クリエイティブ合気道
※合気道は相手の力が大きければ大きいほど相手を遠くに投げ飛ばすことができる。→相手の力を利用する!
・関係はつくるのではなく、好きでつくる
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いろんな母娘ケースを紹介し、
「あなたただけじゃないんだよ」
「結局他人は変えられないので、自身のとらえ方、変えてみようか」
を促す本。
個人的に母と確執・決して埋まらない溝があると思っているので
(本書にある通り、彼女は覚えてすらいないと思う)
ずっと脳裏に過去の恨みがちらつき、
気持ち悪くなるのであまりのめりこんでは読めなかった。
意図的にさらっと読んだ感じ。
そして、結局自分が努力するしかないのか、、と少し落胆。
これらの原因が
・母は娘を自身の分身のように無意識に考えている
・自身と同じ血を分けた存在、
自身の方が先を常に歩んでいる(年齢的に)事から、
常に自分の方が